ダウ平均は続落もナスダックはプラスに転じる 米求人件数が予想以上の減少=米国株序盤
NY株式5日(NY時間10:39)(日本時間00:39)
ダウ平均 36082.62(-121.82 -0.34%)
ナスダック 14248.25(+62.76 +0.44%)
CME日経平均先物 32850(大証終比:+70 +0.21%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は続落も、ナスダックはプラスに転じている。今週に入って米株式市場はこれまでの上昇を見直す動きが出ている。11月相場の急速な上昇から過熱感も指摘されているほか、市場が熱望している来年の利下げ期待も若干行き過ぎとの見方も多い。ただ、いまのところ下押す動きまではなく、クリスマスラリーへの期待は根強いようだ。
先ほどISM非製造業景気指数と米求人件数が公表され、10月の米求人件数は873万人と予想(942万人)を大きく下回ったことで、市場では株高の反応が見られている。米国債利回りも下げ幅を拡大したことで、売りが先行していたIT・ハイテク株に買い戻しが強まり、ナスダックはプラスに転じている。8月、9月の予想外の増加から今回は減少傾向に戻ると予想はされていたが、これほど落ち込むとは予想外だった。しかし、市場は明日のADP雇用統計と金曜日の米雇用統計の発表を控え、それらを確認したい雰囲気も強い。
行き過ぎた利下げ期待については、短期金融市場で来年末までに5回の利下げを織り込む動きが出ている。来年末時点で政策金利は4.00-4.25%まで低下すると見込んでいる状況。これを正当化するには景気後退が必要との指摘も出ている。先週のパウエルFRB議長の講演を始め、FOMC委員が利下げ期待は時期尚早と否定している中で、さすがにやり過ぎとの声が出てもおかしくはないようだ。
ゲーム開発のテイクツー・インタラクティブ<TTWO>が下落。同社のロックスター・ゲームス部門がビデオゲーム「グランド・セフト・オート(GTA)VI」の最初のトレーラーを公開した。ただ、同タイトルの発売予定を2025年としているだけで正確な発売日が不明なことに市場は失望している模様。
ネット証券のロビンフッド<HOOD>が上昇。11月の仮想通貨の取引量が10月よりも約75%上回ったと発表したことが材料視されている。
ドラックストアや医療保険管理などを手掛ける総合ヘルスケア大手のCVSヘルス<CVS>が上昇。取引開始前に通期のガイダンスも公表し、2024年度の売上高見通しが3660億ドル以上と予想を上回ったことが好感されている。また、薬価を簡素化するための新しい償還モデルの導入も発表した。透明性の高い支払いシステムを目指す。
*JOLTS求人件数(10月)00:00
結果 873.3万人
予想 942.0万人 前回 935.0万人(955.3万人から修正)
*ISM非製造業景気指数(11月)00:00
結果 52.7
予想 52.4 前回 51.8
テイクツー<TTWO> 153.92(-3.64 -2.31%)
ロビンフッド<HOOD> 10.25(+0.70 +7.29%)
CVSヘルス<CVS> 71.42(+2.94 +4.30%)
アップル<AAPL> 193.89(+4.46 +2.35%)
マイクロソフト<MSFT> 371.70(+2.56 +0.69%)
アマゾン<AMZN> 148.21(+3.37 +2.33%)
アルファベットC<GOOG> 132.29(+1.66 +1.27%)
テスラ<TSLA> 243.67(+8.09 +3.43%)
メタ・プラットフォームズ<META> 318.20(-1.82 -0.57%)
AMD<AMD> 117.42(-1.16 -0.97%)
エヌビディア<NVDA> 463.25(+8.19 +1.80%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美