本日注目すべき【好決算】銘柄 ニチリン、三越伊勢丹、ゼンショHD (10日大引け後 発表分)

注目
2023年11月13日 7時01分

11月10日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

ニチリン <5184> [東証S]  ★今期経常を一転18%増益に上方修正・6期ぶり最高益、配当も38円増額

◆23年12月期の連結経常利益を従来予想の84億円→100億円に19.0%上方修正。従来の0.6%減益予想から一転して18.3%増益を見込み、一気に6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。自動車メーカーの生産回復による売上増加に加え、継続的な円安進行などもプラスに働く。

業績好調に伴い、年間配当を従来計画の104円→142円(前期は90円)に大幅増額修正した。年間配当利回りは4.67%に上昇。

併せて、中期経営計画における25年12月期の営業利益目標を95億円以上(従来は75億円以上)に引き上げた。

三越伊勢丹 <3099> [東証P]  ★今期経常を25%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も8円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の400億円→500億円に25.0%上方修正。増益率が33.3%増→66.6%増に拡大し、従来の12期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。高感度上質戦略や個客とつながるCRM戦略の継続実施によって、売上だが計画を上回ることが寄与。国内百貨店のインバウンド売上高はコロナ前水準を大きく上回る計画。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の16円→24円(前期は14円)に大幅増額修正した。

ハビックス <3895> [東証S]  ★今期経常を38%上方修正

◆24年3月期の連結経常損益を従来予想の4億円の黒字→5億5000万円の黒字(前期は2500万円の赤字)に37.5%上方修正した。継続的に進めた販売価格の修正やコスト低減などが寄与し、採算が大きく改善する。

ラウンドワン <4680> [東証P]  ★今期経常を13%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も2円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の200億円→226億円に13.1%上方修正。増益率が19.9%増→35.6%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。上期に既存店売上高が堅調に推移したことに加え、国内店舗での11月からの値上げによる影響などを織り込んだ。  

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の10円→12円に増額修正した。

住友ゴ <5110> [東証P]  ★今期最終を26%上方修正、配当も5円増額

◆23年12月期の連結最終利益を従来予想の230億円→290億円に26.1%上方修正。増益率が2.4倍→3.1倍に拡大する見通しとなった。自動車メーカーの生産回復や円安効果がプラスに寄与するほか、原材料価格の高騰影響の緩和や高機能タイヤの販売拡大なども上振れに貢献する。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の40円→45円(前期は35円)に増額修正した。

レオン <6272> [東証P]  ★今期経常を34%上方修正・6期ぶり最高益、配当も9円増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.4倍の23.6億円に急拡大し、従来予想の16.1億円を上回って着地。国内と米国の機械販売や米国での食品販売が好調に推移し、売上高が計画を上回ったことが寄与。円安効果に加え、販売価格の見直しや荷造運搬費の減少なども上振れに貢献した。

併せて、通期の同利益を従来予想の35.4億円→47.4億円に33.9%上方修正。増益率が10.3%増→47.7%増に拡大し、6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の31円→40円(前期は31円)に増額修正した。

オカアイヨン <6294> [東証P]  ★今期経常を18%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も9円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の22.5億円→26.5億円に17.8%上方修正。増益率が14.7%増→35.1%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。経済活動が順調に推移する北米市場での好調な販売に加え、円安によるプラス影響や国内での値上げ効果などが寄与する。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の56円→65円(前期は38円)に増額修正した。配当利回りは3.18%に上昇。

ミナトHD <6862> [東証S]  ★今期経常を一転23%増益に上方修正

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の8.5億円→11億円に30.0%上方修正。従来の5.0%減益予想から一転して23.5%増益見通しとなった。半導体メモリー製品の需要回復遅れなどでデジタルデバイス部門は落ち込む一方、デジタルエンジニアリング部門のROM書込みサービス事業が大きく伸びることが上振れの要因となる。

日本電子 <6951> [東証P]  ★今期経常を一転6%増益・最高益に上方修正、配当も8円増額

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の215億円→250億円に16.3%上方修正。従来の8.5%減益予想から一転して6.4%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。為替が前提より円安で推移していることが上振れの要因となる。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の66円→74円(前期は66円)に増額修正した。

いすゞ <7202> [東証P]  ★今期経常を9%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当増額と自社株買いも発表

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の2750億円→3000億円に9.1%上方修正。増益率が1.9%増→11.2%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。新興国を中心とした厳しい市況を受けて車両販売台数は下方修正するものの、値上げ効果や円安影響に加え、資材費の価格が想定を下回ることで利益は上振れする。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の80円→86円(前期は79円)に増額修正した。

併せて、発行済み株式数の4.5%にあたる3500万株または500億円を上限に自社株買いを実施すると発表。取得した株式はすべて消却する予定。

ユニバンス <7254> [東証S]  ★今期経常を2.2倍上方修正、配当も3円増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.9倍の14.8億円に急拡大し、従来予想の5億円を大幅に上回って着地。サプライチェーン混乱による顧客の生産調整が解消し、駆動装置などの販売が想定より大きく伸びたことが寄与。円安による収益押し上げ効果に加え、製品保証引当金の見直しに伴う戻し入れ益2.9億円が発生したことも利益を押し上げた。

併せて、通期の同利益を従来予想の12億円→26億円に2.2倍上方修正。増益率が9.6%増→2.4倍に拡大する見通しとなった。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の7円→10円(前期は7円)に大幅増額修正した。

日精機 <7287> [東証S]  ★今期最終を44%上方修正

◆24年3月期の連結最終利益を従来予想の18億円→26億円に44.4%上方修正。増益率が30.4%増→88.4%増に拡大する見通しとなった。一部地域で受注が想定より増加したことや円安効果によって売上高が計画を上回ることが寄与。製品輸送費の減少に加え、為替差益の計上なども上振れに貢献する。

併せて、発行済み株式数の2.90%にあたる175万株または15億円を上限に自社株買いを実施すると発表。また、27年3月期に営業利益165億円(今期計画は64億円)を目指す中期経営計画を策定。

ゼンショHD <7550> [東証P]  ★今期経常を28%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も10円増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比78.0%増の244億円に拡大し、従来予想の188億円を上回って着地。行動制限の撤廃による人流回復や個人消費の持ち直しを追い風に、主力のすき家など外食事業が好調に推移したことが寄与。適切な価格政策やコストコントロールを実施したことも上振れにつながった。

併せて、 SnowFox Topcoなどの買収効果も踏まえ、通期の同利益を従来予想の373億円→480億円に28.4%上方修正。増益率が33.2%増→70.9%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の40円→50円(前期は24円)に増額修正した。

広済堂HD <7868> [東証P]  ★今期経常を24期ぶり最高益に上方修正、株式5分割も発表

◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の63.9億円→68.9億円に7.8%上方修正。増益率が52.8%増→64.7%増に拡大し、24期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。葬祭収益セグメントの式場利用料、菓子飲料、葬儀サービス事業が引き続き好調に推移することなどが上振れの要因。

同時に、11月30日時点の株主を対象に1→5の株式分割を実施すると発表。併せて、今期の年間配当を従来計画の52.6円→35.36円(前期は21.25円)に修正した。年間配当は実質12.0%の増額となる。

アシックス <7936> [東証P]  ★今期経常を19%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も5円増額

◆23年12月期の連結経常利益を従来予想の420億円→500億円に19.0%上方修正。増益率が35.9%増→61.7%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。競技スポーツ用シューズやオニツカタイガーの販売が国内、欧州、中華圏で堅調に推移することに加え、円安によるプラス効果や粗利益率の改善も上振れに貢献する。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の55円→60円(前期は40円)に増額修正した

クレセゾン <8253> [東証P]  ★今期最終を31%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も20円増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結最終利益は前年同期比60.0%増の440億円に拡大し、従来予想の215億円を大幅に上回って着地。ショッピング取扱高、リボルビング残高が堅調に推移したことに加え、スルガ銀行の持ち分法適用会社化に伴う負ののれん発生益200億円を計上したことも利益を大きく押し上げた。

併せて、通期の同利益を従来予想の490億円→640億円に30.6%上方修正。増益率が12.4%増→46.8%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の80円→100円(前期は70円)に増額修正した。

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