株価指数先物【寄り前】 いったん利食い意識も、押し目待ち狙いのロング対応
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32600 -70 (-0.21%)
TOPIX先物 2360.0 -1.0 (-0.04%)
シカゴ日経平均先物 32600 -70
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
6日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化への警戒が和らぐなか、買い優勢の相場展開となった。足もとでの急ピッチの上昇に対する過熱感や米長期金利が4.6%台に上昇したことが重荷となり、NYダウは下落に転じる場面も見られた。ただし、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて米中首脳会談の開催が予定されるなか、イエレン米財務長官と中国の何立峰副首相が今週会談することが明らかとなり、米中関係修復への期待が下支えとなった。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、医薬品・バイオテクノロジー、ソフトウエア・サービスが上昇した一方で、不動産、エネルギー、各種金融が下落。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比70円安の3万2600円だった。日経225先物(12月限)は日中比40円高の3万2710円で始まり、3万2760円まで買われた。その後は利食い優勢のなか、3万2650円から3万2710円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に3万2470円まで売られる場面もあったが、終盤にかけて下げ渋る動きを見せており、3万2600円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢で始まることになりそうだ。日経225先物は直近4営業日で1970円上昇しており、急ピッチの上げに対する過熱感が意識されやすい。前日の上昇で10月12日に付けた戻り高値3万2660円を突破したことで、目先的な達成感も高まりやすいところである。
また、ボリンジャーバンドの+2σまで上昇してきたが、これまでの上昇局面でも+2σの水準からは、いったん利食いが入りやすい。ただし、バンドが拡大傾向を見せてきたため、バンドの上昇に沿った形でのトレンドが意識されやすく、積極的なショートは入りづらく、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。
+2σは3万2770円辺りに位置しており、同水準に接近する局面では強弱感が対立しやすく、オプション権利行使価格の3万2500円から3万2750円辺りのレンジ推移を想定しておきたい。権利行使価格3万2500円から3万2625円のレンジではロング対応になりそうだ。3万2750円水準を明確に上放れてくる局面では、週末のオプションSQに向けたリバランスにより上へのバイアスが強まりやすいと考えられる。
VIX指数は14.89(前日は14.91)と小幅に低下した。15.00辺りで下げ渋る動きも見られたが、方向性としては9月15日に付けた12.68辺りが目先的なターゲットとして意識されてくるチャート形状である。そのため、ショートカバーが入りやすい需給状況となろう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.83倍に上昇し、13.80倍辺りで推移していた25日移動平均線を上放れてきた。本日は利食い優勢から低下が見込まれるものの、25日線がサポートとして意識されるようだと、週末のオプションSQに向けたNTショートのリバランスに伴う巻き戻しが入りやすいとみておきたい。
株探ニュース