話題株ピックアップ【夕刊】(3):グラッドC、HPCシス、大運
■グラッドキューブ <9561> 640円 +100 円 (+18.5%) ストップ高 本日終値
グラッドキューブ<9561>がストップ高。4日の取引終了後、AIによりパーソナライズされた動画の自動生成技術を開発したと発表したことが好感された。開発したのは、動画を視聴したユーザーの趣味嗜好などの特定の情報を取得し、そのユーザーの興味関心にあったパーソナライズ動画広告(CM)を自動的に生成するソリューションサービス。ユーザーは自身の興味関心に合った動画広告が配信されるため、効率的に必要な情報を得られる一方、企業側はユーザーに対し効率よく情報発信ができ、最適なユーザーにピンポイントで動画広告の配信をすることが可能になる。24年12月期のサービス提供開始を予定しており、23年12月期業績に与える影響は軽微としている。
■HPCシステムズ <6597> 2,177円 +250 円 (+13.0%) 本日終値
HPCシステムズ<6597>が全般下げ相場のなか大幅続伸。前日は15%高と値を飛ばしたが、きょうも目先筋の売り物をこなし8月中旬以来約4カ月ぶりに2000円大台を回復した。科学技術用高性能コンピューターの開発・販売やソリューション事業を展開し、ビッグデータや人工知能(AI)分野で先行、スーパーコンピューターや次世代コンピューティングの目玉である量子コンピューター分野でも豊富な知見を有している。富士通<6702>とスパコンで連携するが、民間企業だけでなく官公庁との取引実績も厚く、国策関連の一角として活躍期待が大きい。また、前日には米エヌビディア<NVDA>のジェンスン・ファンCEOが来日し、首相官邸で岸田文雄首相と面会した。生成AI向けで爆発的な需要が発生しているGPUをできる限り供給してもらえるように首相が要請したことが伝わった。そうしたなか、HPCシスはエヌビディアの最上位パートナー企業であることから、エヌビディア関連としても注目度を高めているようだ。
■大運 <9363> 402円 +30 円 (+8.1%) 本日終値
大運<9363>が急伸。大阪港を地盤とする港湾事業者で港湾運送のほか国際コンテナ輸送、倉庫業などを展開する。PER8倍台、PBR0.6倍台と株価指標面で割安感が強く、年間配当利回りも2.5%前後でバリュー株としての側面を持つが、ほどよい出来高流動性と値動きの軽さが魅力となっている。ここ大手をはじめ海運株が買い直される展開にあり、同社株にも物色の流れが波及した。同社の収益は中国の景気動向にも左右されやすいが、ここバルチック海運指数の上昇が顕著で、中国経済の低迷に対する過度な懸念が後退していることも、株価見直しの背景となっている。
■ACSL <6232> 1,066円 +67 円 (+6.7%) 本日終値
ACSL<6232>が大幅続伸。ドローンの専業メーカーで画像処理技術を駆使した自動飛行で優位性を発揮する。業績は開発費コストが先行し営業赤字が続いているものの、高い技術力を背景に将来性に着目した買いも入り始めた。香港を本拠とする国際的投資運用会社オアシス・マネジメントが4日付で提出した大量保有報告書によると、オアシスのACSL株式保有比率は10.47%に達していることが判明、大株主に急浮上したことで思惑を呼んだ。
■サイジニア <6031> 1,296円 +64 円 (+5.2%) 本日終値
サイジニア<6031>が3日続伸し、新値追い。同社はきょう、グループのZETAが手掛けるハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」が、資生堂<4911>の日本地域本社である資生堂ジャパンが運営する総合美容サイト「ワタシプラス by shiseido」内のオンラインショップに導入されたことを明らかにしており、これが株価を刺激しているようだ。これにより、サイト内の検索結果ページ・商品詳細ページ・特集記事ページ内で、自動生成されたハッシュタグが表示されるようになり、サイト内のCX(カスタマーエクスペリエンス:顧客体験価値)向上や回遊率向上が期待できるという。
■トラストHD <3286> 566円 +25 円 (+4.6%) 本日終値
トラストホールディングス<3286>は全体相場がリスクオフに傾く中で強さを発揮、一時7%を超える大幅高で580円まで上値を伸ばす場面があった。九州を地盤に駐車場事業を展開するが、駐車場を小口化して投資家に販売するユニークなビジネスも手掛ける。このほか、九州や中国地方を営業エリアに新築マンション分譲なども行っている。業績は好調で23年6月期は営業利益段階で前の期比43%増益を達成し、コロナ禍前の19年6月期の水準を上回った。続く24年6月期も前期比9%増の6億2000万円予想と増益基調に陰りはみられない。なお、今第1四半期(23年7~9月)の営業利益は前年同期比倍増となる2億7400万円と急拡大、対通期進捗率も44%強に達しており、上振れへの期待が膨らむ。PER7倍台で割安感も買いを誘う背景となっているようだ。
■パス <3840> 163円 +7 円 (+4.5%) 本日終値
パス<3840>が反発した。4日の取引終了後、連結子会社のアルヌールで抽出・精製した「フコキサンチン」を用いた担がんモデルマウスへの投与実験結果の論文が、Cancer Genomics & Proteomicsで公開されたと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。実験にあたり同社は北海道医療大学薬学部にフコキサンチンを提供した。ヒトの大腸がん組織に近い主要組織に対して抗腫瘍効果を示したことから、将来的には大腸がんの治療候補の1つとなる可能性が考えられるとしている。
■ODKソリューションズ <3839> 596円 +18 円 (+3.1%) 一時ストップ高 本日終値
ODKソリューションズ<3839>は一時ストップ高。午前11時ごろ、体験実績NFTと生成AIを用いて、3Dアバターからキャリアアドバイスを受けられるエージェント・システムの開発に向けた実証実験を開始すると発表。これが買い材料視されている。同実証実験は電通グループ<4324>やTOPPANホールディングス<7911>、ソニーグループ<6758>傘下のソニーなどと共同で、11日から近畿大学で実施する。ODKでは、同実証実験で得られた知見をもとに「個人の体験を価値化」するWeb3.0サービス「アプデミー」の新機能として、大学生向けキャリアアドバイスサービスの提供を検討するとしている。
■ナルミヤ <9275> 1,157円 +33 円 (+2.9%) 本日終値
ナルミヤ・インターナショナル<9275>が3日ぶりに反発。4日の取引終了後に発表した11月度の月次売上概況で、既存店売上高が前年同月比14.2%増となり、12カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。中旬から気温が低下したことで、秋冬物商品の販売が好調に推移した。なお、全店売上高は同13.8%増だった。
■コラボス <3908> 328円 +7 円 (+2.2%) 本日終値
コラボス<3908>が反発。午前11時ごろ、ソニービズネットワークス(東京都渋谷区)と取次業務委託契約を締結し、ソニービズ社のインターネット回線サービス「NURO Biz」の取り扱いを開始したと発表しており、好材料視された。「NURO Biz」の取り扱いを開始することにより、コラボスが提供するコールセンターシステム「COLLABOS PHONE」や、音声認識や要約機能などを搭載した最新クラウド型AIコールセンターシステム「VLOOM」などとのセット提案が可能となる。システムの提供と同時に必要なインフラ環境をワンストップで提供できるようになることから、業績への貢献が期待されている。
●ストップ高銘柄
WASHハウス <6537> 430円 +80 円 (+22.9%) ストップ高 本日終値
きょくとう <2300> 615円 +100 円 (+19.4%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
ピクセラ <6731> 1円 -1 円 (-50.0%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
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