株価指数先物【寄り前】 日銀会合の結果待ちのなか短期ショートに注意
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 32630 -260 (-0.79%)
TOPIX先物 2300.5 -27.5 (-1.18%)
シカゴ日経平均先物 32630 -260
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
15日の米国市場は、NYダウ、ナスダックが上昇した一方で、 S&P500は下落。米連邦準備理事会(FRB)が来年の3月にも利下げに転じるとの観測が高まるなか、NYダウは連日で過去最高値を更新した。ただし、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が「3月の利下げは時期尚早」との見解を示し、早期の利下げ観測を牽制したことで上値を抑えられた。S&P500業種別指数は食品・生活必需品、小売、ソフトウエア・サービス、半導体・同製造装置が上昇した半面、公益事業、不動産、ヘルスケア機器・サービスが下落。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比260円安の3万2630円だった。日経225先物(3月限)は日中比30円高の3万2920円で始まり、3万2950円まで買われた。その後、25日移動平均線に上値を抑えられるなかで軟化し、米国市場の取引開始直後には下落に転じた。終盤にかけて3万2620円まで売られ、3万2630円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開が見込まれる。前週末に一時3万3040円まで買われる場面も見られたが、25日線を明確に上放れることはできず、ナイトセッションでも同線が上値抵抗線として機能していた。ボリンジャーバンドの-1σ水準まで下げたことでショートを仕掛けづらくさせそうだが、3万2660円辺りで推移する-1σ水準で戻りの鈍さがみられると、75日線や-2σが位置する3万2300円がターゲットとして意識されて、短期的なショートを誘いそうだ。
また、今週は18日~19日に開催される日銀の金融政策決定会合の結果を受けて、大きく振れやすいとみられるため、結果判明までは積極的にポジションを傾けてくる流れにはなりづらい。
現在の緩和政策は据え置かれるとみられており、結果判明後はリバランスの動きもありそうだが、植田日銀総裁の会見内容を見極めたいところであろう。そのため、25日線を突破してくる流れは期待しづらく、オプション権利行使価格の3万2500円から3万3000円のレンジを想定する。為替市場では円相場が1ドル=142円台前半で落ち着きをみせているが、再び141円台へと円高に振れてくる局面では、短期的なショートに注意しておきたい。
先週末のVIX指数は12.28に低下した。12日に11.81まで低下した後は、若干リバウンドもみられているが、NYダウが連日で過去最高値を更新するなかで過熱感が意識されており、ロングの利益確定が入りやすいと考えられる。ただし、下向きで推移する25日線に上値を抑えられる形状のなか、引き続きショートカバーを誘い込みやすい状況である。
なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.12倍に上昇した。円高基調が強まるなかで日米金利差を狙ったポジションを解消する流れとなり、相対的に日経平均型優位の展開となった。米国市場ではエヌビディア<NVDA>など半導体株の一角が堅調だったことから、引き続きハイテク株物色が強まる可能性がある。NT倍率は先週の上昇で200日線を突破し、8月以来の水準まで上昇した。リバランスの動きもありそうだが、日銀イベント待ちで膠着となるなか、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせやすいだろう。
株探ニュース