話題株ピックアップ【昼刊】:大正薬HD、オキサイド、しまむら
■大正薬HD <4581> 6,545円 +1,000 円 (+18.0%) ストップ高買い気配 11:30現在
大正製薬ホールディングス<4581>がストップ高カイ気配。先週末24日の取引終了後、MBO(経営陣が参加する買収)の一環として、創業家出身で副社長の上原茂氏が代表取締役社長を務める大手門(東京都豊島区)が非公開化を目的に、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表しており、TOB価格である8620円にサヤ寄せする格好となっている。買付予定数の下限は5465万900株で、上限は設定しない。TOB成立後、所定の手続きを経て、大正薬HDは上場廃止となる見込み。エクイティー・ファイナンスの活用による大規模な資金調達の必要性がなく、上場維持の必要性を見出しにくい状況にあるなか、非公開化のメリットがデメリットを上回ると判断した。買い付け期間は11月27日から2024年1月15日。大正薬HDはTOBに賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨した。東京証券取引所は24日、大正薬HDを監理銘柄(確認中)に指定した。
■オキサイド <6521> 3,430円 +375 円 (+12.3%) 11:30現在
オキサイド<6521>はカイ気配スタートで一段と株価水準を切り上げている。同社は光学デバイスの開発・製造を手掛け、半導体ウエハー検査装置向けのレーザー技術などで高実績を上げているが、株式市場で半導体関連の中小型株人気が高まるなか今月中旬以降は底入れ反転を鮮明としている。そうしたなか、前週末24日取引終了後に韓国の国家研究機関である韓国光技術院(KOPTI)と光学部品の技術開発連携でMOU(Memorandum of Understanding)を締結したことを発表した。ここ産業界では日韓両国が交流を加速させる動きがあり、韓国 通商産業・エネルギー省が主幹となり、日韓合同の素材・部品技術開発プロジェクトが2024年から5年間行われる予定にあることなども背景にある。今回の技術開発の連携を評価する形で投資資金の攻勢が加速している。
■システナ <2317> 301円 +23 円 (+8.3%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
システナ<2317>は物色人気集中。ソフト開発支援を展開するが、モバイル端末向けで培ったノウハウを活用して車載分野に重心をシフト、自動運転では実証実験や運行システム、更にECU(電子制御ユニット)の開発などで実績が高い。業績は売上高、利益ともに過去最高更新が続き、24年3月期営業利益は前期比8%増の106億1000万円と初の100億円大台突破を果たす見込みだ。PER15倍前後と割高感はなく、22%を超える高ROEも評価される。なお、前週末24日取引終了後にいちよし証券が同社株のレーティングをBからAに引き上げたことも足もとの株高を後押ししている。
■しまむら <8227> 16,510円 +605 円 (+3.8%) 11:30現在
しまむら<8227>が大幅反発している。前週末24日の取引終了後に発表した11月度(10月21日~11月20日)の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比4.3%増と3カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。月度後半に気温が急低下したことで、アウター衣料と実用品の初冬物や冬物が売り上げを伸ばしたほか、創業70周年の大創業祭と大感謝祭も集客に効果的だった。冬物ではPB「CLOSSHI」であたたか素材を使用した「FIBER HEAT」や、高価格帯の「CLOSSHI PREMIUM」が、婦人・紳士の肌着や寝具・インテリアを中心に好調だった。なお、全店売上高は同4.1%増だった。
■ライフネット生命保険 <7157> 1,062円 +34 円 (+3.3%) 11:30現在
ライフネット生命保険<7157>が高い。香港を拠点とする投資ファンドのオアシス・マネジメントが24日付で関東財務局に提出した変更報告書で、ライフネット株の保有割合が9.71%から13.22%へ増加したことが判明。これを受けて思惑的な買いが入っている。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」とし、「株主価値を守るため、重要提案行為を行うことがある」としている。報告義務発生日は11月16日。
■フィックスターズ <3687> 1,279円 +36 円 (+2.9%) 11:30現在
フィックスターズ<3687>の上げ足に弾みがついており、寄り後早々に6%近い上昇で1316円まで上値を伸ばした。ソフトウェア高速化を主要業務としており、24年9月期は営業利益段階で23億円(前期比10%増)予想と好調で3期連続の過去最高利益更新を見込んでいる。次世代自動車の中核テーマとなっている自動運転分野への展開にも積極的。パーソナルモビリティの開発・販売を行うWHILL(東京都品川区)などと協働で自動運転システム開発に取り組んでいるほか、連結子会社を通じドローンの自動運転クラウド開発への布石も入念だ。株価は今月6日に大陽線で上放れて以降、5日移動平均線をサポートラインとした急勾配の戻りトレンドを形成している。
■シャープ <6753> 1,048円 +29 円 (+2.9%) 11:30現在
シャープ<6753>が動意づいている。同社はこの日、中国の通信機器大手ファーウェイとの間で、4Gと5Gを含むセルラー通信規格必須特許を対象とする長期にわたるグローバルな特許クロスライセンス契約を締結したと発表した。同ライセンスは規格の標準化に関する協力を促進するものという。これを手掛かりに買われている。
■技研製作所 <6289> 1,808円 +30 円 (+1.7%) 11:30現在
技研製作所<6289>が4日ぶり反発。前週末24日の取引終了後、施工時のCO2排出ゼロを可能とする外部給電式の電動パワーユニット「MU200」を開発したと発表。これが手掛かりとなっているようだ。同製品は、技研製が製造販売する油圧式杭圧入引抜機の動力源で、主力製品の8機種に接続可能という。まずはEU市場に投入し、2024年からレンタル運用を開始するとしている。
■川崎汽船 <9107> 5,255円 +60 円 (+1.2%) 11:30現在
川崎汽船<9107>が商いを伴い戻り足を加速させているほか、商船三井<9104>は破竹の9連騰を記録、日本郵船<9101>も上値追いが続くなど海運株の買い人気が顕著だ。きょうは業種別騰落で海運セクターは33業種中、値上がり率トップとなっている。売られ過ぎたバリュー株を買い戻す動きが一部でみられ、海運はその象徴セクターともなっている。また、中国景気の減速がいわれるなかも、ばら積み船市況の回復が鮮明で、ばら積み船の総合的な市況を表すバルチック海運指数がここにきて急上昇していることもポジティブ視されているもようだ。同指数は前週末24日に247ポイント高と今年最大の上げ幅を記録し2102まで水準を切り上げ、今年の高値である10月18日の2105に肉薄した。これが株価の刺激材料となっている。中東での地政学リスクが意識されるなかも運賃市況の上昇が株高への思惑につながっている。
■M&Aキャピ <6080> 2,146円 +19 円 (+0.9%) 11:30現在
M&Aキャピタルパートナーズ<6080>が3日ぶり反発している。午前9時ごろUBS SuMi TRUST ウェルス・マネジメント(東京都千代田区)と顧客の紹介について合意したと発表しており、好材料視されている。UBS SuMi TRUST ウェルス・マネジメントは、スイス・プライベートバンクの本流を汲み、世界屈指の「ウェルス・マネジメント」を提供する企業。今回の合意では、M&Aを成約した譲渡企業のオーナー経営者が得られる譲渡金をはじめとする資産が適切に運用され、M&A成約後も安心して生活できるよう、ウェルス・マネジメント(個人が保有する資産を適切に総合管理するサービス)分野のエキスパートとして顧客を紹介するとしており、顧客満足の向上につながるとの見方から買われているようだ。
■長瀬産業 <8012> 2,354.5円 +3.5 円 (+0.2%) 11:30現在
長瀬産業<8012>が4日続伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「2025年をめどに半導体材料のリサイクル事業を始める」と報じられており、これが好材料視されているようだ。記事によると、約20億円を投じて大阪府東大阪市に工場を新設し、半導体の製造工程で使う現像液の廃液を再利用するという。国内で半導体工場の新増設が相次いでいることから、工場の環境負荷の抑制に役立てるとしており、27年度中に30億円を売り上げる目標という。
■ゼンショHD <7550> 8,316円 -426 円 (-4.9%) 11:30現在 東証プライム 下落率7位
ゼンショーホールディングス<7550>が大幅安。前週末24日の取引終了後、521万8000株の公募増資と、上限78万2000株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表。株式需給の悪化や1株利益の希薄化を懸念した売りに押されている。発行価格は12月5日から8日までのいずれかの日に決定する。公募増資などによる調達資金約499億円(手取概算額)はM&A待機資金に充てる。
■ソフトウェア・サービス <3733> 9,190円 -270 円 (-2.9%) 11:30現在
ソフトウェア・サービス<3733>が続落している。前週末24日の取引終了後、集計中の23年10月期連結業績について、売上高が従来予想の304億3600万円から337億2000万円(前の期比22.3%増)へ、営業利益が54億3900万円から65億1600万円(同34.3%増)へ、純利益が38億1600万円から48億6400万円(同43.1%増)へ上振れて着地したようだと発表。これを受けて朝方は反発して始まったものの、その後は目先の材料出尽くしとみた売りに押される格好となっている。医療DXへの取り組みの進展からその中核となる医療情報システムの重要度が増し、新規及びリプレイス市場が活発化しており、下期において計画を上回る新規導入案件の受注があったことが要因。また、既存ユーザーへの追加システム導入及びサーバーリプレイスなども従来予想を上回ったとしている。
■地盤HD <6072> 150円 +50 円 (+50.0%) ストップ高 11:30現在
地盤ネットホールディングス<6072>が大幅高となっている。同社は24日取引終了後、自社のデジタルツイン化技術が京都市で採用されたと発表しており、これが材料視されているようだ。デジタルツインとは、現実世界から集めたデータをもとにデジタルな仮想空間上に双子(ツイン)を構築し、さまざまなシミュレーションを行う技術。同社は今後、京町屋・伝統工法の建物のなかから、デジタル化する物件を選定していき、順次3Dスキャン撮影とBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)モデリング化を実施し、デジタルツインデータを蓄積していくという。
■図研エルミック <4770> 347円 +56 円 (+19.2%) 11:30現在
図研エルミック<4770>が急騰、一時25%高の364円まで値を飛ばし東証スタンダード市場で値上がり率トップに買われる場面があった。映像系の通信ミドルウェアを開発するが、音声や映像などのデータを受信しながら再生するストリーミング技術に定評がある。車載カメラ向けで同社の映像ミドルウェア技術への引き合いは各方面で旺盛であり、会社側では「自動運転分野に特化した技術開発を行っているわけではないが、当然無関係ということはなく、(自動車メーカーなどの)取引先が同分野で当社の技術を自動運転分野で活用する要素は十分にある」としている。車載マイコン世界トップクラスのルネサスエレクトロニクス<6723>とも取引関係にあり、今後の展開が注目される状況となっている。
■コンヴァノ <6574> 540円 +80 円 (+17.4%) ストップ高買い気配 11:30現在
コンヴァノ<6574>がストップ高の540円水準でカイ気配となっている。前週末24日の取引終了後、27年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、最終年度に売上高56億円(24年3月期予想26億2500万円)、営業利益5億1000万円(同1000万円)を目指すとしたことを好感した買いが入っている。提案型サービスの拡大のためにコンサルタント(カウンセラー)を各店舗に配置するなどし、各店舗の収益性を高めることで全体収益性の向上を実現するとともに、企業体としての財務健全性を高めるとしている。同時に、筆頭株主である青木剛志氏を割当先として206万株(発行価額1株につき500円)の第三者割当増資を実施すると発表しており、財務体質の改善につながるとの期待感も買いにつながっているようだ。なお、調達資金10億1792万円は社内システム・ITインフラの構築、DX推進費用や店舗補修費用、新規採用する従業員の給付費用、広告によるブランド構築費用などに当てられる予定だ。
■ジオコード <7357> 793円 +100 円 (+14.4%) ストップ高 11:30現在
ジオコード<7357>は連日ストップ高。前週末24日後場の取引時間中に配当予想の修正を発表。従来未定とした24年2月期配当について、前期比5円増の20円(普通配当17円、創業20期記念配当3円)とする計画を示した。これが好感され同日の株価は制限値幅いっぱいまで上昇したが、週明けのきょうも引き続き買われストップ高となっている。
●ストップ高銘柄
ANAP <3189> 311円 +80 円 (+34.6%) ストップ高 11:30現在
ホーブ <1382> 2,768円 +500 円 (+22.1%) ストップ高 11:30現在
アーキテクツ <6085> 779円 +100 円 (+14.7%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
ユークス <4334> 765円 -150 円 (-16.4%) ストップ安売り気配 11:30現在
WT天然ガス <1689> 1円 -0.1 円 (-9.1%) ストップ安 11:30現在
以上、2銘柄
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株探ニュース