NY株式:NYダウは54ドル高、CPIの伸び鈍化期待が支える
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は54.77ドル高の34,337.87ドル、ナスダックは30.37ポイント安の13,767.74で取引を終了した。
長期金利の上昇や格付け会社ムーディーズが財政赤字の高止まりなどを理由に国債格付け見通しを引き下げたことなどを嫌気し、寄り付き後、下落。その後発表された10月NY連銀のインフレ期待指数が9月から低下、また、10月消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化を織り込み長期金利が低下に転じ、相場を押し上げた。ダウはプラス圏を回復もナスダックは下げを消せず小幅安と、まちまちで終了。セクター別では、自動車・自動車部品が上昇した一方で、公益事業が下落した。
航空機メーカーのボーイング(BA)はアラブ首長国連邦(UAE)のエミレーツ航空から大型受注を獲得したほか、首脳会談を控え中国が737マックスの受注解禁を検討しているとの報道で期待感が強まり、買われた。また、電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は欧州でガソリンスタンドやコンビニを運営するEGグループが同社の急速充電設備を購入するとの報道が好感され、上昇。
ソフトウエア・メーカーのオラクル(ORCL)やサイバーセキュリティ製品・サービス会社のクラウドストライク・ホールディングス(CRWD)はそれぞれアナリストの投資判断引上げで、上昇。一方、肉食品メーカーのタイソンフーズ(TSN)は、四半期決算で、純損失を計上、見通しも冴えず、売られた。
電気自動車メーカーのフィスカー(FSR)は取り引き終了後に四半期決算を発表。最高会計責任者の辞任や予想以上の損失拡大が嫌気され、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》