前場に注目すべき3つのポイント~ハイテク株などの押し目狙い~

市況
2023年11月9日 8時35分

9日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■ハイテク株などの押し目狙い

■富士フイルム、2Q営業利益 3.9%増 1255億円

■前場の注目材料:JFEHD、JFEスチール、倉敷電炉を27年度稼働、高級鋼を年200万トン生産

■ハイテク株などの押し目狙い

9日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが40ドル安、ナスダックは10ポイント高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が参加予定の国際通貨基金(IMF)会合での発言を警戒し、利食い優勢となった。ただし、原油価格の下落や長期金利低下でハイテクの売りは限定的となり、相場を支えた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比190円高の32330円。円相場は1ドル150円90銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は買い先行で始まったが、その後はバリュー株中心に持ち高調整の動きが強まり、一時32049円まで下げる場面が見られた。75日線が支持線として意識される格好となったが、同線を支持線とした反発が期待されそうだ。ただし、米長期金利が低下傾向となり、原油先物相場の下落基調のなか、銀行株やエネルギー株への持ち高調整の動きが意識されやすい。

昨日はファーストリテ<9983>やアドバンテスト<6857>などが日経平均を支える格好となったが、東証プライムの7割超の銘柄が下落しており、相対的にTOPIX型の弱さが目立っていた。バリュー株の持ち高調整に対して、グロース株を買い戻す形でのリバランスの動きが続く可能性もあるため、全体としてはこう着感が強まることになりそうだ。そのため、ハイテク株などの押し目狙いのスタンスに向かわせやすく、レーザーテック<6920>辺りに個人主体の資金も向かいやすいだろう。

また、決算発表が本格化するなか、業績面を手掛かりとした短期的な資金流入も見られているが、下方修正が嫌気された川重<7012>が7%を超える急落となるなど、過剰な反応も目立っており、決算期待からの先回り的なトレードは避けたいところである。なお、昨日の引け後に決算を発表したところでは、洋電機<6655>、日空ビル<9706>、東陽テクニカ<8151>、TOWA<6315>、エムティーアイ<9438>、ホクト<1379>、NOK<7240>、フジプレアム<4237>、カシオ計<6952>などが注目される。

■富士フイルム、2Q営業利益 3.9%増 1255億円

富士フイルム<4901>が発表した2024年3月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比2.9%増の1兆3884.70億円、営業利益は同3.9%増の1255.46億円だった。メディカルシステム事業では、内視鏡、医療IT等の分野で販売が好調に推移した。コンシューマーヘルスケア事業では、化粧品の新製品の販売を伸ばしたが、サプリメントの販売が減少した。通期は期初計画を据え置いている。

■前場の注目材料

・ナスダック総合指数は上昇(13650.41、+10.56)

・1ドル=150.80-90円

・シカゴ日経先物は上昇(32330、大阪比+190)

・SOX指数は上昇(3472.67、+1.21)

・VIX指数は低下(14.45、-0.36)

・米長期金利は低下

・活発な自社株買い

・米国景気は拡大

・日銀は金融緩和を継続

・JFEHD<5411>JFEスチール、倉敷電炉を27年度稼働、高級鋼を年200万トン生産

・日産自<7201>ブラジルに865億円追加投資、新型SUV生産

・りそなHD<8308>リース2社を100億円で買収

・リコー<7752>50億円規模の新興向けファンド設立

・GA TECH<3491>M&A仲介事業を新たな柱に

・長瀬産業<8012>JPRと、化学品物流マッチング、AIで効率化

・富士フイルム<4901>米ヤンセンからバイオ医薬品製造を受託

・長瀬産業<8012>CVC設立検討、次世代事業の開発推進

・ダイヤHD<6699>社長・小野有理氏、アンモニアに勝機

・ルネサス<6723>車載SoC来年以降投入、高性能アプリ向け

・富士通<6702>スペイン・アンダルシア州政府と協定、地域医療のサイバー対策強化

・三菱電機<6503>「透明アンテナ」の実用化急ぐ、置く場所自在・見た目良好

・NTTデータG<9613>NTTデータインク、シンガポール社とEV協力、充電管理を提供

・東京ガス<9531>「eメタン」実証、グリーン水素、低コスト量産へ

・マイクロ波化学<9227>横河ソリューションサービスと廃プラ分散型リサイクル、26年事業化

・出光興産<5019>竹中と、建設系廃プラ活用、石化原料に

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 9月経常収支(予想:+2兆9778億円、8月:+2兆2797億円)

・08:50 日銀金融政策決定会合における主な意見(10月30-31日分)

<海外>

・10:30 中・10月消費者物価指数(前年比予想:-0.1%、9月:0.0%)

・10:30 中・10月生産者物価指数(前年比予想:-2.7%、9月:-2.5%)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.