株価指数先物【寄り前】 +1σ水準でのロング対応を継続

市況
2023年12月28日 8時07分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 33450 -150 (-0.44%)

TOPIX先物 2350.0 -12.5 (-0.52%)

シカゴ日経平均先物 33450 -150

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

27日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。引き続き来年の米利下げ観測の高まりを背景に、買い優勢の展開となった。休暇入りしている市場参加者が多く、商いが膨らみづらいなか、下落に転じる場面も見られたが、米長期金利が低下傾向を継続しており、先高観による押し目買い意欲の強さがうかがえた。また、イスラエルとハマスの紛争激化による地政学リスクへの警戒が上値の重荷となった面もある。S&P500指数、ナスダック指数は2022年1月以来の高値水準で終えた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、食品・生活必需品小売、医薬品・バイオテクノロジーが上昇した一方で、エネルギー、メディア、消費者サービスが下落。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比150円安の3万3450円だった。日経225先物(3月限)は日中比30円高の3万3630円で始まり、直後に付けた3万3650円を高値に軟化し、3万3470円~3万3570円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下放れ、一時3万3370円まで売られた。売り一巡後は3万3370円~3万3480円処で推移し、3万3450円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開が見込まれる。前日の日経225先物は大幅続伸し一時3万3680円まで買われており、ボリンジャーバンドの+2σに接近してきたことで、強弱感が対立しやすい水準だった。NYダウは過去最高値更新となったが、下落に転じる場面も見られており、積極的にロングを強める流れにはなりづらいようだ。+1σが位置する3万3430円辺りで推移しているため、まずは同水準での底堅さを見極めたいところであろう。

もっとも、実質2024年相場入りとなるなか、押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられ、市場参加者は限られるものの、+1σ水準でのロング対応を継続したいところだ。そのため、オプション権利行使価格の3万3375円から3万3625円のレンジを想定する。底堅さが意識される局面では、3万3500円から3万3750円のレンジから、+2σが位置する3万3790円辺りを目先的なターゲットとしたロングの動きが強まりそうだ。

VIX指数は12.43(前日は12.99)に低下し、25日移動平均線を下回ってきた。同線が位置する12.75が抵抗線として機能してくると、今後ショートカバーが強まる可能性があるとみられ、リスク選好に向かいやすいだろう。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.22倍に低下した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引するなか、昨日は海運、石油石炭、鉄鋼株が買われ、相対的にTOPIX型が優位だった。地政学リスクが高まるなかで海運株の買いが続くようだと、ややNTショートに振れやすいとみられる。ただし、10月以降のリバウンド基調は継続しており、方向性としてはNTロングとなる。

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