株価指数先物【寄り前】 ボリンジャー+1σと75日線を支持線とした押し目狙いのロング対応
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32340 +200 (+0.62%)
TOPIX先物 2314.5 +12.5 (+0.54%)
シカゴ日経平均先物 32330 +190
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
8日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は8日開催の会合で金融政策や経済見通しについて言及しなかったが、9日は国際通貨基金(IMF)年次研究会議「世界経済における金融政策の課題」に出席する予定であり、その発言内容を見極めたいとするムードのなか、利益確定が優勢となる場面も見られた。ただし、米長期金利の低下基調を背景に利上げ局面は終了したとの見方が強まっており、相場を支えた。また、NY原油先物の下落も材料視されて、NYダウは下げ幅を縮め、ナスダックは小幅ながらプラスに転じた。S&P500業種別指数はソフトウエア・サービス、商業サービス・用品、不動産が上昇した半面、エネルギー、食品・生活必需品、小売、公益事業が下落した。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比190円高の3万2330円だった。日経225先物(12月限)は日中比10円安の3万2130円で始まり、直後に付けた3万2120円を安値にリバウンド基調を強め、米国市場の取引開始後に3万2460円まで買われる場面もあった。買い一巡後は中盤にかけて軟化し、3万2170円まで上げ幅を縮めたものの、終盤にかけて買い直されており、3万2340円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢で始まりそうだ。昨日の日経225先物は買い先行で始まったが、その後は軟調な推移が続き、一時3万2050円まで下げた。ただし、ボリンジャーバンドの+1σや75日移動平均線が支持線として意識されており、3万2000円は割り込まなかった。ナイトセッションでも、+1σと75日線が支持線として機能しており、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
また、米長期金利が低下基調であることから銀行株の利益確定のほか、原油先物の下落によりエネルギー株への売りも想定され、昨日同様、リバランスの動きが続きそうである。昨日のNT倍率は先物中心限月で13.96倍に上昇し、上値抵抗線の75日線を上放れている。NTショートを巻き戻す動きが強まった格好だが、方向性としては10月13日に付けた14.01倍や200日線が位置する14.05倍辺りを狙ったトレンドが意識されてきそうだ。
オプションSQを控え、リバランスが中心となるなか、買い一巡後は次第に膠着感が強まりそうである。ボリンジャーバンドの+1σは3万2190円辺りで推移しているため、同水準に接近するようなら短期的にショートを誘い込む可能性がある。弱含む局面では、日経225先物買いに対してヘッジ対応でTOPIX先物売りによるスプレッド狙いを想定しておきたい。レンジとしては+1σまでの調整により過熱感が和らいだことで、オプション権利行使価格の3万2125円から3万2625円処になろう。
VIX指数は14.45(前日は14.81)に低下した。方向性としては9月15日に付けた12.68辺りが目先的なターゲットとして意識される。米国でもハイテク株を買い戻す形でのリバランスの動きが起きており、ショートは避けたいところである。
株探ニュース