話題株ピックアップ【夕刊】(2):ビジョナル、日シス技術、三菱UFJ
■ビジョナル <4194> 7,730円 +110 円 (+1.4%) 本日終値
ビジョナル<4194>が反発。7日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、12月14日付で東証グロースから東証プライムへ市場変更することになったと発表したことが好感された。同社は、ハイクラス人材に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」の運営が主な事業。24年7月期連結業績予想は、売上高664億円(前期比18.0%増)、経常利益163億2000万円(同13.5%増)を見込む。
■日本システム技術 <4323> 2,629円 +22 円 (+0.8%) 本日終値
日本システム技術<4323>が反発。午前11時ごろ、南都銀行<8367>に「預り管理システム」を提供したと発表しており、好材料視された。「預り管理システム」は、顧客から預かる各種申込書などの物件をスマートフォンで撮影し、電子サインにより受け付けが完了する仕組みで、従来の手続きと比較して顧客の待ち時間や手間を大幅に削減する。南都銀では、同システムの導入により、今まで紙媒体で行っていた顧客の物件授受や行内物件管理などの業務を抜本的に見直すことで、効率的で堅確な業務の実現を目指すとしている。
■椿本興業 <8052> 6,420円 +40 円 (+0.6%) 本日終値
椿本興業<8052>が反発。中国の恒美光電から偏光板生産設備を受注したと発表しており、好材料視された。受注金額は非開示で、25年9月ごろまでに順次納入する予定。なお、工事の進捗に応じて収益を計上するため、24年3月期業績に与える影響は軽微としている。
■三菱UFJ <8306> 1,257円 +3 円 (+0.2%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3社が揃って上値を指向しているほか、千葉銀行<8331>、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>など地銀株も軒並み高に買われている。前日の参議院財政金融委員会で植田日銀総裁が「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」と述べた。これを受け、にわかにマイナス金利解除への思惑が浮上、前日の午後から外国為替市場ではドル売り・円買いの動きが加速したが、銀行セクターにとっては国内長期金利上昇による運用環境の改善が想起されるなか、株高を後押しする材料となっている。
■メイテックG <9744> 2,769円 +2 円 (+0.1%) 本日終値
メイテックグループホールディングス<9744>が底堅い。SMBC日興証券が7日、メイテックGの目標株価を2700円から3000円に引き上げた。投資評価は「2」を継続する。受注は好調で、単価も想定より強く上昇しているとし、同証券は25年3月期の営業利益予想を185億円から190億円に見直した。一方、成長ドライバーの1つである技術者の確保には苦戦しているとみられ、引き続き動向を注目していきたいとしている。
■さくらインターネット <3778> 2,090円 -154 円 (-6.9%) 本日終値 東証プライム 下落率9位
さくらインターネット<3778>は5日ぶり反落。東京証券取引所が8日から、同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)にすると発表。これによって個人投資家からの資金流入が細るとの見方から売られた。また、日本証券金融も同日以降、貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を50%(うち現金担保分20%)にするとした。
■積水ハウス <1928> 2,988.5円 -131.5 円 (-4.2%) 本日終値
積水ハウス<1928>が大幅続落。7日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算で、営業利益が1866億8800万円(前年同期比7.8%減)と減益だったことが嫌気された。売上高は2兆1895億円(同2.8%増)となり、第3四半期累計として過去最高を更新したものの、前期から続く資材価格高騰で国内の戸建住宅事業の採算が悪化したほか、国際事業で前期における米国の住宅ローン金利の急激な上昇に伴い受注残高が減少した影響を受けた。なお、24年1月期通期業績予想は、売上高3兆800億円(前期比5.2%増)、営業利益2650億円(同1.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■トヨタ自動車 <7203> 2,680.5円 -114 円 (-4.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車株が下値模索の動きを余儀なくされている。前日の午後から外国為替市場で急速な円高が進行、一時1ドル=141円台後半まで円が買われる展開となった。足もとでは1ドル=144円前後まで円安方向に押し戻されているものの、為替感応度の高い自動車セクターには逆風材料となっている。トヨタの24年3月期の想定為替レートは1ドル=141円、ホンダ、日産自は140円だが、いずれも想定レートの水準近くまで円高が進行しており、輸出採算が低下することへの警戒感が株価にネガティブに働いている。
■日経レバ <1570> 19,605円 -745 円 (-3.7%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅続落、フシ目の2万円大台を割り込んだ。日経レバが2万円台を割り込んだのは取引時間中としては11月13日以来約1カ月ぶり。同銘柄は日経平均に連動するETFで価格変動率が日経平均の2倍になるように基本設定されており、今週のような日経平均が先物主導で上下に荒れた値動きとなった際に、個人投資家の短期資金を中心に商いが盛り上がる傾向がある。前週末1日時点での信用取組は、買い残が増勢となる一方で売り残が減少しており、信用倍率が1.4倍と需給バランスはやや緩んでいる。テクニカル的には1万9700円台を横に走る75日移動平均線が当面の攻防ラインとして意識されているが、時価は同移動平均線をやや下回った水準にある。
■カプコン <9697> 4,828円 -139 円 (-2.8%) 本日終値
カプコン<9697>が後場下げ幅を拡大。日本時間8日に開催された「The Game Awards 2023」で同社の人気ゲームシリーズ「モンスターハンター(モンハン)」の最新作「モンスターハンターワイルズ」が25年に発売されることが発表された。これを受けて、株価は一時プラスに転じる場面もあったが、市場の一部では24年内の発表が期待されていただけに、次第に失望感からの売りが優勢となったようだ。なお、同社では「モンスターハンターワイルズ」の公式X(旧ツイッター)アカウントをきょうから開設している。
株探ニュース