２５日の株式相場見通し＝円高基調一服で底堅い展開か、海外勢クリスマス休暇入り
２５日の東京株式市場で、日経平均株価は底堅い展開となる見通し。前週末２２日の米国株式市場では１１月の米個人消費支出（ＰＣＥ）物価指数が前月比でマイナスとなり、インフレ鈍化とＦＲＢによる早期の利下げシナリオが意識された。また、同月の米耐久財受注額が市場予想を上回って増加し、景気減速が回避されるソフトランディング（軟着陸）への期待を高めて株式相場を下支えしたが、ＮＹダウについては通期の業績予想を引き下げたナイキ<NKE>の急落が重荷となり小反落で終えた。ドル円相場は１ドル＝１４２円台半ばでの推移と、円高基調は一服しつつある。米国市場では半導体株の一角が頑強な動きを続けているとあって、日本株のサポート要因となりそうだ。ただ海外投資家はクリスマス休暇に入っている。香港やシンガポールといったアジアの主要市場や、今晩の欧米主要市場は休場。売買参加者が限られ薄商いとなるなか、個人投資家による中小型物色が主体となる見込みだ。取引時間中は株価指数先物への仕掛け的な売買による上下動が警戒されるところだが、日経平均は日足チャート上において５日移動平均線と２５日移動平均線がゴールデン・クロスを形成しており、全体相場の下支え要因となるだろう。更に、２５日付の日本経済新聞朝刊は「上場企業の２０２４年３月期の配当総額は約１６兆円と過去最高となる見通しだ」と報じた。来年１月に新ＮＩＳＡが始まることもあって、高配当利回り銘柄への関心が高まるか注目される。
２２日の米国株式市場では、ＮＹダウは前営業日比１８．３８ドル安の３万７３８５．９７ドルと小反落。ナスダック総合株価指数は２９．１０７ポイント高の１万４９９２．９７３と続伸した。
日程面では１０月景気動向指数（改定値）、１１月全国百貨店売上高が公表される予定。日銀の植田和男総裁が経団連で講演する。ナルネットコミュニケーションズ<5870>が東証グロース市場に新規上場する。高島屋<8233>やしまむら<8227>などの決算発表も控えている。
最終更新日：2023年12月25日 07時48分
