株価指数先物【寄り前】 エヌビディア決算を前にショートカバーが入りやすい
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 33380 +60 (+0.18%)
TOPIX先物 2367.5 -1.5 (-0.06%)
シカゴ日経平均先物 33380 +60
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
20日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。マイクロソフト<MSFT>が、出資先であるオープンAIの最高経営責任者(CEO)を解任されたサム・アルトマン氏を採用すると発表した。アルトマン氏がAIの先進的研究を行う新設のチームを率いると明らかにしたことが材料視され、マイクロソフトの株価は2%超上昇したほか、アナリストによる投資判断の引き上げが好感されてボーイング<BA>が4%を超える上昇となるなど、個別材料を手掛かりに指数を押し上げた。
一方で、米リッチモンド連銀のバーキン総裁が、インフレは落ち着きつつあるが、金融当局が勝利宣言するには十分ではないとの見解を示したことが重荷となった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、電気通信サービス、メディア、商業サービス・用品が上昇した半面、家庭用品・パーソナル用品、公益事業の2セクターが下落。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比60円高の3万3380円だった。日経225先物(12月限)は日中比30円高の3万3350円で始まり、その後は軟化し、一時3万3190円まで売られる場面が見られた。米国市場の取引開始後は緩やかなリバウンドを見せており、中盤にかけてプラスに転じると、ロング優勢の流れとなり3万3440円まで買われ、3万3380円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢で始まることになりそうだ。日経225先物は一時3万3190円まで売られており、3万3000円辺りで推移しているボリンジャーバンドの+1σ水準に接近するなど、過熱感は和らいだとみられる。一方で、マイクロソフトや決算発表を控えているエヌビディア<NVDA>が最高値を更新しており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。
エヌビディアの決算を見極めたいほか、日米ともに23日に祝日を控えて積極的な売買は手控えられやすいが、日経平均型優位の展開が見込まれるなか、断続的なショートカバーは入りやすいだろう。買い一巡後はロングの持ち高調整の動きから+1σ水準までの調整があってもおかしくないものの、一方で+2σは3万3930円まで上昇してきており、弱含む局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。オプション権利行使価格の3万3125円から3万3875円のレンジを想定する。
VIX指数は13.41(前日は13.80)に低下した。方向性としては9月15日に付けた12.68をターゲットとしたトレンドであり、ショートカバーを誘い込みやすいだろう。短期的にはショートカバー狙いのロングを仕掛けてくる動きも意識しておきたいところだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.06倍に上昇した。14.05倍に位置する200日移動平均線を若干上回ってきており、日経平均型優位の展開が見込まれるなか、200日線を上回っての推移が続くようだと、NTロングでのスプレッド狙いが強まる展開を意識しておきたい。
株探ニュース