2024年は米国の年になるとの見方
来年は日銀を除けば各国で利下げがコンセンサスとなっている。しかし、ユーロ圏の金利が米国よりも低下しないという考えは、現在の成長軌道から察すると欠陥があるように思われるという。これは数カ月後のドル高を示唆し、資産クラス全体に大きな影響を与えるだろう。
市場は来年前半のECBとFRBの利下げ回数を同程度と見積もっている。しかし、企業のPMIのデータから成長見通しを見ると、欧州経済は米国よりも多くの支援を必要とし、より早くそれを必要とする可能性を示唆している。ユーロ圏の12月PMI速報値は47と悪い方向に向かっており、米国の方は51に上昇している。
つまり、FRBが利下げに踏み切るのは、「利下げが必要だからではなく、利下げが可能だから」だという。そして、それはECBが経済の行き詰まりを回避するためにブレーキから足を離すのとはまったく異なる動きだという。
金利低下というダイナミズムは、特に米国で株価を支え続けるはずで、2024年は米国の年になりそうだと指摘している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美