株価指数先物【寄り前】 3万3250円から3万3500円辺りのレンジを想定

市況
2023年11月30日 7時54分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 33280 +10 (+0.03%)

TOPIX先物 2364.5 +1.5 (+0.06%)

シカゴ日経平均先物 33275 +5

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

29日の米国市場はNYダウが上昇した一方で、 S&P500ナスダックは下落。米利上げ局面が終了したとの観測が強まるなか、米長期金利の低下が材料視された。また、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が米経済活動はここ数週間に減速したと指摘したことで、利上げ終了観測を後押しする格好となった。ただし、リッチモンド連銀のバーキン総裁は「利上げの選択肢を残しておくべき」との見解を示すなど、先行きの金融政策について市場は確信を持てず、利益確定の売りが出やすい需給状況だった。S&P500業種別指数は、銀行、耐久消費財・アパレル、電気通信サービスが上昇した半面、メディア、食品・飲料・タバコ、エネルギーが下落。

シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比5円高の3万3275円だった。日経225先物(12月限)は日中比20円高の3万3290円で始まり、その後はリバウンド基調が続くなか3万3450円まで買われた。ただし、米国市場の取引開始後に軟化すると、3万3260円~3万3380円辺りで保ち合い、3万3280円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、本日も膠着感の強い相場展開が見込まれる。日経225先物は日中終値水準での底堅さは見られたが、若干ながら上値を切り下げてきており、ロングの持ち高調整や戻り待ちのショートが入りやすいだろう。ナイトセッションで一時3万3450円まで買われる場面も見られたものの、3万3500円辺りで推移するボリンジャーバンドの+1σが抵抗線として意識されやすい。

下値は週足の+1σが位置する3万3220円辺りが支持線として機能すると考えられ、オプション権利行使価格の3万3250円から3万3500円辺りのレンジを想定しておきたい。まずは週足の+1σ水準での底堅さを見極める必要があり、同水準を下回ってくる局面では、短期的ながらショートに勢いがつく格好で節目の3万3000円辺りまでの調整を意識させそうだ。

ただし、足もとの調整でロングの持ち高調整は進んでいるとみられ、3万3000円に接近する局面では押し目狙いのロング対応が強まろう。あくまでも11月以降の上昇に対する需給調整と考えられるため、ショートについては短期的なトレードとして割り切りたい。

VIX指数は12.98(前日は12.69)に上昇した。直近の安値水準での推移は継続しており、リスク回避姿勢にはつながらないだろう。短期的にリバウンドを狙ったショートが入りやすい状況ではあるが、方向性としては引き続き下向きのトレンドを継続しているため、ショートカバー狙いのスタンスとなる。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.07倍に上昇した。14.05倍に位置する200日移動平均線を挟んだ狭いレンジでの推移を継続しており、やや煮詰まり感が意識されてきている。ナスダック指数の下落影響により指数インパクトの大きい値がさハイテク株へは利益確定の売りが入りやすいが、SOX指数が上昇しているなか、200日線を下回る場面では、その後の反発を想定したNTロングでのスプレッド狙いに向かわせよう。

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