日銀会合を控え積極的な売買は手控えられる/オープニングコメント
15日の日本株市場は、前日の下落に対する自律反発が意識されるものの、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。14日の米国市場はNYダウが158ドル高、ナスダックは27ポイント高だった。来年の米利下げ期待や小売売上高が予想外のプラスとなり、景気見通しの改善から買い優勢の展開となった。買い一巡後は利益確定の流れから弱含む場面も見られたが、米長期金利の低下から下値は限定的となり、プラス圏を回復。NYダウは連日で過去最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値(3月限)は、大阪比85円高の32605円。円相場は1ドル141円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。NYダウは連日で過去最高値を更新するなど、米株高を好感する格好から朝方は買い優勢の展開が見込まれる。ただし、米長期金利が低下するなか、為替市場では円相場が1ドル141円台後半で推移しており、日米金利差が縮小することによって、これまで金利差を狙って積み上がっていたポジションを解消する動きが引き続き意識されやすいだろう。
昨日の日経平均は一時33120円まで上昇したものの、引き続き同水準に位置する25日線に上値を抑えられる格好だった。反対に急ピッチの円高を受けて輸出関連などが売られた影響などから、75日線水準まで下落する場面も見られた。75日線の32420円辺りが心理的な支持線として意識されやすいものの、円高が加速するようだと先物主導で売り仕掛けの動きも入りやすく、神経質にさせそうである。そのため、為替の動向を意識した相場展開になろう。
また、自律反発が意識されるものの、来週には日銀の金融政策決定会合を控えていることから、積極的な売買は手控えられそうであり、ポジションを傾ける流れは限られる。そのため、持ち高調整に伴う買い戻しの動きにとどまりそうだ。物色としては引き続きハイテク株のほか、昨日弱含みとなった自動車や商社株などの短期的な反発狙いに向かわせそうである。そのほか、個人主体による低位材料株での値幅取り狙いの動きとなろう。
《AK》