テンポイノベ Research Memo(2):経営理念は「貢献創造」
■会社概要
● 会社概要・沿革
テンポイノベーション<3484>は、経営理念に「貢献創造」、経営方針に「転貸借の商慣習を変え、店舗物件のスタンダードを創造する」を掲げ、飲食店向けの居抜き店舗を転貸借する店舗転貸借事業、店舗家賃保証事業、及び不動産売買事業を展開している。飲食店舗の総合プロフェッショナル集団であり、飲食店舗転貸借ビジネスの先駆者である。
2007年11月に(株)テンポリノベーション分割準備として設立し、2007年12月に(株)テンポリノベーション(以下、旧テンポリノベーション)から飲食店舗出退店支援事業の一部(出店希望者に対する物件の紹介、出店に関する支援及び退店希望者に対する店舗設備の買取り、退店に関する支援等で、(株)レインズインターナショナル関連以外の物件に係る事業)を会社分割によって承継した。
旧テンポリノベーションは飲食店経営を目的に、レインズインターナショナルの子会社(設立時の商号は(株)レイフィールズ)として2001年10月に設立され、2005年4月に居抜き店舗物件(これまで利用していた造作物・設備・什器等が付いたままの物件)を活用した飲食店舗出退店支援事業を開始した。このため同社の実質上の事業活動の開始を2005年4月としている。
2008年1月に(株)テンポリノベーションに商号変更した後、2008年5月に(株)テレウェイヴ(現(株)アイフラッグ)の傘下、2009年7月にクロップス<9428>の傘下と親会社が変わった。一方で、2009年6月に居抜き物件情報サイト「居抜き店舗.com」を開設、2010年6月に居抜き物件買取りサイト「店舗買取り.com」を開設し、店舗転貸借事業の拡大に注力した。
そして2011年6月に代表取締役社長に原康雄(はらやすお)氏(現任)、常務取締役に志村洋平(しむらようへい)氏(現専務取締役)が就任し、事業領域をサービス業としての出店支援事業ではなく、不動産業としての店舗賃貸事業と位置付けて「第2の創業期」とした。2013年5月には現在の社名に商号変更し、2016年5月には東京都新宿区新宿に本社を移転(現本社、4支店を閉鎖して本社に統合)した。転貸借物件数の拡大が加速し、2017年10月には東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場に新規上場、2018年10月には東証第1部に市場変更、2022年4月には東証の市場再編に伴い東証プライム市場に移行、上場した。
2024年3月期第2四半期末時点の資産合計は12,977百万円、純資産は3,032百万円、資本金は308百万円、自己資本比率は23.4%、発行済株式数は17,674,400株(自己株式900,608株を含む)、従業員数(役員除く)は104名である。グループは同社、及び連結子会社の店舗セーフティー(株)の2社で構成されている。
なお、2009年7月に親会社となったクロップスが2024年3月期第2四半期末時点で株式59.88%(自己株式除く発行済株式総数に対する割合)を所有している。クロップスの連結子会社となっているが、営業上の重要な取引はなく、経営上の独立性も確保している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
《SI》