株式に資金流入の一方、MMFは8週間ぶりに流出 必ずしも原動力にはならない!

市況
2023年12月15日 23時22分

米大手銀のレポートによると、13日までの週に株式に資金が流入し、現金相当のMMFから流出したことが明らかとなった。MMFからの流出は8週間ぶり。株式に253億ドル、債券に21億ドル、金に4500万ドルが流入。一方、MMFは310億ドルの資金流出となった。

これに対して同米大手銀のストラテジストは、今回のレポートは現金からの大幅な資金流出が来年のリスク資産の更なる上昇の原動力になるとの期待を高めるかもしれないが、経験則では必ずしもそうはなっていないと指摘している。2023年にMMFには1兆2000億ドルが流入し、運用資産は25%増の5兆9000億ドルに達し、最大の資金流入者となった。それでも過去4サイクルの年平均33%増を下回っており、異常な高水準ではないという。

また、利上げサイクルにおけるMMFへの資金流入は、前回のFRBの利上げサイクル終了後も平均14カ月間続いた。今回の利上げサイクル終了が7月だと仮定すると、MMFへの資金流入がピークに達するのは2024年9月ということになるという。

同ストラテジストは、今年のS&P500は23%上昇したにもかかわらず、株式について弱気な見方を崩しておらず、ソフトランディング期待がピークに達する来年前半は、債券とコモディティが最良のヘッジであることに変わりはないという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.