クロロックスが上昇 弱い決算も警戒したほどの落ち込みではないとの指摘=米国株個別
(NY時間11:24)
クロロックス<CLX> 124.18(+8.80 +7.62%)
家庭用洗剤など日用品メーカーのクロロックス<CLX>が上昇。前日引け後に7-9月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益が予想外の黒字となったほか、売上高も予想を上回った。既存事業売上高は減収となったものの、予想ほどではなかった。しかし、通期の見通しについては下方修正している。サイバー攻撃の影響を反映させたとしている。
株価は発表直後に時間外で売りが強まっていたものの、買い戻されて逆に上げに転じている。アナリストからは「8月のサイバー攻撃の影響が反映されたものの、警戒したほどの落ち込みではなかった」との評価も出ていた。同アナリストは、サイバー攻撃による悪影響の最悪期はほぼ脱したとし、投資判断を「中立」から「買い」に引き上げ、目標株価も従来の135ドルから150ドルに引き上げた。
「市場シェアと棚面積の最終的な完全回復には時間がかかるだろうが、同社はすでに小売パートナーと協力して在庫を再構築しており、年内には消費に先行して出荷できるだろう。保守的なガイダンスも上方修正される可能性がある」と指摘している。
(7-9月・第1四半期)
・1株利益(調整後):0.49ドル(予想:-0.42ドル)
・売上高:13.9億ドル(予想:13.0億ドル)
家庭用品:3.25億ドル(予想:3.24億ドル)
ライフスタイル:2.29億ドル(予想:2.60億ドル)
ヘルス&ウェルネス:5.04億ドル
海外事業:2.70億ドル(予想:2.44億ドル)
・既存事業売上高:-18%(予想:-22.8%)
・粗利益率(調整後):38.4%(予想:32.6%)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):4.30~4.80ドル(従来:5.60~5.90ドル)(予想:4.35ドル)
・売上高:1桁台半ば~後半の減少(従来:0~2%増)(サイバー攻撃の影響を反映)
・粗利益率:横ばい(従来:1.50~1.75%上昇)
【企業概要】
米国内外において、家庭用品の開発・製造・販売を行う。漂白剤・掃除用洗剤・食品保存袋のほか、栄養サプリメント・ドレッシング・水ろ過装置等を取り扱う。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美