話題株ピックアップ【夕刊】(1):ウシオ電、GENDA、アドテスト

注目
2023年12月13日 15時12分

■ACCESS <4813>  758円  +100 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

ACCESS<4813>はカイ気配。12日の取引終了後、日本電信電話<9432>と次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」の実現に向けて資本・業務提携すると発表。これを好感した買いが膨らんだ。両社は2021年から業務提携している。今回、資本提携関係を構築し、相互の連携や協力を更に深化させることでIOWNの実現を加速させる狙い。NTTは、ACCESSの株主であるタワー投資顧問(東京都港区)から513万4600株(発行済み株数の12.90%)を取得する。

■ウシオ電機 <6925>  2,154.5円  +235.5 円 (+12.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

ウシオ電機<6925>が急騰。2000円の大台に乗せ、年初来高値を更新した。13日、米アプライド・マテリアルズ<AMAT>と、最先端半導体パッケージ市場向けの次世代露光技術開発における戦略的パートナーシップを締結したと発表。中期的な業績へのポジティブな影響を見込んだ買いを誘ったようだ。AIの普及による処理負荷の急増を背景に、高機能の大型チップへのニーズが高まるなか、ウシオ電のパッケージング向け露光装置の開発・製造実績と、アプライドマテリアルズのデジタルリソグラフィテクノロジー(DLT)を融合し、技術的課題の解決につながるソリューションを提供する。また、先進的基板をパターニングするために特別に設計されたデジタルリソグラフィ装置を共同で市場投入する。

■クイック <4318>  2,299円  +207 円 (+9.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

クイック<4318>が急反発した。12日の取引終了後、24年3月期の年間配当予想を18円増額し、90円(前期比20円増配)に修正したと発表し、好感されたようだ。同社はこれまで配当性向のメドを当期純利益の40%としていたが、これを50%に引き上げた。

■GENDA <9166>  2,479円  +197 円 (+8.6%)  本日終値

GENDA<9166>が急反発。岩井コスモ証券が12日付で投資判断を新規に「A」、目標株価を2900円としたことが好材料視されたようだ。同証券によると、UFOキャッチャーなどの景品獲得を目的とするプライズゲーム機人気がゲームセンターに追い風となっており、コロナ禍からの人流回復やアニメとのコラボ景品人気を背景に、24年1月期は会社予想を上回る2割強の営業増益が期待できると評価。また、「2040年に世界一のエンタメ企業を目指す」目標達成に向けて中期的な成長が期待できることも支援材料になるとしている。

■ドリームインキュベータ <4310>  2,886円  +195 円 (+7.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

ドリームインキュベータ<4310>が大幅反発。12日の取引終了後、未定としていた24年3月期の配当予想を期末一括128円(前期191円11銭)にすると発表しており、これが好感された。

■フジHD <4676>  1,755.5円  +115.5 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

フジ・メディア・ホールディングス<4676>がマドを開けて3日続伸、1600円台半ばのもみ合いを一気に上放れてきた。英投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリューファンドが同社の株式を共同保有者と合わせ5.04%保有していることが、12日に関東財務局に提出された大量保有報告書で判明した。保有目的に純投資・投資一任契約のほか、投資及び経営助言並びに重要提案行為などを行うことが挙げられており、これが同社の株価を強く刺激する格好となった。ニッポン・アクティブ・バリューファンドは日本の中小型株を中心に投資するファンドで、株価に反映されていない財務健全性や市場での評価不足が認められる企業に、株主提案や対話を通じ株式価値を向上させることを目指しており、今回のフジHDの株式取得は思惑を呼んでいる。

■TOWA <6315>  6,900円  +400 円 (+6.2%)  本日終値

TOWA<6315>が3日ぶりに大幅高で切り返した。樹脂封止装置(モールディング装置)を主力とする半導体製造装置メーカーで、アジア地域を中心に海外売上高比率が9割近くを占めるグローバル企業だ。きょうは半導体製造装置関連が総じて強い動きをみせており、同社株もその流れに乗っている。業績面では24年3月期に営業2ケタ減益を見込むが、既に株価は25年3月期の回復を先取りする動きとなっている。また、足もとでは需給面で追い風が強まっている。今月5日に大陰線を引いて調整局面に入ったが、この時は全体相場の地合い悪に乗じ外資系証券による貸株市場を経由した空売りが観測され、下げを助長した形となっている。それでも上向きの25日移動平均線をサポートラインに下げ止まり、下値抵抗力の強さを発揮した。足もとでは積み上がったショートポジションの買い戻しが株価に浮揚力を与えている。

■アドバンテスト <6857>  4,629円  +245 円 (+5.6%)  本日終値

アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>は上値指向が鮮明。前日の米国株市場では画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が2.2%高に買われ、チャート的にも戻り歩調をみせている。ハイスペック商品を製造する日本の半導体製造装置メーカーにも生成AI市場の拡大が追い風として意識されるなか、エヌビディアのGPU向けテスターで群を抜くシェアを有するアドテストにも断続的な見直し買いが流入。また、生成AIで需要増勢となっている最先端半導体向け精密加工装置でトップの実力を誇るディスコにも買いが向かう展開となった。

■JMホールディングス <3539>  2,206円  +80 円 (+3.8%)  本日終値

JMホールディングス<3539>が3日続伸し、年初来高値を連日で更新した。12日の取引終了後に発表した24年7月期第1四半期(8~10月)の連結決算は、売上高が前年同期比17.3%増の414億200万円、経常利益が同37.9%増の21億3700万円となった。大幅な増収増益となったことを評価した買いが入った。「ジャパンミート生鮮館」や「肉のハナマサ」などを展開するスーパーマーケット事業と、外食事業の既存店売上高が順調に推移。3月からグループ入りした「スーパーみらべる」の売り上げ寄与もあった。

■グローリー <6457>  2,885円  +83 円 (+3.0%)  本日終値

グローリー<6457>や日本金銭機械<6418>が高い。財務省と日銀が12日、2024年7月3日から新紙幣の発行を開始すると発表した。渋沢栄一の肖像画をデザインした1万円札をはじめ、5千円札、1千円札の3種類を発行する。これを受け新紙幣関連のテーマに対する関心が高まり、貨幣処理機大手のグローリーや紙幣識別機を製造する日金銭、紙幣処理関連機器を手掛ける高見沢サイバネティックス<6424>など関連銘柄に買いが入ったようだ。

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