話題株ピックアップ【夕刊】(1):富士製薬、名村造、ミズホメディ

注目
2023年11月10日 15時14分

■富士製薬工業 <4554>  1,393円  +235 円 (+20.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

富士製薬工業<4554>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は9日取引終了後、24年9月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比27.2%増の49億700万円としていることや、年間配当計画を前期比5円50銭増配の42円50銭としていることが好感されたようだ。売上高は同19.7%増の489億2600万円を見込む。更年期障害及び卵巣欠落症状に対する卵胞ホルモン剤投与時の子宮内膜増殖症の発症抑制が効能である「エフメノカプセル100mg」、生殖補助医療における黄体補充が効能で不妊治療に用いられる「ウトロゲスタン腟用カプセル200㎎」、経口避妊剤の「ファボワール錠」「ラベルフィーユ錠」、緊急避妊剤の「レボノルゲストレル錠」など女性医療領域の売り上げが順調に伸長するとみている。

■名村造船所 <7014>  956円  +150 円 (+18.6%) ストップ高   本日終値

名村造船所<7014>がストップ高。9日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想を修正し、最終利益の見通しを55億円から130億円(前期比16.1%増)に引き上げた。減益予想から一転増益を計画する。無配を予想していた中間配当は5円、未定としていた期末配当予想を5円とし、年間配当予想は10円(同5円増配)に見直したこともあって、ポジティブ視されたようだ。今期の売上高の見通しは1260億円から1350億円(同8.8%増)に修正した。想定為替レートを円安方向に見直したほか、原価削減活動の成果を業績予想に反映した。静岡市清水区で発生した静清バイパス道路工事の橋桁落下事故に関連する費用も4~9月期の業績に織り込んだ。

■ミズホメディー <4595>  3,415円  +410 円 (+13.6%)  本日終値

ミズホメディー<4595>が後場急伸。同社はきょう正午ごろ、23年12月期通期の単独業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の40億1100万円から50億8600万円(前期比54.2%減)に引き上げた。売上高予想も105億8900万円から108億7700万円(同38.1%減)に上方修正。新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス抗原同時検出キットをはじめ、両感染症の各種抗原キットの売り上げが計画を上回っているほか、他の感染症項目の検査薬も需要が増加していることが主な要因だとしている。また、期末配当を従来計画比48円増額の140円とすることも公表。これにより、中間配当60円とあわせた年間配当は200円(前期は250円)となる。

■ADEKA <4401>  2,834円  +338 円 (+13.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

ADEKA<4401>が後場に急伸した。10日、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。売上高の見通しを4260億円から4100億円(前期比1.7%増)、経常利益の見通しを355億円から345億円(同5.9%増)に下方修正した。もっとも修正後も増益は確保する見込みであるうえ、最終利益予想は210億円(同25.2%増)で据え置いた。化学セクター全般に、中国景気の減速懸念などを背景に事業環境の先行き不透明感が強まるなか、業況の相対的な底堅さを評価した買いが入ったようだ。樹脂添加剤を中心に化学品事業の販売が想定を下回る見込み。中東・欧州でワンパック顆粒添加剤や酸化防止剤の需要低迷が続く。ライフサイエンス事業の利益も計画を下回る見通しとなった。ブラジルでのジェネリック農薬の価格下落圧力の影響などを織り込んだ。

■トレンドマイクロ <4704>  6,885円  +820 円 (+13.5%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率7位

トレンドマイクロ<4704>は一時ストップ高。9日の取引終了後、株主還元に関する方針を新たに取り決めたと発表。23年12月期の期末配当において通常の普通配当金(配当性向70%方針)に加え、一時的な特別配当金とあわせ合計1000億円を目標にするとしており、これを評価した買いが集まった。9月末時点の配当支払い対象株式数をもとに計算した場合、普通配と特別配を含めた1株当たり配当目標金額は約738円になるという。今期の配当目標とあわせ、来24年12月期中に400億円の自社株取得を実施する目標も示した。同時に発表した1~9月期決算は売上高が前年同期比13.3%増の1837億2500万円、純利益が同55.1%減の128億600万円だった。また、子会社からの配当金支払いを前提とする税負担引当額81億円を法人税として計上するため、今期純利益を前期比43.0%減の170億円(従来予想251億円)へ下方修正した。

■三井E&S <7003>  490円  +55 円 (+12.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

9日に決算を発表。「上期経常が黒字浮上で着地・7-9月期は94%増益」が好感された。

三井E&S <7003> [東証P] が11月9日大引け後(16:00)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は59億円の黒字(前年同期は14.8億円の赤字)に浮上し、通期計画の60億円に対する進捗率は98.5%となった。

⇒⇒三井E&Sの詳しい業績推移表を見る

■三井海洋開発 <6269>  1,889円  +207 円 (+12.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位

三井海洋開発<6269>が続急伸。9日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想を見直した。売上収益の見通しを3981億3000万円から4487億4000万円(前期比23.4%増)、最終利益の見通しを59億7100万円から67億3100万円(同35.7%増)に引き上げており、好感された。今期に受注したFPSO(浮体式石油生産・貯蔵・積み出し装置)の建造工事が想定以上に順調に進捗しており、1~9月期の実績を業績予想に織り込んだという。現時点では建造工事の進捗見通しを合理的に予想するのが困難で、不確定要素もあるとし、営業利益と税引き前利益の見通しは取り下げて未定とした。ドルベースでの業績予想は売上収益と最終利益を据え置き、営業利益と税引き前利益は未定とした。

■フォーラムE <7088>  1,521円  +160 円 (+11.8%)  本日終値

フォーラムエンジニアリング<7088>が大幅続伸し年初来高値を更新。9日の取引終了後、11月30日を基準日として1株から2株への株式分割を実施すると発表。あわせて24年3月期の配当予想について、期末配当を60円から実質増額となる32円50銭へ修正しており、これらを好感した買いが入った。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算は、売上高153億400万円、営業利益12億7600万円となった。前年同期は単独決算のため単純比較はできないものの、顧客企業の派遣エンジニア需要拡大により案件数(派遣エンジニア需要数)が前年同期比1725件増加し、稼働人員数が前年同期比280人増加。派遣エンジニアの採用数も前年同期比193人増加するなど順調だった。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高308億1000万円、営業利益27億1000万円の従来見通しを据え置いている。

■シダックス <4837>  802円  +77 円 (+10.6%)  本日終値

シダックス<4837>は売買再開後に上げ幅を拡大。東京証券取引所はこの日、TOB報道の真偽を確認するため午後1時1分から午後2時まで同社株の売買を停止した。売買再開時刻は午後2時1分。日本経済新聞電子版がこの日午後1時ごろ、シダックスがMBOで株式を非公開化する方向で最終調整していると報じた。報道を受け、シダックスは午後1時45分ごろにコメントを発表。創業家の資産管理会社である志太ホールディングスから「当社株式を非公開化する目的での買い付け価格800円(1株当たり)の提案を受けている」とした。きょう開催の取締役会で決議する予定という。

■レゾナック <4004>  2,600.5円  +246.5 円 (+10.5%)  本日終値

レゾナック・ホールディングス<4004>が大幅続伸。同社は9日取引終了後、23年12月期通期の連結業績予想を修正。営業損益の見通しを従来の200億円の赤字から120億円の赤字に赤字幅を縮小したことが好感されたようだ。売上高予想も1兆2700億円から1兆2900億円(前期比7.4%減)に上方修正。半導体・電子材料セグメント及びケミカルセグメントの増収を見込んでいるほか、損益面では全社共通費用の削減などが寄与するとしている。

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