ブロードコム、堅調な決算も前日付近で売買交錯 24年度に慎重な見通し=米国株個別
(NY時間11:29)(日本時間01:29)
ブロードコム<AVGO> 914.54(-7.72 -0.84%)
半導体のブロードコム<AVGO>が前日付近で売買が交錯している。前日引け後に8-10月期決算(第4四半期)を発表し、売上高は予想範囲内だったものの1株利益は予想を上回った。EBITDAも予想を上回っている。24年度通期見通しも公表しており、売上高は約500億ドルを見込んだほか、EBITDAは売上高の約60%を見込んでいる。24年度の売上高見通しには、先日買収が承認されたVMウェアの売上高も含まれる。半導体部門の売上高については1桁台半ばから後半の伸びを想定。
ただ、株価は前日付近での売買交錯。通期の売上高見通しの数字は両社の売上高合計の予測を下回っているが、PCやスマートフォンの需要低迷により成長の減速に苦しんでいる。同社は様々な分野の大手ハイテク企業にチップを供給しているが、その苦戦は依然として消費が低迷していることを示唆している。また、半導体部門の売上高見通しは1桁台半ばから後半を予想しているが、これはデータセンターとAIへの投資の追い風にもかかわらず、過去2年間の伸びからは鈍化していた。
(8-10月・第4四半期)
・1株利益(調整後):11.06ドル(予想:10.93ドル)
・売上高:92.9億ドル(予想:92.8億ドル)
半導体:73.3億ドル(予想:72.7億ドル)
インフラソフトウエア:19.7億ドル(予想:19.4億ドル)
・営業利益(調整後):57.5億ドル(予想:57.3億ドル)
・EBITDA(調整後):60.5億ドル(予想:59.7億ドル)
(24年度通期見通し)
・売上高:約500億ドル
半導体:1桁台半ばから後半
・EBITDA(調整後):約300億ドル
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美