【投資部門別売買動向】海外勢が現先合算では2週連続で1兆円超買い越す (11月第3週)
●海外勢が現物・先物合算では2週連続で1兆円超買い越す
東証が24日に発表した11月第3週(13日~17日)の投資部門別売買動向(現物)によると、米CPI(消費者物価指数)の伸び鈍化を受けた米長期金利の低下が好感され、日経平均株価が前週末比1017円高の3万3585円と3週連続で大幅高となったこの週は、海外投資家が4週連続で買い越した。買越額は3629億円と前週の783億円から急拡大した。海外投資家は先物の投資部門別売買動向でも日経225先物、TOPIX先物、ミニ日経225先物、ミニTOPIX先物、日経225マイクロの合計で3週連続の買い越しだった。買越額は6636億円と前週の1兆0380億円から縮小した。現物と先物の合算でも3週連続で買い越し、買越額は1兆0266億円と前週の1兆1163億円に続き1兆円を超えた。証券会社の自己売買も3週連続で買い越し、買越額は2980億円だった。
一方、個人投資家は3週連続で売り越し、売越額は5722億円と前週の2545億円から拡大し、8月5週以来およそ3ヵ月ぶりの大きさだった。相場の大幅上昇を受けて逆張り志向の強い個人は利益確定売りに動いた格好だ。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行も2週連続で売り越し、売越額は238億円だった。
日経平均が大幅に3週続伸する中、海外投資家が現物・先物合算では2週連続で1兆円超買い越す一方、個人投資家は5722億円売り越した。
■投資部門別売買代金差額 (11月13日~17日)
東証・名証2市場の内国普通株式市場の合計[総合証券ベース(全51社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
11月 ―――
第3週 3,629 ▲238 ▲5,722 [ ▲5,068 ▲654 ] 33,585円 ( +1017 円)
第2週 783 ▲547 ▲2,545 [ ▲2,973 427 ] 32,568円 ( +618 円)
第1週 576 2,135 ▲3,868 [ ▲3,289 ▲578 ] 31,949円 ( +958 円)
10月 ―――
第4週 594 887 1,423 [ 485 937 ] 30,991円 ( -267 円)
第3週 ▲766 ▲1,343 3,236 [ 1,253 1,982 ] 31,259円 ( -1056 円)
第2週 4,557 ▲606 ▲1,508 [ ▲1,335 ▲173 ] 32,315円 ( +1321 円)
第1週 5,262 ▲577 4,011 [ 1,912 2,099 ] 30,994円 ( -862 円)
9月 ―――
第4週 ▲776 ▲3,678 5,734 [ 3,669 2,065 ] 31,857円 ( -544 円)
第3週 ▲9,131 ▲3,401 6,613 [ 3,603 3,009 ] 32,402円 ( -1130 円)
第2週 ▲2,781 ▲1,721 ▲3,459 [ ▲3,789 330 ] 33,533円 ( +926 円)
第1週 ▲7,625 ▲1,853 1,933 [ ▲298 2,231 ] 32,606円 ( -103 円)
8月 ―――
第5週 3,393 616 ▲9,226 [ ▲6,791 ▲2,434 ] 32,710円 ( +1086 円)
第4週 ▲2,046 218 ▲1,160 [ ▲1,808 647 ] 31,624円 ( +173 円)
第3週 ▲7,415 ▲1,067 3,558 [ 1,984 1,573 ] 31,450円 ( -1022 円)
第2週 1,799 ▲2,719 ▲2,395 [ ▲1,983 ▲411 ] 32,473円 ( +280 円)
第1週 188 ▲1,822 2,661 [ ▲370 3,032 ] 32,192円 ( -566 円)
7月 ―――
第4週 738 ▲944 ▲1,303 [ ▲1,918 614 ] 32,759円 ( +454 円)
第3週 197 472 126 [ ▲1,018 1,144 ] 32,304円 ( -87 円)
第2週 2,793 ▲2,603 1,801 [ 582 1,219 ] 32,391円 ( +2 円)
第1週 313 ▲386 3,687 [ 858 2,828 ] 32,388円 ( -800 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース