マイクロアド---23年9月期は増収・2ケタ増益、主力のUNIVERSEの稼働アカウント数は順調拡大
マイクロアド<9553>は14日、2023年9月期連結決算を発表した。売上高が前期比5.2%増の128.68億円、営業利益が同32.9%増の8.33億円、経常利益が同24.6%増の7.38億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同13.9%増の5.65億円となった。第3四半期に海外拠点を含めた連結会計において、為替レートの変動によるギャップ調整を目的に、為替差損を計上したことにより、経常利益以下にマイナス影響が発生した。
データプロダクトサービスの第4四半期の売上高は12.82億円となり、前年と同水準となった。主力のUNIVERSEは新たなデータパートナーとの提携による業種別プロダクトの性能強化を行い、特定の業種や企業に依存しない事業構造となっている。売上は前年比10%増の11.14億円。相対的に粗利率の低い業種製品が拡大したことにより粗利は前年比3%増の4.03億円となった。主要なKPIである稼働アカウント数は、第3四半期の季節性による減少から回復し、前年同期比16%増と順調な拡大をした一方、広告市況の悪化を受け、大手顧客の予算縮小により顧客単価が減少した。業種別では、医療・製薬が業種特有の季節性により、一時的にシェアが低下した。デジタルサイネージサービスは、期初からの計画通り、タクシーサイネージの契約更改の影響を受け、第3四半期より売上・粗利が減少したが、美容サロン向けの新サービスへ注力することで、再成長を狙っている。
コンサルティングサービスの第4四半期の売上高は15.14億円となった。メディア向けコンサルティングサービスは、広告市況悪化の影響を受け減収、提供するサービスを改善したことにより、利益率が改善した。海外コンサルティングサービスは、インバウンドマーケティングの需要が増加し、第3四半期比で売上は増加。加えて、日系企業の海外進出などのアウトバウンドの需要も増加しており、それら需要の拡大に向け様々なサービスの提供を新たに開始している。
2024年9月期通期の連結業績予想については、デジタルサイネージサービスにおける美容サロン向けの新サービス開始に伴う設備投資および前期からの計画通りタクシーサイネージにおける契約更改による減益を見込むため、売上高が前期比15.3%増の148.37億円、営業利益が同10.9%減の7.42億円、経常利益が同0.1%増の7.39億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.3%増の5.66億円を見込んでいる。
《AS》