14日の米国市場ダイジェスト:NYダウは158ドル高、ソフトランディングや利下げ期待
■NY株式:NYダウは158ドル高、ソフトランディングや利下げ期待
米国株式市場は続伸。ダウ平均は158.11ドル高の37,248.35ドル、ナスダックは27.59ポイント高の14,761.56で取引を終了した。
利下げ期待や小売売上高が予想外のプラスとなり景気見通しの改善に寄り付き後、上昇。その後、高値付近から利食い売りも目立ち伸び悩んだ。クラウド需要の低迷見通しを嫌気しナスダックは一時下落に転じるも、10年債利回りが4%を下回るなど金利安で下値も限定的となりプラス圏を回復。ダウは連日で最高値を更新して引けた。セクター別では自動車、自動車部品、銀行が上昇した一方、保険が下落。
バイオのモデルナ(MRNA)は製薬会社メルク(MRK)と開発した個別化ワクチンについて進行した皮膚がんの再発を3年間防ぐ効果があるとの新たな研究結果を発表し、大幅高。半導体のインテル(INTC)は競合エヌビディア(NVDA)やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)に対抗し新たな人工知能(AI)チップを発表し、買われた。電気自動車メーカーのリビアン(RIVN)は通信のAT&T(T)と同社の商業用バンなど車両供給を巡る合意を発表し、上昇した。
イベント会社のライブ・ネーション・エンターテインメント(LYV)はアナリストの投資判断引き上げで上昇した。また、オンライン旅行検索会社のトリップアドバイザー(TRIP)はアナリストが同社の新経営陣により収益性があがるとの期待感に投資判断を引き上げ、上昇。ソフトウエアメーカーのアドビ(ADBE)は通期の見通しが予想を下回り、下落した。
会員制倉庫型卸売・小売会社のコストコホールセール(COST)は取引終了後に四半期決算を発表。1株利益が予想を上回ったほか、特別配当を発表し時間外取引で買われている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ECBのタカ派的な姿勢受けてユーロ買い強まる
14日のニューヨーク外為市場でドル・円は142円28銭へ上昇後、141円40銭まで下落し、141円91銭で引けた。米国の11月小売売上高や週次新規失業保険申請件数の予想外の改善を受けてドル買いになったが、金利の上昇は一時的にとどまり、利下げ観測によるドル売りが再燃した。
ユーロ・ドルは1.0907ドルへ下落後、1.1009ドルまで上昇し、1.0991ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)のタカ派的な姿勢を受けて、ユーロ買いが強まった。ユーロ・円は154円69銭から156円06銭まで上昇した。 ポンド・ドルは1.2680ドルへ下落後、1.2794ドルまで上昇。英中銀のタカ派的な姿勢を受けて、ポンド買いも強まった。ドル・スイスフランは0.8712フランへ上昇後、0.8631フランまで下落した。
■NY原油:大幅高で71.58ドル、ドル安などを意識した買いが入る
NY原油先物1月限は大幅高(NYMEX原油1月限終値:71.58 ↑2.11)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比+2.11ドルの71.58ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは69.54ドル-72.46ドル。アジア市場で69.54ドルまで下げたが、ドル安を意識した買いが入ったこと、需要減少の思惑は後退したことから反転。米国市場で72.46ドルまで一段高となり、通常取引終了後の時間外取引では72ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 33.94ドル +1.90ドル(+5.93%)
モルガン・スタンレー(MS) 91.04ドル +5.41ドル(+6.31%)
ゴールドマン・サックス(GS)383.47ドル +20.74ドル(+5.71%)
インテル(INTC) 45.18ドル +0.61ドル(+1.36%)
アップル(AAPL) 198.11ドル +0.15ドル(+0.07%)
アルファベット(GOOG) 133.20ドル -0.77ドル(-0.57%)
メタ(META) 333.17ドル -1.57ドル(-0.46%)
キャタピラー(CAT) 285.17ドル +17.20ドル(+6.41%)
アルコア(AA) 29.90ドル +3.91ドル(+15.04%)
ウォルマート(WMT) 152.17ドル -1.88ドル(-1.22%)
《ST》