明日の株式相場に向けて=「掉尾の一振」に期待はつながるか
25日の東京株式市場で、日経平均株価は前週末比84円高と小幅続伸した。今晩の主要海外市場はクリスマスの祝日で休場。海外勢が不在となるなか、東証プライム市場の売買代金は2兆円台、売買高も9億株台と薄商い状態となった。
今年も残すところ4営業日。毎年、この時期になると年末高に向けた「掉尾の一振」や「餅つき相場」といった言葉が飛び交うが、今年は例年にも増して海外投資家主導の展開だっただけに、海外勢不在となると、とたんに方向感に欠ける展開となってしまう。
それでも、しばらく前までなら個人投資家を中心に仕手株を含む中小型株の売買が活発化したが、そんな機運もみられず、12月の注目イベントであるIPOも初値が公開価格を割り込む「公募割れ」が頻発する展開となっている。ただ、宇宙関連のQPS研究所<5595>やラーメンチェーンの魁力屋<5891>、配当利回りが4%台と高い早稲田学習研究会<5869>、産地直送ECアプリ「ポケットマルシェ」の運営などを手掛ける雨風太陽<5616>など特徴ある銘柄は堅調に推移している。直近IPO銘柄の一角がどこまで相場を盛り上げるかは注目だ。
年末で市場参加者は限られてきているが、NYダウは最高値を更新し、ナスダック指数の年初からの上昇率は40%を超えている。日経平均株価も7月3日高値(3万3753円)の更新まであと500円程度の水準にある。市場の流れ次第では、大納会までにこの水準を超えて33年ぶりの高値圏で年越しとなることは期待できるだろう。それだけに、残り4日の相場動向を注視したい。明日は朝方に国内の11月失業率、同有効求人倍率、同企業向けサービス価格指数が発表される。