ダウ平均は反発 ADP雇用統計が予想下回る=米国株序盤
NY株式6日(NY時間10:51)(日本時間00:51)
ダウ平均 36172.45(+47.89 +0.13%)
ナスダック 14265.85(+35.94 +0.25%)
CME日経平均先物 33385(大証終比:-65 -0.19%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。取引開始前に発表された11月のADP雇用統計が予想を下回ったことで株式市場は買い先行で始まった。ただ、上値での戻り売り圧力も強まる中で、ダウ平均は小幅な上げに留まっている。IT・ハイテク株も本日は上値が重く、ナスダックは一時下げに転じる場面も見られた。
ADP雇用統計は、雇用増加数が10.3万人と予想を下回ったほか、前回分も下方修正された。製造業が1万4000人減少した一方、サービス業は11万7000人の増加となった。賃金の伸びも鈍化傾向を示し、労働市場の減速を示唆した形となっている。必ずしも方向は一致しないが、金曜日の米雇用統計への警戒感を高める内容ではあった。
市場はFRBの利上げサイクル終了を確実視し、来年の早期利下げ期待を強めている。短期金融市場では来年5月の利下げ開始を完全に織り込んでいるほか、3月開始も高い確率で織り込んでいる状況。来年末までにFRBが計1.25%の利下げを実施すると見ているようだ。
行き過ぎとの懸念の声も多いが、ここ数日の米株式市場はその懸念と、過去5週間の株高も行き過ぎではとの懸念の両方を天秤にかけている。そのような中で金曜日の米雇用統計を市場は待っている。 米金融政策の見通しや米経済がソフトランディングできるのかどうかの何らかのヒントを与えてくれると見ている模様。
一部からは「失業率のさらなる上昇や非農業部門雇用者数(NFP)の伸びの不足が示されれば、市場の利下げ期待は正当化されることになる。しかし、それでも市場が描いている利下げ期待はあまりに行き過ぎだ」との警告も出ている。
シティグループ<C>が商いを伴って上昇。取引開始前に投資家説明会を開催していたが、第4四半期のトレーディング部門の20%減収の可能性を示唆していた。ただ、アナリストからはコスト面の見通しへの評価が出ており、「2024年の中核的費用は前年比で減少するはず。同銀は中期的なコストに関する見通しにも言及していたが、それらは実現できれば株価を下支えするはずだ」と述べていた。
*ADP雇用者数(11月)22:15
結果 10.3万人
予想 12.0万人 前回 10.6万人(11.3万人から修正)(前月比)
シティグループ<C> 48.81(+2.11 +4.51%)
アップル<AAPL> 192.71(-0.71 -0.37%)
マイクロソフト<MSFT> 370.72(-1.80 -0.48%)
アマゾン<AMZN> 146.09(-0.79 -0.54%)
アルファベットC<GOOG> 132.66(+0.27 +0.20%)
テスラ<TSLA> 243.51(+4.79 +2.01%)
メタ・プラットフォームズ<META> 319.18(+0.89 +0.28%)
AMD<AMD> 119.85(+1.47 +1.24%)
エヌビディア<NVDA> 465.60(-0.06 -0.01%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美