NY株式:NYダウは511ドル高、中東地政学的リスクへの脅威が緩和
米国株式市場は上昇。ダウ平均は511.37ドル高の32,928.96ドル、ナスダックは146.47ポイント高の12,789.48で取引を終了した。
イスラエルによるガザ地上戦作戦が慎重に進められているとの判断から脅威が緩和し、買戻しが優勢となり、寄り付き後、上昇。その後も値ごろ感からの買いや、連邦準備制度理事会(FRB)が今週開催する連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送り観測を受け終日堅調に推移した。原油の上昇も一段落し、終盤にかけて上昇幅を拡大し、終了。セクター別では、小売り・電気通信サービスが上昇した一方で、自動車・自動車部品が下落した。
ファーストフード・チェーンのマクドナルド(MCD)は値上げが奏功し、第3四半期既存店売上高が予想を上回り、上昇。半導体のウエスタンデジタル(WDC)はコンピューターや携帯用機器などのメモリーに軸足を置くフラッシュメモリー事業と伝統的なハードディスク(HDD)事業を上場企業2社に分割する計画を発表し、大きく買われた。携帯端末のアップル(AAPL)はオンライン製品発表イベントを控え、新型マック発表を期待した買いに、上昇。また、自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)は自動車労組と労働条件などを巡り暫定合意に至り、ストライキ終了期待に堅調推移した。
フィンテックのソーファイ・テクノロジーズ(SOFI)は無担保個人融資の需要拡大で、総合預金規模が予想以上となる前年比ほぼ3倍となり、通期の見通しを引上げ、上昇。電気自動車のテスラ(TSLA)はパナソニックが四半期EV電池生産見通しを引き下げたことが警戒され、売られた。
ソーシャル・ネットワーキング・サイト運営のピンタレスト(PINS)は取り引き終了後に第3四半期決算を発表。調整後の1株利益やユーザー数が予想を上回り、時間外取引で買われている。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》