レーザーテクは異色の逆行高、半導体株全面安もアルゴ取引で年初来高値更新
レーザーテック<6920>が異色の上げ足をみせ4連騰。全体相場が急落するなか、半導体関連株もほぼ全面安商状となっているが、きょうもプライム市場で断トツの売買代金をこなす同社株は地合い悪をものともせず、一時800円高の3万5950円まで駆けがる場面があった。今月11日につけた年初来高値3万5740円を上回り年初来高値を更新した。前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が3%近い下落をみせるなど、リスクオフが鮮明で東京市場でもこれを引き継いでいるが、同社株だけはその流れにあらがっている。市場では「特段材料は出ていない。ただ、(レーザーテクは)他の半導体関連株とは波動が明らかに違う。売買代金で群を抜いているが、これは個人の短期筋の参戦が活発ということだけではなく、AIアルゴリズム取引の対象となっていて、半導体セクターの中でも特異な値動きをすることで知られている。足もとで信用枠を使った個人の空売りが高水準であり、信用倍率は1倍を割っている。日証金でも大幅に売り長だが、それらが踏まされている(強制的な買い戻しをしいられている)状況だ」(ネット証券マーケットアナリスト)としている。年初来高値を更新したが、22年1月につけた最高値3万6090円もクリアする可能性がある。