話題株ピックアップ【夕刊】(3):サン電子、野村不HD、レーザーテク
■サン電子 <6736> 2,079円 +28 円 (+1.4%) 本日終値
サン電子<6736>が一時、前日比200円(9.8%)高の2251円に買われる場面があった。16日の取引終了後、未定としていた24年3月期の配当予想について、期末一括40円(前期20円)を実施すると発表したことが好感されている。
■野村不HD <3231> 3,771円 +50 円 (+1.3%) 本日終値
野村不動産ホールディングス<3231>など不動産株の一角が堅調に推移。16日の米国市場で、長期金利の指標となる10年債利回りは4.43%に低下した。米国の週間失業保険申請件数が市場予想を上回り、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げの観測が一段と後退。米長期金利に低下圧力を掛けた。金利上昇が収益面でマイナスの影響をもたらすとされる不動産株に対しては、内外金利の先高観が薄れつつあると受け止めた投資家の選別物色の流れが追い風となっているようだ。ヒューリック<3003>や明和地所<8869>、スターツコーポレーション<8850>などがしっかり。
■ダイキョーニシカワ <4246> 756円 +10 円 (+1.3%) 本日終値
ダイキョーニシカワ<4246>がしっかり。16日の取引終了後、中国の持ち分法適用関連会社である長春万隆大協西川汽車部件について、保有の全持ち分を蘇州万隆汽車零部件へ12月末日の予定で譲渡すると発表。これに伴い、24年3月期に関係会社株式売却益約8億9800万円を特別利益として計上する予定であるとしたことが好感された。なお、業績予想には織り込み済みとしている。
■レーザーテック <6920> 31,260円 +360 円 (+1.2%) 本日終値
レーザーテック<6920>が4連騰で連日の新高値、アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>も最高値圏で頑強。足もとで半導体関連株への買いが加速している。きょうは、アプライド・マテリアルズ<AMAT>が時間外で大きく売られたが、これは対中輸出で米当局が調査しているとの報道が嫌気されたもので、この日発表した同社の8~10月決算は事前コンセンサスを上回る内容だった。東京市場でも朝方こそ半導体セクターは、米アプライドの時間外急落を受け主力銘柄が冴えない動きだったが、その後は中小型株中心に投資資金が流入し、総じて買い優勢の地合いに転じている。「空売りが高水準に溜まっている銘柄が多く、その買い戻しが株価に押し上げ効果をもたらしている」(ネット証券アナリスト)という。半導体関連株の戻りに合わせて日経平均株価もプラス転換した。
■フルヤ金属 <7826> 9,250円 -810 円 (-8.1%) 本日終値
フルヤ金属<7826>は大幅続落。16日の取引終了後、104万4000株の公募増資と上限15万6000株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表。株式需給の悪化や1株利益の希薄化を懸念した売りに押された。発行価格は27日から29日までのいずれかの日に決定する。調達資金約108億円(手取概算額)は、半導体装置向け熱電対量産設備や水電解装置向け触媒量産設備などの設備投資に充てる。あわせて、東京証券取引所からプライム市場への変更が承認されたと発表した。変更日は12月6日。
■アサヒ <2502> 5,570円 -234 円 (-4.0%) 本日終値 東証プライム 下落率5位
アサヒグループホールディングス<2502>が3日続落した。16日の取引終了後、海外市場における株式売り出しを決議したと発表。株式需給に及ぼす悪影響を警戒した売りが出たようだ。売出株式数は3347万9200株。三井住友フィナンシャルグループ<8316>傘下の三井住友銀行や三井住友トラスト・ホールディングス<8309>傘下の三井住友信託銀行など金融機関8社と、このうち1社の退職給付信託再受託者である金融機関をあわせた9社が株式を売り出す。売出価格は11月28日から12月1日までのいずれかの日に決める。
■ハイパー <3054> 380円 +80 円 (+26.7%) ストップ高 本日終値
ハイパー<3054>がストップ高。16日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。上限を10万株(発行済み株数の1.01%)、または4000万円としており、取得期間は11月20日から12月22日まで。資本効率の一層の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的という。
■ミナトホールディングス <6862> 1,080円 +150 円 (+16.1%) ストップ高 本日終値
ミナトホールディングス<6862>が急騰で1000円台を大きく回復、11月14日につけた年初来高値1053円を払拭し新値街道に躍り出た。産業用メモリーモジュールを主力とし、半導体関連の中小型株として人気を集めている。24年3月期営業利益は前期比44%増の11億7000万円を見込んでおり、最終利益は連結子会社株式譲渡に伴う特別利益計上という特殊要因があるものの、今期予想PERが依然として5倍強と割安感が際立つ。デジタルデバイスやデジタル周辺機器の製造以外にもプログラマ、システムソリューション、Webサイトと幅広い業務領域を持っているのも特長。M&A戦略に長じ業容拡大に積極的。時価は2006年以来約17年ぶりの高値圏に浮上しているが、現状は12事業と国内で7つの連結子会社を擁し、にもかかわらず時価総額は依然として100億円未満で評価不足歴然という見方もある。
■ジェイドグループ <3558> 1,658円 +217 円 (+15.1%) 本日終値
ジェイドグループ<3558>が急反発。同社は16日取引終了後、3~10月の連結営業利益(速報値)が13億1250万円となり、通期計画の17億5000万円に対する進捗率が75%に達したと発表。これが買い安心感につながったようだ。B2Bプラットフォームサービスを最大限に活用したReebok JapanのPMI(Post Merger Integration:買収後の統合)が順調に進んでいることから、売り上げが厳しい時でも利益を出せる筋肉質な収益体質が構築され、この営業利益を実現できたとしている。
■ネクストウェア <4814> 210円 +27 円 (+14.8%) 一時ストップ高 本日終値
ネクストウェア<4814>が商い伴い急動意で一時ストップ高。午前10時過ぎ、ソフトバンク<9434>傘下でインターネットエクスチェンジ事業を手掛けるBBIXとの間で、「Open Connectivity eXchange(OCX)」の活用に関する戦略的協業契約を締結したと発表。OCXは、BBIXとその子会社が提供するクラウド型ネットワークサービス。今回の戦略的協業契約により、両社はOCXを利用する地域の事業者へ社会課題を解決するITソリューションを提供する。地方自治体や地方企業へネットワーククラウドを提供し、地域DX(デジタルトランスフォーメーション)を目指す考え。
●ストップ高銘柄
アーキテクツ <6085> 471円 +80 円 (+20.5%) ストップ高 本日終値
ペルセウス <4882> 649円 +100 円 (+18.2%) ストップ高 本日終値
Welby <4438> 730円 +100 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
Waqoo <4937> 1,730円 -500 円 (-22.4%) ストップ安 本日終値
マリオン <3494> 1,872円 -500 円 (-21.1%) ストップ安 本日終値
以上、2銘柄
株探ニュース