買い先行も上値の重い値動き/後場の投資戦略
日経平均 : 32750.41 (+182.30)
TOPIX : 2342.72 (+6.00)
[後場の投資戦略]
本日の東京株式市場は買いが先行した。前週末の米主要株価指数が値幅を伴って上昇したことに加えて、米長期金利の上昇が一服したことから国内の投資家心理は改善した。また、東エレク<8035>が今期の業績予想を上方修正したことも国内の半導体関連株の上昇につながり、ハイテク株高が指数をけん引している。ただ、利益確定の売りや戻り待ちの売りが出て、上値を抑えている。そのほか、アジア市況では、香港ハンセン指数が上昇する一方で上海総合指数が軟調に推移している。
さて、後場の日経平均は引き続きプラス圏を維持するか。前週はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が演説のなかでインフレ動向によっては政策金利を再び引き上げることを示唆し、そのほかのFRB要人からも追加利上げの余地を残す発言が散見された。今週は、14日に10月消費者物価指数(CPI)、15日に10月小売売上高と金融政策に影響を与える経済指標発表が控えている。また、17日にはつなぎ予算の期限を迎えて政府機関閉鎖の懸念もくすぶっており、買い進む材料に乏しいなか上げ幅は限定的となる可能性がある。そのほか、米株先物やアジア市況を横目に、決算発表を終えた個別材料株に物色意欲が続くか注目しておきたい。(山本泰三)
《AK》