セールスフォースが決算受け上昇 コスト削減が奏功 進行中の残存履行義務の見通しへの注目も=米国株個別

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2023年12月1日 0時00分

(NY時間09:50)

セールスフォース<CRM> 248.94(+18.59 +8.07%)

セールスフォース<CRM>が上昇しておりダウ平均をサポートしている。前日引け後に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益は予想を上回った。重要な指標である進行中の残存履行義務も予想を上回っている。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを上方修正した。

同社は物言う株主から利益を拡大するよう圧力を受けていたが、それに伴って実施したコスト削減策が奏功している。ウィーバーCFOは声明で「この1年で会社を変革し、第4四半期も力強い利益拡大を実現することができた」と述べた。

また、アナリストからは第4四半期の進行中の残存履行義務の見通しに注目する声も聞かれる。警戒されていた割には10%増を見込んでいる点はポジティブと捉えているようだ。

利益拡大策の一環として営業とマーケティング費用の削減に注力しているが、その方法の1つが顧客のセルフサービス購入を拡大することだ。同社は先週、アマゾン・ウェブ・サービズ(AWS)のマーケットプレイスを通じて購入できるようにすると発表していた。

ただ、投資家はコスト削減に注力するあまり、過去3四半期で11%増まで鈍化した売上高の伸びが犠牲になっていることを懸念している。その中で同社は、新しい人工知能(AI)機能と値上げがこの傾向を逆転させることを期待している。

(8-10月・第3四半期)

・1株利益(調整後):2.11ドル(予想:2.06ドル)

・売上高:87.2億ドル(予想:87.1億ドル)

サブスク&サポート:81.4億ドル(予想:80.9億ドル)

プロフェッショナルサービス・その他:5.79億ドル(予想:6.21億ドル)

・残存履行義務:483億ドル(予想:448.6億ドル)

進行中:239億ドル(予想:231.7億ドル)

非進行中:244億ドル(予想:217.2億ドル)

・FCF:13.7億ドル(予想:8.98億ドル)

(11-1月・第4四半期見通し)

・1株利益(調整後):2.25~2.26ドル(予想:2.17ル)

・売上高:91.8~92.3億ドル(予想:92.2億ドル)

・進行中の残存履行義務:+10%

(通期見通し)

・1株利益(調整後):8.18~8.19ドル(従来:8.04~8.06ドル)(予想:8.06ドル)

・売上高:347.5~348.0億ドル(従来:347~348億ドル)(予想:348億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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