ダウ平均は小動き 午後のFOMCの結果待ち ファイザーが下落=米国株序盤

市況
2023年12月14日 0時33分

NY株式13日(NY時間10:21)(日本時間00:21)

ダウ平均   36565.98(-11.96 -0.03%)

ナスダック   14581.89(+48.49 +0.34%)

CME日経平均先物 32840(大証終比:+10 +0.03%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は前日付近での小動きが続いている。取引開始前に発表になった米生産者物価指数(PPI)が予想を下回ったことから、米株式市場はポジティブな反応を見せている。ただ、全体的には午後のFOMCの結果待ちの雰囲気が強い。

物価上昇圧力は数十年来の高水準からは後退しているが、2%目標に達するとまではまだ確信が持てない状況。労働市場は依然として堅調で、個人消費と経済全体をけん引している。FOMCは金利を再び据え置く見通しだが、パウエル議長は追加利上げの可能性も残し、恐らくこれまでのタカ派姿勢を継続すると見られている。利下げの前に物価上昇の持続的な後退を確認したい意向を改めて表明するものと見られている。

今回は経済見通しや金利見通し(ドット・プロット)も発表される。ドット・プロットでは来年末の見通しに利下げをどの程度見込んでくるか注目される。短期金融市場では来年に計1.00%の利下げを織り込んでいるが、恐らく市場の期待ほどの利下げを見込むことはないと考えられている。ただ、FRBがこれまで通りにタカ派なメッセージを送ったとしても、市場が現在のスタンスを大きく変えるかどうかは未知数。

一部からは「米国債利回りが低下している以上、パウエル議長は市場が描いている利下げシナリオを否定する可能性が高い。議長は米国債利回り低下が将来的な緩和の一部であることを示唆するかもしれない。FRBがかつて利回り上昇で引き締めを行ったと述べた時と逆のことを行うかどうかだ」といったコメントも出ている。

ファイザー<PFE>が下落。取引開始前に2024年度の通期ガイダンスを公表し、売上高が585億-615億ドルと予想を下回った。1株利益も予想を下回る見通しを示している。同社はがん治療薬のシーゲン<SGEN>の買収が承認されたにもかかわらず、売上高見通しが予想を下回ったことから失望感が大きいようだ。

IT・ハイテク株は買われているものの、テスラ<TSLA>は軟調。取引開始前に同社が200万台以上を対象とするリコール(無料の回収・修理)を届け出たと伝わった。米運輸省道路交通安全局(NHTSA)が、同社の自動運転支援システム「オートパイロット」の誤用防止対策は不十分と判断したという。

米鉄鋼大手のUSスチール<X>が上昇。1株40ドル超での複数の買収案が提示されていると伝わった。米CNBCが関係者の話として伝えた。同社は同業のクリーブランド・クリフス<CLF>から買収提案が出ているが、今回の提案は40ドルを超え、8月に提示された当初の35ドルを上回っているという。

本日は引け後にアドビ<ADBE>が決算を発表予定。

ファイザー<PFE> 26.10(-2.48 -8.69%)

USスチール<X> 37.63(+1.24 +3.39%)

アップル<AAPL> 196.17(+1.46 +0.75%)

マイクロソフト<MSFT> 375.80(+1.42 +0.38%)

アマゾン<AMZN> 148.32(+0.84 +0.57%)

アルファベットC<GOOG> 134.17(+0.53 +0.40%)

テスラ<TSLA> 233.84(-3.18 -1.34%)

メタ・プラットフォームズ<META> 336.14(+1.92 +0.57%)

AMD<AMD> 137.68(+0.07 +0.05%)

エヌビディア<NVDA> 484.82(+8.25 +1.73%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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