メーシーズが決算受け上昇 在庫管理の改善が奏功=米国株個別

材料
2023年11月16日 23時54分

(NY時間09:41)

メーシーズ<M> 13.65(+1.04 +8.21%)

百貨店のメーシーズ<M>が上昇。取引開始前に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、既存店売上高の減収が予想ほど拡大しなかったほか、売上高は予想を上回った。特に在庫が予想以上に減少したことが好感されている模様。前年比で6%減少した。また、通期ガイダンスでは各計上項目の見通しのレンジを縮小するに留めているが、予想は上回った。

このところ小売業は売上高を伸ばすことよりも、在庫管理を改善することで利益を上げ、運営能力の向上を示している。同社も同様で、ジェネットCEOは声明で「健全な在庫状態でホリデーシーズンを迎える」と述べていた。

同社もそうだが、美容・化粧品部門が好調で、ブルーマーキュリーは2.5%上昇。同社によると、第3四半期の美容・化粧品は3つのブランド全て好調で、前日はターゲット<TGT>もこのカテゴリーをアウトパフォーマーと呼んでいた。

ただ、アナリストの一部からは慎重な意見も出ている。「同社は2012年以来、市場シェアを25%超失っており、主にオフプライス業者、プライベート・ブランド、アマゾン<AMZN>にシェアを奪われている。これらのグループは価格、商品、サービスのいずれにおいても、同社に対して大きな優位性を持っており、この構図を簡単に変えられる可能性は低い」と述べていた。

(8-10月・第3四半期)

・既存店売上高(所有・ライセンスベース):-6.3%(予想:-7.8%)

・1株利益(調整後):0.21ドル(予想:0.07ドル)

・売上高:48.6億ドル(予想:48.1億ドル)

・粗利益率(調整後):40.3%(予想:40.2%)

・在庫:60.3億ドル(予想:63.7億ドル)

(通期見通し)

・既存店売上高(所有・ライセンスベース):-6.0~-7.0%(従来:-6.0~-7.5%)(予想:-6.9%)

・1株利益(調整後):2.88~3.13ドル(従来:2.70~3.20ドル)(予想:2.75ドル)

・売上高:229~232億ドル(従来:228~232億ドル)(予想:231億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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