話題株ピックアップ【夕刊】(2):コスモHD、朝日工、大栄環境

注目
2023年11月9日 15時10分

■西川ゴム工業 <5161>  1,519円  +140 円 (+10.2%)  本日終値

西川ゴム工業<5161>がマドを開けて急反発した。同社は自動車向けのドアウェザーストリップを国内完成車メーカーに供給する部品メーカーで、PBR(株価純資産倍率)は足もと0.36倍とバリュー株の側面を併せ持つ。8日の取引終了後に24年3月期の連結業績予想の修正を発表し、売上高の見通しを1044億円から1180億円(前期比20.2%増)、最終利益の見通しを24億円から35億円(同65.9%増)に引き上げた。9月中間期は自動車関連企業の好決算の発表が相次いでいるが、同社においても業況の堅調ぶりが確認される形となり、買い安心感をもたらしたようだ。

■コスモHD <5021>  5,591円  +459 円 (+8.9%)  本日終値

コスモエネルギーホールディングス<5021>が急反騰。石油元売り大手など3事業会社を中核とする純粋持ち株会社だが、足もとの業績は円安効果によって会社側想定を大きく上回って推移している。8日取引終了後、24年3月期業績予想の修正を発表、最終利益は従来予想の550億円から780億円(前期比15%増)に大幅増額した。減益予想から一転2ケタ増益予想に変わった。また同社は株主還元に積極姿勢を示しており、好決算を背景に年間配当の大幅上乗せも併せて発表した。今期配当は従来計画の250円から300円(前期実績150円)と前期の2倍の水準に引き上げる。時価換算で配当利回りは5.5%前後と高く、インカムゲイン狙いの買いも誘導している。

■朝日工業社 <1975>  2,648円  +211 円 (+8.7%)  本日終値

朝日工業社<1975>が大幅反発し年初来高値を更新した。8日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比33.8%増の419億9700万円、経常利益は同12倍の23億9500万円だった。大幅な増収増益となったほか、経常利益の通期計画に対する進捗率は76%に上り、業績の上振れを見込んだ買いが入ったようだ。受注高は同17.9%増の641億2600万円で、設備工事事業での受注が拡大した。同事業では工場・研究所などに向けた売上高が伸びた。

■大栄環境 <9336>  2,180円  +170 円 (+8.5%)  本日終値

大栄環境<9336>が急伸。午前11時30分ごろ、24年3月期業績予想について売上高を710億3700万円から715億8000万円(前期比5.8%増)へ、営業利益を161億4000万円から185億1800万円(同11.4%増)へ上方修正すると発表。営業利益は従来の減益予想から一転増益となる見通しで、これを受け買われた。上期に関西・中部地方を中心とするインフラ開発案件に伴う廃棄物処理需要を獲得できたほか、継続的な内製化によるコスト削減も進んだ。これを踏まえ、第3四半期以降も同様の傾向が続くものと想定して業績予想を見直した。あわせて配当予想を34円から40円(前期34円)に増額修正した。

■東鉄工業 <1835>  2,946円  +202 円 (+7.4%)  本日終値

東鉄工業<1835>が後場急伸。同社はきょう午後1時ごろ、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比22.0%増の29億5300万円となり、従来予想(26億円)から上振れたことが好感されたようだ。売上高は同15.8%増の566億4900万円(従来予想は510億円)で着地。前期からの繰越工事の進捗などが主な要因だとしている。なお、通期業績予想については売上高1320億円(前期比5.9%増)、営業利益95億円(同4.7%増)とする従来見通しを据え置いている。

■JTOWER <4485>  6,530円  +440 円 (+7.2%)  本日終値

8日に決算を発表。「今期経常を赤字縮小に上方修正」が好感された。

JTOWER <4485> [東証G] が11月8日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比40.7%減の1.9億円に落ち込んだ。しかしながら、併せて通期の同損益を従来予想の6.8億円の赤字→2.8億円の赤字(前期は12.3億円の赤字)に上方修正し、赤字幅が縮小する見通しとなった。

⇒⇒JTOWERの詳しい業績推移表を見る

■カシオ計算機 <6952>  1,296円  +84.5 円 (+7.0%)  本日終値

カシオ計算機<6952>が3日ぶりに急反発した。8日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ通期の業績予想を見直し、最終利益の予想を105億円から140億円(前期比7.0%増)に引き上げた。減益予想から一転、増益を見込む形となり、買いを誘った。今期の売上高の見通しは2650億円から2750億円(同4.2%増)に修正した。4~9月期は時計や教育関連が想定よりも堅調に推移した。上期の業績が計画を上振れて着地したことを通期の業績予想に反映した。

■アニコムHD <8715>  569円  +36 円 (+6.8%)  本日終値

アニコム ホールディングス<8715>が急伸した。8日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、最終利益が前年同期比33.5%増の17億5600万円だった。通期計画に対する進捗率は70%に上った。同時に公表された9月度の月次経営状況では、正味収入保険料や保有契約件数が順調に積み上がっていることが確認されたこともあって、業績の上振れを期待した投資家の買いを集めたようだ。4~9月期の経常収益は同6.7%増の298億3700万円だった。堅調なペット飼育需要が継続するなかで保険契約件数が増加した。契約獲得コストの改善も利益を押し上げる要因となった。

■クラボウ <3106>  2,419円  +144 円 (+6.3%)  本日終値

クラボウ<3106>が後場に買われた。9日、年間配当予想を10円増額して80円(前期比10円増配)に修正すると発表した。同時に開示した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比0.8%増の726億5300万円、経常利益が同2.6%減の45億2500万円となった。経常減益ながらも会社計画を上振れて着地し、営業利益は減益予想から一転して増益で着地したこともあって、好感されたようだ。4~9月期は繊維事業でカジュアル衣料の販売が増加したことが追い風となった。また、環境メカトロニクス事業では半導体洗浄装置の売り上げが前倒しとなった。

■キッツ <6498>  1,087円  +62 円 (+6.1%)  本日終値

8日に決算を発表。「1-9月期(3Q累計)経常が22%増益で着地・7-9月期も29%増益」が好感された。

キッツ <6498> [東証P] が11月8日大引け後(15:00)に決算を発表。23年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比21.8%増の115億円に伸び、通期計画の133億円に対する進捗率は86.7%に達し、さらに前年同期の78.6%も上回った。

⇒⇒キッツの詳しい業績推移表を見る

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