株価指数先物【引け後】 目先達成感を意識も、押し目狙いのロング対応

市況
2023年12月20日 18時22分

大阪3月限

日経225先物 33600 +470 (+1.41%)

TOPIX先物 2345.5 +12.5 (+0.53%)

日経225先物(3月限)は、前日比470円高の3万3600円で取引を終了。寄り付きは3万3400円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万3330円)を上回り、買い優勢で始まった。開始直後に付けた3万3350円を安値に上げ幅を広げると、3万3520円~3万3620円辺りで保ち合いを継続。前場終盤にかけてレンジを上放れ、一時3万3750円まで買われた。ランチタイムは3万3710円~3万3750円辺りで推移し、11月20日に付けた3万3770円に迫る格好だった。

ただし、高値接近によって、目先の達成感が意識されたほか、ボリンジャーバンドの+2σが位置する3万3800円辺りに接近してきたことで過熱感も警戒されて、後場はやや利食い優勢のなかで上げ幅を縮めていた。もっとも、ショートを仕掛けてくる流れとはならず、3万3600円~3万3700円処の高値圏での保ち合いが継続した。

日経225先物は、寄り付き後ほどなくしてボリンジャーバンドの+1σを上回り、前場終盤の一段高によって11月高値に迫った。上昇ピッチが速かったこともあり、高値更新が誘発するショートカバーを狙ったロングが入ったとみられる。ランチタイムで高値更新となれば、後場は裁定買いを交えての上昇となった可能性もあろう。ただし、わずかに捉えることができなかったことで、後場はロングを外す動きもあったと考えられる。

達成感が意識されやすいところだが、本日の上昇で上値を抑えられていた25日移動平均線を明確に上放れたほか、+1σを一気に突破したことにより、目先的には+1σの3万3470円から+2σの3万3830円辺りのレンジが意識されてくる。また、+1σを下回ったとしても、25日線が位置する3万3110円処までは押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

なお、米国では週末に11月の個人消費支出(PCE)の発表が予定されているが、来週に入るとクリスマスの祝日、それ以降はクリスマス休暇入りから海外勢のフローが限られてくる可能性がある。年末高への期待は高まるものの、商いが細るようだと、スキャルピング中心のトレードに向かいやすい状況であることは意識しておく必要がありそうだ。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.32倍に上昇した。一時14.34倍と8月以来の水準まで上昇しており、方向性としては6月半ばに付けた14.69倍をターゲットとしたNTロングが強まりやすい。日米金利差縮小を警戒したポジションのリバランスは一巡したとみられるなか、バブル後の高値圏で底堅い値動きが続くようだと、NTロングでのスプレッド狙いに向かいやすいだろう。

手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万6616枚、ソシエテジェネラル証券が1万6224枚、サスケハナ・ホンコンが7222枚、JPモルガン証券が5091枚、ゴールドマン証券が2912枚、バークレイズ証券が2868枚、SBI証券が2682枚、野村証券が2549枚、ビーオブエー証券が2440枚、モルガンMUFG証券が1663枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万0490枚、ソシエテジェネラル証券が1万8949枚、バークレイズ証券が5758枚、ゴールドマン証券が3758枚、JPモルガン証券が3541枚、サスケハナ・ホンコンが2510枚、モルガンMUFG証券が2338枚、ビーオブエー証券が2266枚、野村証券が1688枚、BNPパリバ証券が1058枚だった。

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