株価指数先物【寄り前】 +1σ突破を狙った押し目狙いのロング対応

市況
2023年12月25日 8時04分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 33280 +220 (+0.66%)

TOPIX先物 2350.0 +17.5 (+0.75%)

シカゴ日経平均先物 33270 +210

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

22日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。11月の米個人消費支出(PCE)は食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数が前月比0.1%上昇、前年同月比では3.2%上昇と市場予想を下回り、2024年の米利下げ見通しを強める内容と受け止められた。また、インフレ懸念が和らぐなか、12月の米ミシガン大消費者信頼感指数は5-10年先のインフレ期待が2.9%と速報値(2.8%)から上方修正されたことで、ソフトランディング期待が高まった。ただし、クリスマス休暇入りで市場参加者が限られるなか、全般に小動きの展開だった。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比210円高の3万3270円だった。日経225先物(3月限)は日中比10円安の3万3050円で始まり、寄り付きを安値にリバウンドを強め、中盤にかけて一時3万3350円まで買われた。その後は、いったん3万3190円まで軟化したものの、終盤にかけては3万3250円を挟んだ底堅さがみられるなか、3万3280円でナイトセッションを終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開が見込まれる。日経225先物は3万3070円辺りに位置する25日移動平均線を上回って推移し、ボリンジャーバンドの+1σに接近する場面が見られた。25日線が支持線として意識されて、米国市場の底堅い値動きが支えになりそうだ。25日は米国など海外の主要な市場はクリスマスの祝日で休場となるため、海外勢のフローは限られるだろう。薄商いのなかで短期的なトレードに振られやすいとみられるが、25日線接近では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

海外勢の休暇入りにより、週を通じて薄商いが見込まれる。ただし、米国市場では年末の最終週および年明けの2営業日に商いが活発化しやすい傾向にあるようだ。米連邦準備理事会(FRB)による来年の早い段階での利下げ観測が高まるなか、年末高を意識したセンチメントになりそうだ。

そのため、日経225先物も、25日線と+1σが位置する3万3400円辺りでの保ち合いから、+1σ突破を狙った値動きが強まりやすいだろう。+1σをクリアしてくると、3万4080円処で推移している+2σとのレンジが意識されやすく、11月20日に付けた3万3770円突破を狙ったロングが強まる可能性がある。そのため、オプション権利行使価格の3万3000円から3万3375円での膠着を想定しつつ、+1σを捉えてくる局面では高値更新を狙ったロングでの対応となろう。

VIX指数は13.03に低下した。先週は上値を抑えられていた25日線を突破し、21日には一時14.49まで上昇した。足もとで強い展開が続くなか、利益確定が入りやすい需給だったと考えられ、ロングの解消による上昇だったとみられる。25日線が支持線として意識されやすいが、年末高への思惑から米国市場も底堅い展開が期待され、リスク選好に向かわせよう。

なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.17倍に低下した。20日には14.34倍と7月末以来の水準まで上昇した。市場では新NISAを巡る思惑から配当志向の物色が強まることも考えられ、ややTOPIX型優位の展開となる可能性がある。200日線が位置する14.07倍辺りまでの低下を意識しつつ、同水準に接近する局面ではNTロングでの対応を想定しておきたい。

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