株価指数先物【寄り前】 米CPI通過後のアク抜けでショートカバーを誘い込む
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 33210 +500 (+1.52%)
TOPIX先物 2374.5 +31.0 (+1.32%)
シカゴ日経平均先物 33210 +500
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
14日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。10月の米消費者物価指数(CPI)は食品とエネルギーを除くコア指数が前月比0.2%上昇し、市場予想(0.3%上昇)を下回った。0.1%上昇が予想されていた総合指数は前月比横ばいだった。この予想を下回るCPIの結果を受けて、追加利上げ観測は後退し、米長期金利が大幅に低下したことで買いが広がった。また、共和党のジョンソン下院議長が提示したつなぎ予算案に、支持を表明する民主党議員が増えているとして、米政府機関閉鎖のリスクが低下したことも安心感につながった。S&P500業種別指数は保険のみが下落した一方で、自動車・同部品、不動産、公益事業、銀行、耐久消費財・アパレルの上昇が目立った。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比500円高の3万3210円だった。日経225先物(12月限)は日中比10円安の3万2700円で始まり、その後は3万2700円~3万2800円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に急伸し、一気に3万3250円まで買われた。買い一巡後は3万3120円~3万3210円処でのレンジ推移が続き、3万3210円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップアップで始まることになりそうだ。ナイトセッションで一気に節目の3万3000円を回復したほか、算出方法の変更によって米CPIが押し上げられるとの見方もあったため、予想を下回る低下によってアク抜け感が強まりやすく、ショートカバーを誘い込むことになろう。
日経225先物は上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σと+2σに沿ったトレンドを形成しており、3万3270円辺りまで上昇している+2σに迫ってきた。同水準に接近する局面では短期的な過熱感が警戒される可能性はあるものの、利食いの場面では3万3000円を支持線とした押し目狙いのロング対応から、9月半ばの戻り高値3万3450円をターゲットとしたスタンスに向かわせそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万3000円から3万3500円のレンジを想定する。
VIX指数は14.16(前日は14.76)に低下した。15.00を挟んだ保ち合いレンジを下放れつつあり、9月15日の安値12.68を意識したトレンドが想定されるなか、リスク選好が強まろう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.95倍に上昇した。朝方に13.91倍に低下する場面も見られたが、同水準に位置する75日移動平均線が支持線として機能していた。米長期金利が大幅に低下したことで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などに資金が向かいやすく、再び14.00倍台を意識したNTロングが入りやすい需給状況になりそうだ。
株探ニュース