NY株式:NYダウは220ドル安、利上げサイクル終了期待が後退
米国株式市場は下落。ダウ平均は220.33ドル安の33,891.94ドル、ナスダックは128.96ポイント安の13,521.45で取引を終了した。
中銀の利上げ終了期待を受けた買いに寄り付き後、上昇。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長発言を控えた警戒感に売りに転じた。終盤にかけ30年債入札が不調に終わったほか、パウエル議長がインフレの2%目標達成を依然確信できないと、追加利上げも除外しない姿勢を示すと長期金利が急伸、連れて相場も大幅続落となり、終了。セクター別では、保険が小幅高となった一方で、自動車・自動車部品が下落した。
後払いサービスを提供するアファーム(AFRM)は四半期決算で、1株損失が前年から改善、さらに、アナリストの目標株価引き上げで上昇。半導体のエヌビディア(NVDA)は政府の輸出規制を免れる措置として中国市場向けに人工知能(AI)用半導体3種類の新たな半導体を投入すると中国メディアが報道したほか、ビットコイン価格の上昇が好感され上昇した。暗号資産取引所運営のコインベース(COIN)はETF承認期待にビットコインが急伸したことに連れ、買われた。エンターテインメントのディズニー(DIS)は昨日引け後に発表した四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回ったほかコスト削減を加速させる計画が好感され、上昇。
一方、電気自動車(EV)メーカーのテスラ(TSLA)はアナリストの投資判断引き下げで下落。また、携帯端末のアップル(APPL)は欧州連合(EU)司法裁が下級審判断を再審理することが明らかになり140億ドルの追徴課税のリスクが嫌気され、下落した。映画館運営のAMCエンターテインメント・ホールディングス(AMC)は株式売却計画を発表し、下落。
カジノ経営のウィンリゾーツ(WYNN)は取引終了後に決算を発表。予想を上回った結果を受けて、時間外取引で買われている。高級衣料ブランド、ヴェルサーチェやマイケル・コースなど運営するカプリ(CPRI)は決算で調整後の1株利益が予想を下回り、売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》