話題株ピックアップ【夕刊】(1):大阪製鉄、サイボウズ、川崎汽
■大阪製鐵 <5449> 2,388円 +284 円 (+13.5%) 本日終値
大阪製鐵<5449>が急騰。26日の取引終了後、物言う株主として知られるストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)が大阪製鉄の株式を新たに5.00%保有していることが判明し、これを思惑視した買いが集まったようだ。同日に財務省に提出された大量保有報告書で明らかとなった。保有目的は「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は19日。
■サイボウズ <4776> 2,180円 +152 円 (+7.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
サイボウズ<4776>が急反発。26日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、売上高を253億4200万円から253億9100万円(前期比15.1%増)へ、営業利益を27億3300万円から32億2800万円(同5.3倍)へ、純利益を19億3300万円から24億5500万円(同37.2倍)へ上方修正したことが好感された。広告宣伝費及び販売促進費の一部を年内に執行しないことが確定したこと及び為替変動の影響が主な要因としている。
■三益半導体工業 <8155> 2,992円 +163 円 (+5.8%) 本日終値
26日に決算を発表。「上期経常は4%減益で着地」が好感された。
三益半導体工業 <8155> [東証P] が12月26日大引け後(15:00)に決算を発表。24年5月期第2四半期累計(6-11月)の経常利益(非連結)は前年同期比4.4%減の67.1億円に減ったが、通期計画の101億円に対する進捗率は66.1%に達し、5年平均の55.8%も上回った。
■川崎汽船 <9107> 6,350円 +320 円 (+5.3%) 本日終値
川崎汽船<9107>や商船三井<9104>、日本郵船<9101>がそろって上昇し、東証の業種別指数で「海運業」は上昇率トップとなった。イエメンの親イラン武装組織フーシが26日、紅海で新たに貨物船に対しミサイル攻撃を行ったと表明した。24日にデンマーク海運大手のマースクが紅海南部とアデン湾での船舶航行再開に向けた準備を進めていると明らかにしていたが、その後も攻撃が続いているとあって、海上輸送網の混乱を背景とした運賃上昇への思惑が再燃。海運株への買い戻しを誘う形となったようだ。海外メディアの報道によると、攻撃を受けたのは海運大手MSCの貨物船。フーシはイスラエル国内の複数の軍事拠点を攻撃したとも主張しているという。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,357円 +258 円 (+4.2%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>は買い優勢、6000円台を固める動きをみせている。ここ米国株市場が堅調で、NYダウに対して出遅れていたナスダック総合株価指数も戻り足を強めていることで、米ハイテク株に積極投資する同社株には追い風となっている。また、直近では26日に米通信大手TモバイルUS株を無償で取得すると発表、日本円にして約1兆1000億円相当と巨額なだけにポジティブ材料として受け止められている。2020年にソフトバンクG傘下の旧スプリントがTモバイルに吸収合併された際に、一定期間内にTモバイルの株価が条件を満たした場合、Tモバイルの普通株式を無償発行するという条項があり、これが今月22日に実現した。Tモバイル株を担保に新たな資金調達の道筋も開けることで、ソフトバンクGが傾注する人工知能(AI)戦略に厚みが加わるとの思惑も働き、足もとの株価を刺激する格好となっている。
■イビデン <4062> 7,856円 +308 円 (+4.1%) 本日終値
イビデン<4062>が続急伸した。26日、米インテル<INTC>に対しイスラエル政府が32億ドルの補助金を与える方針を明らかにした。同社はキルヤット・ガトにある既存の半導体工場を増強する計画を示している。26日の米株式市場で同社株は急伸し、NYダウを押し上げた。東京市場ではインテル関連銘柄と位置付けられるイビデンに対しては、インテルの事業拡大に伴う波及効果を見込んだ買いが入ったようだ。
■ユーグレナ <2931> 690円 +24 円 (+3.6%) 本日終値
ユーグレナ<2931>が底堅い。26日の取引終了後、微細藻類ユーグレナの抽出物であるユーグレナエキスEXについて、ヒトの真皮線維芽細胞の老化現象を抑制することを示す研究結果を確認したと発表。これを手掛かり視した買いが株価を下支えしたようだ。人間の皮膚の老化兆候の一因として考えられている真皮線維芽細胞の老化現象に焦点を当て、作製した老化細胞にユーグレナエキスEXを添加して培養したところ、老化指標の一つであるβ─ガラクトシダーゼ活性の増加を抑制することがわかった。今回の研究成果は12月6~8日に開催された「第46回日本分子生物学会年会」で発表したという。これまでの研究では、同じく皮膚の老化兆候の一因とされる表皮角化細胞の老化において、老化した細胞に効果を有することが示唆されていた。
■スギホールディングス <7649> 6,668円 +214 円 (+3.3%) 本日終値
スギホールディングス<7649>が4日続伸。26日の取引終了後、24年2月29日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的という。同時に24年2月期の連結業績予想について、売上高を7245億円から7425億円(前期比11.2%増)へ、営業利益を330億円から350億円(同10.6%増)へ、純利益を200億円から205億円(同7.9%増)へ上方修正したことも好材料視されている。新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行を受けて、行動制限の緩和に伴い化粧品需要が増加したほか、インバウンド需要の緩やかな回復が追い風となった。また、風邪及びインフルエンザの感染者数の増加などで関連商品の需要が拡大していることも寄与する。なお、第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高5511億3200万円(前年同期比11.1%増)、営業利益258億9400万円(同18.2%増)、純利益162億4500万円(同14.7%増)だった。
■C&R <4763> 2,145円 +57 円 (+2.7%) 本日終値
クリーク・アンド・リバー社<4763>が続伸。26日の取引終了後、三菱総合研究所<3636>のプロフェッショナル人材の流動化に向けた実証試験にスポット協力すると発表しており、好材料視された。実証試験は、三菱総研が保有する職業情報データベース(DB)を搭載した人材マッチングサービス「JOBMINEs(ジョブマインズ)」を活用し、クリエイティブ領域をはじめとしたプロフェッショナル人材の可視化やマッチング、職業紹介において、求職者登録数の増加、面接までの離脱率の低減、カウンセリング業務の効率化などの効果を検証する。なお、実証結果を踏まえ、C&R社では本格活用及び活用シーンの拡大を検討するとしている。
■ニデック <6594> 5,604円 +134 円 (+2.5%) 本日終値
ニデック<6594>が5日ぶりに反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「インドにモーター工場を新設する方向で検討に入った」と報じられており、好材料視された。記事によると、電動バイクやエアコン向けなどの工場を想定しており、既存の4工場とは別に投資計画をまとめ、25年にも1~2工場を建設するとしている。
株探ニュース