話題株ピックアップ【昼刊】:大阪製鉄、ソフトバンクG、サイボウズ
■大阪製鐵 <5449> 2,295円 +191 円 (+9.1%) 11:30現在
大阪製鐵<5449>が急伸。26日の取引終了後、物言う株主として知られるストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)が大阪製鉄の株式を新たに5.00%保有していることが判明し、これを思惑視した買いが集まったようだ。同日に財務省に提出された大量保有報告書で明らかとなった。保有目的は「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は19日。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,413円 +314 円 (+5.2%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>は買い優勢、6000円台を固める動きをみせている。ここ米国株市場が堅調で、NYダウに対して出遅れていたナスダック総合株価指数も戻り足を強めていることで、米ハイテク株に積極投資する同社株には追い風となっている。また、直近では26日に米通信大手TモバイルUS株を無償で取得すると発表、日本円にして約1兆1000億円相当と巨額なだけにポジティブ材料として受け止められている。2020年にソフトバンクG傘下の旧スプリントがTモバイルに吸収合併された際に、一定期間内にTモバイルの株価が条件を満たした場合、Tモバイルの普通株式を無償発行するという条項があり、これが今月22日に実現した。Tモバイル株を担保に新たな資金調達の道筋も開けることで、ソフトバンクGが傾注する人工知能(AI)戦略に厚みが加わるとの思惑も働き、足もとの株価を刺激する格好となっている。
■サイボウズ <4776> 2,131円 +103 円 (+5.1%) 11:30現在
26日に業績修正を発表。「今期経常を23%上方修正・最高益予想を上乗せ」が好感された。
サイボウズ <4776> [東証P] が12月26日大引け後(15:00)に業績修正を発表。23年12月期の連結経常利益を従来予想の28.1億円→34.5億円(前期は9.8億円)に22.8%上方修正し、増益率が2.9倍→3.5倍に拡大し、従来の3期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。
■川崎汽船 <9107> 6,265円 +235 円 (+3.9%) 11:30現在
川崎汽船<9107>や商船三井<9104>、日本郵船<9101>がそろって上昇し、東証の業種別指数で「海運業」は上昇率トップとなった。イエメンの親イラン武装組織フーシが26日、紅海で新たに貨物船に対しミサイル攻撃を行ったと表明した。24日にデンマーク海運大手のマースクが紅海南部とアデン湾での船舶航行再開に向けた準備を進めていると明らかにしていたが、その後も攻撃が続いているとあって、海上輸送網の混乱を背景とした運賃上昇への思惑が再燃。海運株への買い戻しを誘う形となったようだ。海外メディアの報道によると、攻撃を受けたのは海運大手MSCの貨物船。フーシはイスラエル国内の複数の軍事拠点を攻撃したとも主張しているという。
■イビデン <4062> 7,820円 +272 円 (+3.6%) 11:30現在
イビデン<4062>が続急伸した。26日、米インテル<INTC>に対しイスラエル政府が32億ドルの補助金を与える方針を明らかにした。同社はキルヤット・ガトにある既存の半導体工場を増強する計画を示している。26日の米株式市場で同社株は急伸し、NYダウを押し上げた。東京市場ではインテル関連銘柄と位置付けられるイビデンに対しては、インテルの事業拡大に伴う波及効果を見込んだ買いが入ったようだ。
■ニデック <6594> 5,621円 +151 円 (+2.8%) 11:30現在
ニデック<6594>が5日ぶりに反発している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「インドにモーター工場を新設する方向で検討に入った」と報じられており、好材料視されている。記事によると、電動バイクやエアコン向けなどの工場を想定しており、既存の4工場とは別に投資計画をまとめ、25年にも1~2工場を建設するとしている。
■カシオ計算機 <6952> 1,224円 +25 円 (+2.1%) 11:30現在
カシオ計算機<6952>が3日ぶりに反発した。26日の取引終了後、固定資産の売却に伴い特別利益を計上すると発表し、好感されたようだ。東京都東大和市にある旧東京事業所の土地を売却する。譲渡益は約63億円。24年3月期第4四半期(1~3月)において、固定資産売却益として特別利益に約63億円を計上する予定。通期の業績予想については他の要因を含め必要な場合は速やかに開示するとした。
■C&R <4763> 2,131円 +43 円 (+2.1%) 11:30現在
クリーク・アンド・リバー社<4763>が続伸している。26日の取引終了後、三菱総合研究所<3636>のプロフェッショナル人材の流動化に向けた実証試験にスポット協力すると発表しており、好材料視されている。実証試験は、三菱総研が保有する職業情報データベース(DB)を搭載した人材マッチングサービス「JOBMINEs(ジョブマインズ)」を活用し、クリエイティブ領域をはじめとしたプロフェッショナル人材の可視化やマッチング、職業紹介において、求職者登録数の増加、面接までの離脱率の低減、カウンセリング業務の効率化などの効果を検証する。なお、実証結果を踏まえ、C&R社では本格活用及び活用シーンの拡大を検討するとしている。
■スギホールディングス <7649> 6,575円 +121 円 (+1.9%) 11:30現在
スギホールディングス<7649>が4日続伸している。26日の取引終了後、24年2月29日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的という。同時に24年2月期の連結業績予想について、売上高を7245億円から7425億円(前期比11.2%増)へ、営業利益を330億円から350億円(同10.6%増)へ、純利益を200億円から205億円(同7.9%増)へ上方修正したことも好材料視されている。新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行を受けて、行動制限の緩和に伴い化粧品需要が増加したほか、インバウンド需要の緩やかな回復が追い風となった。また、風邪及びインフルエンザの感染者数の増加などで関連商品の需要が拡大していることも寄与する。なお、第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高5511億3200万円(前年同期比11.1%増)、営業利益258億9400万円(同18.2%増)、純利益162億4500万円(同14.7%増)だった。
■京セラ <6971> 8,301円 +109 円 (+1.3%) 11:30現在
京セラ<6971>は3日続伸している。26日の取引終了後、24年3月31日時点の株主から継続保有株主優待制度を新設すると発表しており、好材料視されている。毎年3月末時点で1単元(100株)以上を1年以上継続保有する株主を対象に、保有株数と保有期間に応じてクオカード(1000~2000円分)またはカタログギフト(3000~1万円相当)を贈呈する。既存の優待制度(優待価格販売)は今後も継続する。
■キッコーマン <2801> 8,787円 +105 円 (+1.2%) 11:30現在
キッコーマン<2801>が3日続伸している。26日の取引終了後、24年4月1日を効力発生日とする1株から5株への株式分割に伴い、25年3月末時点の株主から株主優待制度を変更すると発表した。現行制度では100株以上1000株未満を1年以上保有する株主からが対象だったが、新制度では100株以上500株未満を半年以上保有する株主からとする。株主優待制度の拡充になることが好感されているようだ。
■トヨタ自動車 <7203> 2,569.5円 +28.5 円 (+1.1%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>が頑強な値動きで3日続伸。前週にエアバッグセンサー不具合によるリコール発表やダイハツの不正問題などが嫌気され大きく株価水準を切り下げたが、今週に入って下値で押し目買いが観測され下げ止まる形となっていた。足もと外国為替市場で1ドル=142円台で比較的落ち着いた動きとなっていることや、PERも8倍台で投資指標面での割安感が意識されている。また、直近では同社をはじめとする自動車メーカー大手が、自動運転に使う先端半導体の共同研究に動くことが伝わっており、これも株価の刺激材料となっている。
■レーザーテック <6920> 37,580円 +250 円 (+0.7%) 11:30現在
レーザーテック<6920>が大商いで最高値圏をまい進しているほか、東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>がいずれも4連騰で上場来高値を更新、アドバンテスト<6857>も新値圏で強調展開を続けるなど半導体製造装置関連が軒並み高、ルネサスエレクトロニクス<6723>やソシオネクスト<6526>、SUMCO<3436>なども含め半導体セクターが総花的に買われている。前日の米国株市場ではインテル<INTC>が5%超の大幅高に買われたのをはじめ半導体関連株への買いが活発で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が史上最高値を更新、この流れが東京市場にも波及している。半導体メモリー市況も底入れが確認される一方、先端半導体に対する期待感も強い。先端半導体に不可欠とされるEUV露光装置はオランダに本拠を置くASML<ASML>がオンリーワン企業となっているが、このEUV露光装置向けマスク検査装置を独占供給するのがレーザーテクで、同社株は10月以降急勾配の上昇トレンドを描いている。また、東エレクは3次元積層技術で先駆しており、6月に発表した3次元NAND型フラッシュメモリー向けの新たなエッチング技術でも業界の耳目を驚かせた。また、アドテストは米エヌビディア<NVDA>のドル箱商品となっているGPU(画像処理半導体)向け検査装置で圧倒的な納入実績を持つ。日本の半導体製造装置メーカーは国際競争力に秀でているほか、国内でも政府の後押しによって、TSMC<TSM>の熊本工場や日の丸半導体新会社ラピダスの北海道千歳工場など半導体生産設備拡充の動きが加速しており、強力な追い風が意識されている。
■FPG <7148> 1,655円 +1 円 (+0.1%) 11:30現在
FPG<7148>が続伸している。26日の取引終了後、子会社オンリーユーエアが、グループの顧客基盤の一つである個人富裕層及び法人に向けて新たにプライベートジェット事業を開始すると発表しており、好材料視されている。プライベートジェット事業では、利用者がプライベートジェットなどを自ら保有することなく、自身のスケジュールや利用シーンに合わせたフライトプランを設定することができるサービスを提供する。事業開始に際して航空機2機を約21億円で取得し、24年4月ごろの事業開始を予定している。なお、24年9月期業績への影響に重要性はないとしている。
■三陽商会 <8011> 2,457円 -42 円 (-1.7%) 11:30現在
三陽商会<8011>は軟調。27日、24年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比6.4%増の446億300万円、経常利益は同52.4%増の17億7300万円だった。増収増益となったものの、経常利益の通期計画に対する進捗率は55%にとどまった。9~11月期の経常利益は24%減となっており、業績の下振れを懸念した売りが膨らんだようだ。3~11月期は、百貨店をはじめ実店舗への集客が回復。10月下旬以降の気温低下を背景に、初動が遅れていたコートやアウター類の動きが始まった。9カ月間の売上高についてはほぼ想定通りの水準を確保したとしている。
■売れるネット広告社 <9235> 641円 +100 円 (+18.5%) ストップ高買い気配 11:30現在
売れるネット広告社<9235>はカイ気配スタート。26日の取引終了後、100%子会社として新会社「売れる越境EC社」を設立すると発表。今後の業容拡大への期待から買いが膨らんでいる。越境EC分野への進出による海外販路の開拓を目指す。米ECモール「アマゾン」を活用した事業を始めることを検討している。2024年2月に設立する予定。越境ECへの進出にあわせ、今後ECモールの販売手法に関するノウハウを蓄積し、日本国内の商品を海外で販売するための土台(仕組み)を構築するという。
●ストップ高銘柄
ジェイック <7073> 5,130円 +705 円 (+15.9%) ストップ高 11:30現在
Welby <4438> 745円 +100 円 (+15.5%) ストップ高 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
プロルート丸光 <8256> 1円 -1 円 (-50.0%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
★元日~4日に、2024年「新春特集」を一挙、"27本"配信します。ご期待ください。
株探ニュース