話題株ピックアップ【夕刊】(1):ウェルスナビ、東京海上、パナHD

注目
2023年11月20日 15時11分

■ウェルスナビ <7342>  1,664円  +160 円 (+10.6%)  本日終値

ウェルスナビ<7342>は大幅高で年初来高値更新。同社は資産運用を全自動化したロボアドバイザーの開発や提供を手掛ける。今月10日に発表した1~9月期決算は、売上高が前年同期比22.6%増の58億9300万円、営業利益が同3.9倍の5億2900万円だった。ロボアドバイザーの機能追加や提携パートナーの拡充、テレビコマーシャルなどの広告宣伝活動が奏功した。好決算を受け、同社株は上げ足を加速させている。

■ブロードリーフ <3673>  574円  +40 円 (+7.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

ブロードリーフ<3673>が続急伸し、年初来高値を更新した。SBI証券が前週末17日、ブロドリーフの目標株価を1200円から1250円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。ソフトウェアサービス事業の四半期ベースの業績に加速感がみられる一因として、オンプレミス契約満了時のクラウド型への移行比率の高まりがあると指摘。「.cシリーズ」の解約を低位に抑えつつ新規顧客を順調に獲得しているなかにあって、中期的な観点での進捗状況は極めて良好との見方を示す。同証券はブロドリーフの25年12月期営業利益予想をこれまでの5億9100万円から7億7200万円に増額修正した。

■東京海上 <8766>  3,697円  +197 円 (+5.6%)  本日終値

東京海上ホールディングス<8766>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。前週末17日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、純利益予想を5300億円から5750億円(前期比53.5%増)に引き上げた。過去最高益の予想を上乗せして上方修正したほか、取得総数4000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.0%)、取得総額700億円を上限とする自社株買いの実施も発表。これらをポジティブ視した買いが入ったようだ。海外主要拠点の事業が好調に推移するなか、政策株式売却益の増加も寄与する見込み。自社株の取得期間は11月20日から24年5月15日とする。4~9月期の純利益は前年同期比2.1倍の2050億500万円だった。

■パナHD <6752>  1,571.5円  +74.5 円 (+5.0%)  本日終値

パナソニック ホールディングス<6752>が大幅続伸。同社は前週末17日、自動車向けデバイスを手掛ける子会社パナソニック オートモーティブシステムズの株式の一部を米投資会社のアポロ・グローバル・マネジメントのグループ会社に譲渡することで基本合意したと発表しており、引き続きこれを好感した買いが入っている。売却額などの詳細は今後協議される見通しで、24年3月末までの正式契約締結を目指すという。売却後、パナソニックオートモーティブはパナHDの持ち分法適用会社となる。パナHDは事業ポートフォリオの見直しを進めていくなかで今回の株式売却を判断したもようで、今後はアポロ・グローバル・マネジメントとのパートナーシップのもと、車載コックピットシステム領域を中心に成長を図る見込みだ。

■エフアンドエム <4771>  1,996円  +79 円 (+4.1%)  本日終値

エフアンドエム<4771>が反発。17日の取引終了後、同社が提供するアラカルト型人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」の利用社数が3万5000社を突破したと発表。「オフィスステーション」は、企業内で担当者が行う業務を効率化するとともに、全従業員の社内業務を効率化するクラウド型人事労務システム。23年は特に、新規の商談案件においてセールスとカスタマーサポートが密に連携することで、「導入前から運用のイメージが固まる」状態を目指し、成約率の向上を図ったことなどが奏功した。

■モリト <9837>  1,361円  +20 円 (+1.5%)  本日終値

モリト<9837>が続伸した。前週末17日の取引終了後、23年11月期の配当予想の増額修正を発表したことが株価の支援材料となったようだ。同社は年間配当予想を1円増額して55円(前期比23円増配)とした。

■SOMPO <8630>  6,507円  +68 円 (+1.1%)  本日終値

SOMPOホールディングス<8630>が続伸。前週末17日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、純利益の見通しを2640億円(従来の予想は2300億円)に上方修正した。これまでの過去最高の予想を上乗せする形で引き上げたほか、発行済み株式総数の5.04%に相当する1753万8000株を11月30日に消却するとも開示し、好感されたようだ。4~9月期は海外保険の資産運用利益が増加したほか、コロナ禍の影響のはく落もあって、最終損益は黒字に転じた。下期は国内損保や海外保険の利益上積みを見込むほか、政策株式の売却益も純利益の押し上げに寄与する。

■SHIFT <3697>  33,610円  +280 円 (+0.8%)  本日終値

SHIFT<3697>が続伸した。前週末17日の取引終了後、人間ドック・健診予約サイト「MRSO.jp」を運営するマーソ<5619>と資本・業務提携を締結したと発表。同日にはマーソの東証グロース市場への新規上場の承認が発表されたことも相まって、中期的な収益面でのポジティブな効果を期待した買いが株価を支援したようだ。マーソのプラットフォームを活用し、SHIFTは健康経営に向けた取り組みを強化するとともに、マーソに対し品質保証サービスを幅広く提供する。マーソは12月21日に新規上場を予定。引受人の買い取り引受による株式売り出しに際して、マーソは引受人に対し、3億円に相当する株式数を上限として、売り出し株式の一部についてマーソが指定するSHIFTへの販売を要請する予定としている。

■日本甜菜製糖 <2108>  1,972円  +9 円 (+0.5%)  本日終値

日本甜菜製糖<2108>が3日続伸。午後2時ごろ、大成ロテック(東京都新宿区)及び黒潮生物研究所(高知県大月町)と共同で、水産と畜産の連携によるGHG(温室効果ガス)削減を目指すプロジェクトを開始すると発表しており、好材料視された。これまで未利用資源であった海藻の一種である紅藻「カギケノリ」は、牛や羊などの反芻動物の飼料に0.2%配合することで、消化管内で生成されるメタンガスを最大98%抑制する効果があると報告されているという。同プロジェクトでは、紅藻カギケノリをはじめとした藻類を陸上養殖し、それを原料として活用した家畜用飼料を製造・販売するシステムを構築し、水産と畜産の連携で地球温暖化の抑制を目指すというもので、甜菜糖は効果の検証と製品の製造・販売を担当。27年に稼働する計画としている。

■ウエルシア <3141>  2,540円  +1 円 (+0.0%)  本日終値

ウエルシアホールディングス<3141>が3日ぶりに反発。17日の取引終了後、長野県の中信エリアを地盤にドラッグストア併設型調剤薬局の運営を行うとをしや薬局(長野県安曇野市)の全株式を6月3日の予定で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。とをしや薬局は23年6月末時点でドラッグストア併設型調剤薬局20店舗、調剤薬局1店舗を展開している。ウエルシアでは今回の子会社化により、これまでグループの店舗が少ない中信エリアの強化につながることが期待されている。なお、同件による24年2月期業績への影響は軽微としている。

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