株価指数先物【引け後】 リバランスに伴うショートカバーが入りやすい

市況
2023年11月6日 18時56分

日経225先物 32670 +790 (+2.47%)

TOPIX先物 2361.0 +40.0 (+1.72%)

日経225先物(12月限)は前日比790円高の3万2670円で取引を終了。寄り付きは3万2660円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万2735円)にサヤ寄せする格好からギャップアップで始まり、10月12日に付けた直近戻り高値にツラ合わせした。現物の寄り付き直後に3万2550円まで上げ幅を縮めたものの、押し目待ち狙いのロングは強く、前場終盤には一時3万2770円まで買われた。

前場の段階でオプション権利行使価格の3万2500円から3万2750円辺りでのレンジ推移となったが、後場は3万2750円水準での上値の重さが意識されたものの、一方で下値の堅さがみられており、権利行使価格の3万2625円から3万2750円のレンジ推移となり、膠着ながらも下値を切り上げていた。そのため、短期的な過熱感が警戒されやすい局面ながらショートは仕掛けづらく、反対にリバランスに伴うショートカバーにより下げづらい需給状況だったとみられる。

ボリンジャーバンドが拡大を見せてきたため、+2σは3万2780円辺りに切り上がってくる。+3σが3万3410円辺りで推移するなか、9月15日に付けた3万3450円が次第にターゲットとして意識されてくる可能性があろう。10月半ばの3万2660円水準が支持線として機能するようだと、リバランスに伴うショートカバーが入りやすくなりそうだ。

本日はアドバンテスト <6857> [東証P]が8%を超える大幅続伸となったほか、後場に2024年3月期第2四半期決算を発表した三菱重工業 <7011> [東証P]が買われたこともセンチメントを明るくさせたようだ。決算内容にサプライズはなかったものの、足もとで調整が継続していたこともあり、受注高を上方修正したことを手掛かりに見直し買いが向かったようである。

なお、NT倍率は先物中心限月で13.83倍に上昇し、13.80倍辺りで推移していた25日移動平均線を上放れてきた。指数インパクトの大きい値がさ株の上昇が日経平均型を牽引する格好であり、25日線がサポートとして意識されるようだと、週末のオプションSQに向けたNTショートのリバランスに伴う巻き戻しが入りやすいだろう。

なお、日本取引所グループは本日より売り・買い別で公表する取引参加者別取引高から、売取引高と買取引高を合算のうえ公表する方法に見直している。

手口面では、日経225先物はABNクリアリン証券が32651枚、ソシエテジェネラル証券が1万8652枚、サスケハナ・ホンコンが5994枚、JPモルガン証券が4391枚、バークレイズ証券が3803枚、SBI証券が3512枚、野村証券が2572枚、ゴールドマン証券が2507枚、モルガンMUFG証券が2491枚、日産証券が2129枚だった。ABNクリアリン証券とソシエテジェネラル証券については、これまでの業者取引の傾向から、裁定(現物買い・先物売り)に絡んだ商いと観測される。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が4万5540枚、ソシエテジェネラル証券が3万4418枚、JPモルガン証券が1万4225枚、サスケハナ・ホンコンが6701枚、バークレイズ証券が6354枚、日産証券が6273枚、ビーオブエー証券が5939枚、ゴールドマン証券が5881枚、モルガンMUFG証券が3815枚、BNPパリバ証券が1608枚だった。

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