株価指数先物【引け後】 短期的なショートの動きに注意する必要

市況
2023年12月14日 18時19分

大阪3月限

日経225先物 32520 -310 (-0.94%)

TOPIX先物 2315.0 -37.0 (-1.57%)

日経225先物(3月限)は前日比310円安の3万2520円で取引を終了。寄り付きは3万2900円とシカゴ日経平均先物清算値(3万2840円)を上回る形で、買いが先行した。現物の寄り付き直後には、3万3090円まで買われる場面も見られた。ただし、為替市場で1ドル=141円台と円高に振れたことが重荷となって、買い一巡後はロングを解消する動きが強まり、下落に転じた。

前場半ば以降は3万2620円~3万2810円辺りで保ち合ったが、午後に入り1ドル=140円台後半へと円高が進むと、これに連動する格好でショートが強まり3万2420円まで下げ幅を広げる場面もあった。売り一巡後は円相場がやや落ち着きを見せたことで下げ渋り、終盤にかけては3万2600円を挟んだ狭いレンジでの推移となった。

日経225先物は朝方に3万3090円まで買われて25日移動平均線を上回ったものの、キープできずにロングを解消する動きとなった。前場の時点でボリンジャーバンドの-1σまで調整してきたことにより、売り一巡後は-1σ水準での底堅さも意識されていた。ただし、後場の取引開始直後に円相場が一段と円高基調を強めたことで、アルゴリズムの発動によって下へのバイアスが強まったとみられる。

引き続き為替睨みの展開になりそうだが、米国市場が長期金利の低下を好感して買われる流れとなる半面、日米金利差を狙ったポジションを解消する流れが意識されており、来週の日銀の金融政策決定会合を通過するまでは、短期的なショートの動きに注意する必要があろう。

日経225先物は3万3010円処で推移する25日線が心理的な抵抗となる一方で、3万2630円辺りで推移している-1σを下回った。-1σ水準での攻防が続くようだと、75日線(3万2290円)および-2σ(3万2240円)辺りが意識されてくる可能性もあり、押し目待ち狙いのロングを慎重にさせそうである。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.04倍に上昇した。14.09倍まで上昇する場面も見られており、14.07倍辺りで推移している200日線を一時上回っている。日米金利差縮小による持ち高を解消するバリュー株売りのなか、相対的には日経平均型優位と考えられ、目先的にはNTロングでのスプレッドを取りに行く流れに向かいやすい。そのため、25日線が14.01倍に位置しているため、同水準ではNTロングを組成する動きが意識されそうだ。

手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が4万6511枚、ソシエテジェネラル証券が2万6966枚、サスケハナ・ホンコンが1万1480枚、日産証券が7286枚、SBI証券が5019枚、バークレイズ証券が3961枚、JPモルガン証券が1835枚、楽天証券が1702枚、auカブコム証券が1683枚、野村証券が1671枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が5万1301枚、ソシエテジェネラル証券が2万9934枚、日産証券が7981枚、サスケハナ・ホンコンが7677枚、バークレイズ証券が6476枚、ゴールドマン証券が5791枚、JPモルガン証券が5035枚、モルガンMUFG証券が4907枚、ビーオブエー証券が4225枚、BNPパリバ証券が2173枚だった。

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