話題株ピックアップ【昼刊】:名村造、トレンド、三井海洋

注目
2023年11月10日 11時40分

■名村造船所 <7014>  956円  +150 円 (+18.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

名村造船所<7014>がカイ気配。9日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想を修正し、最終利益の見通しを55億円から130億円(前期比16.1%増)に引き上げた。減益予想から一転増益を計画する。無配を予想していた中間配当は5円、未定としていた期末配当予想を5円とし、年間配当予想は10円(同5円増配)に見直したこともあって、ポジティブ視されたようだ。今期の売上高の見通しは1260億円から1350億円(同8.8%増)に修正した。想定為替レートを円安方向に見直したほか、原価削減活動の成果を業績予想に反映した。静岡市清水区で発生した静清バイパス道路工事の橋桁落下事故に関連する費用も4~9月期の業績に織り込んだ。

■トレンドマイクロ <4704>  7,065円  +1,000 円 (+16.5%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率2位

トレンドマイクロ<4704>はストップ高。9日の取引終了後、株主還元に関する方針を新たに取り決めたと発表。23年12月期の期末配当において通常の普通配当金(配当性向70%方針)に加え、一時的な特別配当金とあわせ合計1000億円を目標にするとしており、これを評価した買いが集まっている。9月末時点の配当支払い対象株式数をもとに計算した場合、普通配と特別配を含めた1株当たり配当目標金額は約738円になるという。今期の配当目標とあわせ、来24年12月期中に400億円の自社株取得を実施する目標も示した。同時に発表した1~9月期決算は売上高が前年同期比13.3%増の1837億2500万円、純利益が同55.1%減の128億600万円だった。また、子会社からの配当金支払いを前提とする税負担引当額81億円を法人税として計上するため、今期純利益を前期比43.0%減の170億円(従来予想251億円)へ下方修正した。

■富士製薬工業 <4554>  1,347円  +189 円 (+16.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

富士製薬工業<4554>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は9日取引終了後、24年9月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比27.2%増の49億700万円としていることや、年間配当計画を前期比5円50銭増配の42円50銭としていることが好感されているようだ。売上高は同19.7%増の489億2600万円を見込む。更年期障害及び卵巣欠落症状に対する卵胞ホルモン剤投与時の子宮内膜増殖症の発症抑制が効能である「エフメノカプセル100mg」、生殖補助医療における黄体補充が効能で不妊治療に用いられる「ウトロゲスタン腟用カプセル200㎎」、経口避妊剤の「ファボワール錠」「ラベルフィーユ錠」、緊急避妊剤の「レボノルゲストレル錠」など女性医療領域の売り上げが順調に伸長するとみている。

■三井海洋開発 <6269>  1,862円  +180 円 (+10.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位

三井海洋開発<6269>が続急伸している。9日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想を見直した。売上収益の見通しを3981億3000万円から4487億4000万円(前期比23.4%増)、最終利益の見通しを59億7100万円から67億3100万円(同35.7%増)に引き上げており、好感された。今期に受注したFPSO(浮体式石油生産・貯蔵・積み出し装置)の建造工事が想定以上に順調に進捗しており、1~9月期の実績を業績予想に織り込んだという。現時点では建造工事の進捗見通しを合理的に予想するのが困難で、不確定要素もあるとし、営業利益と税引き前利益の見通しは取り下げて未定とした。ドルベースでの業績予想は売上収益と最終利益を据え置き、営業利益と税引き前利益は未定とした。

■レゾナック <4004>  2,590.5円  +236.5 円 (+10.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位

レゾナック・ホールディングス<4004>が大幅続伸となっている。同社は9日取引終了後、23年12月期通期の連結業績予想を修正。営業損益の見通しを従来の200億円の赤字から120億円の赤字に赤字幅を縮小したことが好感されているようだ。売上高予想も1兆2700億円から1兆2900億円(前期比7.4%減)に上方修正。半導体・電子材料セグメント及びケミカルセグメントの増収を見込んでいるほか、損益面では全社共通費用の削減などが寄与するとしている。

■フォーラムE <7088>  1,489円  +128 円 (+9.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位

フォーラムエンジニアリング<7088>が大幅続伸し年初来高値を更新している。9日の取引終了後、11月30日を基準日として1株から2株への株式分割を実施すると発表。あわせて24年3月期の配当予想について、期末配当を60円から実質増額となる32円50銭へ修正しており、これらを好感した買いが入っている。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算は、売上高153億400万円、営業利益12億7600万円となった。前年同期は単独決算のため単純比較はできないものの、顧客企業の派遣エンジニア需要拡大により案件数(派遣エンジニア需要数)が前年同期比1725件増加し、稼働人員数が前年同期比280人増加。派遣エンジニアの採用数も前年同期比193人増加するなど順調だった。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高308億1000万円、営業利益27億1000万円の従来見通しを据え置いている。

■三井E&S <7003>  474円  +39 円 (+9.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位

9日に決算を発表。「上期経常が黒字浮上で着地・7-9月期は94%増益」が好感された。

三井E&S <7003> [東証P] が11月9日大引け後(16:00)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は59億円の黒字(前年同期は14.8億円の赤字)に浮上し、通期計画の60億円に対する進捗率は98.5%となった。

⇒⇒三井E&Sの詳しい業績推移表を見る

■コムシスHD <1721>  3,268円  +242 円 (+8.0%)  11:30現在

9日に決算を発表。「上期経常が46%増益で着地・7-9月期も62%増益」が好感された。

コムシスホールディングス <1721> [東証P] が11月9日大引け後(16:00)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比45.8%増の148億円に拡大し、通期計画の345億円に対する進捗率は5年平均の34.2%を上回る43.1%に達した。

⇒⇒コムシスHDの詳しい業績推移表を見る

■ダイワボウ <3107>  3,099円  +218.5 円 (+7.6%)  11:30現在

9日に決算を発表。「上期経常が15%増益で着地・7-9月期も18%増益」が好感された。

ダイワボウホールディングス <3107> [東証P] が11月9日大引け後(15:30)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比15.3%増の129億円に伸びたが、通期計画の310億円に対する進捗率は41.7%となり、5年平均の38.9%とほぼ同水準だった。

⇒⇒ダイワボウの詳しい業績推移表を見る

■J-オイルミルズ <2613>  1,875円  +132 円 (+7.6%)  11:30現在

J-オイルミルズ<2613>は大幅高で約3カ月ぶりに年初来高値を更新した。9日の取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表。売上高を2500億円から2450億円(前期比5.9%減)へやや引き下げた一方、営業利益を40億円から70億円(同9.5倍)へ大幅に引き上げており、これが好感されている。エネルギーコストなどが前回公表時の想定よりも軟化していることや、適正な販売価格維持への継続的な取り組みが利益を押し上げる。あわせて配当予想を35円から60円(前期20円)に増額修正した。同時に発表した4~9月期決算は売上高が1246億7000万円(前年同期比1.4%増)、営業利益が49億3900万円(前年同期1億5000万円の赤字)だった。

■AOKIHD <8214>  1,087円  +74 円 (+7.3%)  11:30現在

AOKIホールディングス<8214>がカイ気配スタート。9日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を見直した。売上高の見通しを1805億円から1850億円(前期比5.0%増)、最終利益の見通しを58億円から68億円(同20.7%増)に引き上げた。年間配当予想は13円増額して40円(前期比20円増配)とした。プライム銘柄ながらPBR(株価純資産倍率)は0.7倍程度で割安感が意識されるほか、配当利回りは4%に迫る水準とあって、これらをポジティブ視した買いを集めたようだ。下期は期初の予想をおおむね据え置いた。コロナ禍を経て社会経済活動が正常化するなか、原価上昇に対する対応が奏功し、4~9月期は売上高が前年同期比7.2%増の810億5500万円、最終利益が同3.4倍の20億6300万円となった。

■太平洋セメント <5233>  2,770円  +171.5 円 (+6.6%)  11:30現在

太平洋セメント<5233>が続急伸している。9日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算が、売上高4185億5400万円(前年同期比11.3%増)、営業利益177億5200万円(前年同期3億1300万円の赤字)、最終利益136億1700万円(同164億5500万円の赤字)となり、大幅黒字転換したことが好感されている。米国セメント事業が伸長したほか、国内セメント事業の価格改定効果で業績が改善した。また、資源事業における北海道・関西・中部地区での骨材の販売数量増や価格転嫁の浸透、建材・建築土木事業における地盤改良工事の好調やALC(軽量気泡コンクリート)及び建築材料の価格の適正化なども寄与した。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高は9200億円から8940億円(前期比10.4%増)へ下方修正したものの、営業利益580億円(同13.0倍)、最終利益400億円(前期332億600万円の赤字)は従来見通しを据え置いている。同時に、上限を250万株(発行済み株数の2.12%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されているようだ。取得期間は11月10日から12月29日までで、株主への利益還元を図ることが目的としている。

■芝浦メカトロニクス <6590>  7,600円  +380 円 (+5.3%)  11:30現在

芝浦メカトロニクス<6590>は寄り付きから物色人気が集中。半導体製造装置メーカーでウエハー洗浄装置を主力とし、特にウエハーを多数まとめてではなく1枚ずつ洗浄する枚葉式ウエハー洗浄装置では世界トップシェアを有している。9日取引終了後、同社は24年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の73億円から100億円(前期比8%減)に増額しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。修正後でも前期実績を下回る見通しだが、修正率は37%に達しておりサプライズとなった。スマートフォンやパソコンの販売不振による半導体市況の低迷が続いているが、前工程の需要は回復色をみせており、同社はロジック用の装置やウエハー向け装置が前年同期に比べ増勢となっている。株価は今月1日に6220円の安値をつけたが、そこをターニングポイントに戻り足に転じていた。7000円台前半は依然として値ごろ感があり、ボックス上限ラインの7500円どころをにらんだ買いを引き寄せている。

■古河機械金属 <5715>  2,009円  +71 円 (+3.7%)  11:30現在

古河機械金属<5715>は続伸している。9日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を1845億円から1900億円(前期比11.3%減)へ、営業利益を92億円から97億円(同7.4%増)へ、純利益を153億円から165億円(同2.7倍)へ上方修正したことが好感されている。上期において、海外における販売の占める割合が多く円安効果があったロックドリル部門や、金属価格変動や円安による価格差益があった金属部門が増収増益となり、上期業績が計画を上回ったことが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高947億9300万円(前年同期比9.4%減)、営業利益45億9900万円(同36.4%増)、純利益129億1100万円(同3.7倍)だった。

■フィックスターズ <3687>  1,123円  +38 円 (+3.5%)  11:30現在

フィックスターズ<3687>が戻り足を加速、カイ気配スタートで大きく水準を切り上げている。同社は顧客企業のソフトウェアを高速化させる技術で抜群の競争力を誇り、スーパーコンピューター分野での展開や、AI技術の進化を担う量子コンピューター分野でも先駆的な存在として注目されている。足もとの業績は半導体業界などのプログラム高速化のニーズを取り込み高水準に推移している。9日取引終了後に発表した23年9月期業績は売上高が前の期比12%増の70億3800万円、営業利益が同29%増の20億8600万円と大幅な伸びを達成、続く24年9月期も増収増益基調に陰りなく、売上高は前期比14%増の80億円、営業利益は同10%増の23億円と2ケタ成長を継続する見通し。営業利益は3期連続で過去最高更新となる。なお、株主還元にも前向きで前期配当を従来計画から1円増額し13円、今期はそこから更に1円増配の14円を計画している。

■やまみ <2820>  2,706円  +500 円 (+22.7%) ストップ高   11:30現在

やまみ<2820>が急騰。9日の取引終了後に発表した24年6月期第1四半期(7~9月)の単体決算は、売上高が前年同期比24.1%増の44億円、経常利益が同2.8倍の4億1300万円となった。大幅な増収増益となったことに加え、経常利益の中間期計画に対する進捗率は約69%と順調で、業績の上振れを期待した買いが集まった。同社は豆腐などの製造・販売を手掛ける。大豆をはじめとした原材料価格やエネルギーコストが上昇するなか、価格改定を進め、国内産大豆による高付加価値商品への切り替えを行った。同業他社の廃業なども影響し販売数量が増加。更に、富士山麓工場は9月に単月で初めて利益を出すことができたという。

■セレンHD <7318>  1,682円  +300 円 (+21.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

セレンディップ・ホールディングス<7318>がストップ高の1682円でカイ気配となっている。9日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を168億円から191億円(前期比25.7%増)へ、営業利益を4億4700万円から6億円(同84.5%増)へ、純利益を2億3000万円から5億2000万円(同66.4%増)へ上方修正したことが好感されている。「モノづくり事業」セグメントで、自動車メーカーの上期の国内生産が想定以上に高水準で推移したことが要因としている。また、取引先との間でエネルギーなどのコスト増加に対応する販売価格の修正を実施したことも寄与する。

■ジャパンエン <6016>  5,110円  +700 円 (+15.9%) ストップ高買い気配   11:30現在

ジャパンエンジンコーポレーション<6016>がストップ高の5110円でカイ気配となっている。9日の取引終了後、24年3月期の単独業績予想について、売上高を185億円から200億円(前期比31.2%増)へ、営業利益を5億円から15億円(同3.4倍)へ、純利益を11億円から20億円(同2.5倍)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間20円・期末35円の年55円から中間30円・期末70円の年100円(前期40円)に引き上げると発表したことが好感されている。足もとで主機関において最新鋭省エネ主機関を中心に受注が好調であり、また環境対応設備を主機関に搭載することで販売単価の改善も進んでいることが要因。また、修理・部品等の分野で、アフターサービスが船舶の稼働率改善により堅調に推移し、ライセンス・部品供給では、ライセンシーでの受注拡大でロイヤルティー収入が拡大するとともに、キーコンポーネントの販売が伸長していることも寄与するとしている。

■大興電子通信 <8023>  763円  +100 円 (+15.1%) ストップ高買い気配   11:30現在

大興電子通信<8023>がストップ高カイ気配となっている。同社は9日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の17億円から28億2000万円(前期比50.6%増)に引き上げた。売上高予想も380億円から425億円(同13.0%増)に上方修正。上期に工事部門の大型案件が前倒しで計上されたことに加え、下期に情報通信機器部門で大型案件の計上を予定していることなどが主な要因だとしている。また、30万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.27%)、2億1000万円を上限とする自社株取得枠を設定したこともあわせて公表。取得期間はきょうから来年4月9日までとなっている。

●ストップ高銘柄

ぷらっとホーム <6836>  788円  +100 円 (+14.5%) ストップ高   11:30現在

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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