注目銘柄ダイジェスト(前場):オルガノ、フューチャー、シーユーシーなど
アーレスティ<5852>:713円(+20円)
大幅続伸。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。上半期経常利益は従来予想の1億円から9億円に、通期では16億円から22億円にそれぞれ引き上げ。ダイカスト事業での受注回復や価格転嫁効果に加えて、為替差益の発生で営業外収支も大幅に改善する形のようだ。業績の上振れに伴って、年間配当金も従来計画の15円から20円に引き上げ、前期比では10円の増配となる。
山崎パン<2212>:2882円(+147.5円)
大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、7-9月期営業利益は72.6億円で前年同期比4.4倍と急拡大、55億円程度の市場コンセンサスも大幅に上回っている。第3四半期累計では279億円、同73.9%増となっており、据え置きの通期予想340億円、前期比54.3%増には上振れ余地が広がる形に。原材料費上昇の影響が想定以上に抑制できているもよう。山パン本体に加えて、子会社群も不二家を除いて順調な推移となっているようだ。
フューチャー<4722>:1628円(+131円)
大幅続伸。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は104億円で前年同期比10.9%増となり、上半期実績の同1.8%増から増益率は拡大。7-9月期は40.6億円で同29.0%増と大幅増益になっている。据え置きの通期予想138億円、前期比12.9%増には上振れ余地が広がる形となっている。ITコンサルティング&サービス事業の収益改善が足元では強まってきているようだ。
オルガノ<6368>:4560円(+545円)
大幅続伸。前日に収益予想・配当予想の上方修正を発表している。上半期営業利益は従来予想の66億円から78億円、前年同期比19.8%増に、通期では160億円から200億円、前期比31.5%増にそれぞれ引き上げ。国内外の大型プラント案件で利益率が改善していること、ソリューション事業・機能商品事業が好調に推移していることが収益上振れの背景に。年間配当金も従来計画の66円から82円にまで引き上げ、前期比20円の増配となる。
レーザーテック<6920>:25000円(-705円)
大幅続落。東京エレク、ディスコ、アドバンテストなど主力の半導体製造装置関連が軒並み大幅安となっている。前日の米国市場ではSOX指数が4.1%の大幅安となり、今年最大の下落となっている。国内半導体関連にも売りが波及する状況のようだ。TIが24日に決算を発表しているが、10-12月期見通しは売上高、EPSともに市場予想を下振れており、先行き懸念が再燃する形に。米長期金利の上昇もハイテク株安につながったようだ。
シーユーシー<9158>:2437円(+217円)
大幅に反発。24年3月期第2四半期累計(23年4-9月)の営業利益を前年同期比22.8%減の17.78億円と発表している。医療機関支援のセグメント利益が伸長する一方、居宅訪問看護が減益となったことに加え、ホスピスが赤字に転落したことが響いた。通期予想は前期比6.5%減の34.44億円で据え置いた。四半期別にみると、上期は第1四半期(40.6%減の8.34億円)と比べて減益率が大幅に縮小しており、先行きへの期待から買われているようだ。
メドレック<4586>:131円(0円)
伸び悩み。出願中の「誤用防止特性を有する貼付製剤」について、米特許商標庁(USPTO)から特許査定の通知があったと発表している。中枢性鎮痛貼付剤「MRX-9FLT」(フェンタニルテープ剤)をカバーする基本特許の一つで、有効期間は37年まで。米国のほか、欧州や中国で権利化されているという。フェンタニルは医療用麻薬に指定されており、米国では重度の急性疼痛、慢性疼痛及び癌性疼痛に貼付剤として使用されている。
ボードルア<4413>:4820円(+265円)
大幅に3日続伸。17万株(7.00億円)を上限として自社株買いを実施すると発表している。発行済株式総数(自社株を除く)に対する割合は2.14%。取得期間は26日から24年1月31日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行のほか、M&Aやインセンティブ・プランでの活用などが目的としている。今後、企業買収時に一部自社株を用いて買収先経営層にもオーナーシップを残し、高付加価値を拡大できる組織体制を構築するとしている。
《ST》