CVSヘルスが上昇 通期の売上高見通しが予想上回る 新しい償還モデルを導入予定=米国株個別
(NY時間10:27)(日本時間00:27)
CVSヘルス<CVS> 70.77(+2.29 +3.34%)
ドラックストアや医療保険管理などを手掛ける総合ヘルスケア大手のCVSヘルス<CVS>が上昇。取引開始前に通期のガイダンスも公表し、2024年度の売上高見通しが3660億ドル以上と予想を上回ったことが好感されている。
また、同社は9000を超える薬局への支払い方法を変更し、薬価を簡素化するための新しい償還モデルを導入する予定だとも発表した。薬剤費に基づく計算式、固定マークアップ、薬局サービスの価値を反映した手数料を使用することで、支払いシステムをより透明性の高いものにすることを目指しているという。
これまで長い間、薬価の透明性の欠如に懸念が表明され、薬剤給付管理の企業が医療費を膨張させていると非難されてきた。同社の今回の措置は業界が従来の複雑な価格設定モデルから、コスト・プラス方式へと移行しつつあることを示している。
同社は契約している薬局のベネフィットマネージャーや民間支払機関と協力し、薬剤費と関連する払い戻しについて明確な条件を設定するとしている。同社は2025年に「コストバンテージ」と名付けられた新しいモデルを開始する予定であると述べた。
アナリストは「これらの進展に勇気づけられるが、パンデミック後に手術を受ける高齢者が増え、その他の費用が高止まりしているため、医療費はより長く高止まりする可能性があると考えている。これは同社の中期的に利益の伸びを制限する可能性がある」と述べた。
(通期見通し)
・1株利益(調整後):8.50~8.70ドル
・売上高:3515~3573億ドル(予想:3537億ドル)
・営業キャッシュフロー:125~135億ドルの上限(従来:125~135億ドル)(予想:137.1億ドル)
(24年度通期見通し)
・1株利益(調整後):8.50ドル以上(従来:8.50~8.70ドルの下限)
・売上高:3660億ドル以上(予想:3455億ドル)
・営業キャッシュフロー:125億ドル以上(予想:136億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美