話題株ピックアップ【昼刊】:福田組、郵船、住石HD
■福田組 <1899> 5,660円 +630 円 (+12.5%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
福田組<1899>や植木組<1867>、キタック<4707>がカイ気配で始まった。石川県の志賀町で最大震度7を観測した能登半島地震が1月1日に発生した。建物の倒壊や大規模な火災、津波による被害の状況が徐々に明らかになっており、同県では3日までに73人の死者が確認された。行方不明者の捜索活動は現在も行われている。株式市場ではインフラ復旧に向けて重要な役割を担う建設・海洋土木関連の銘柄を物色する動きが広がっている。北陸電気工事<1930>や五洋建設<1893>、不動テトラ<1813>も高い。
■日本郵船 <9101> 4,710円 +339 円 (+7.8%) 11:30現在 東証プライム 上昇率9位
日本郵船<9101>や商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運セクターの主力株がそろって急伸。東証の業種別指数で「海運業」は7%を超す大幅高となっており、上昇率でトップとなっている。イエメンの親イラン武装組織フーシによる商船攻撃が相次ぐなか、デンマークの海運大手APモラー・マースクが2日、紅海での航行を当面停止すると発表した。海上輸送網の混乱により、運賃に上昇圧力が掛かるとの思惑が再び広がる格好となり、海運株への資金流入を促した。
■住石ホールディングス <1514> 1,179円 +84 円 (+7.7%) 11:30現在
住石ホールディングス<1514>は5日続伸している。東京証券取引所が12月29日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を1月4日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も4日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買われているようだ。
■前田工繊 <7821> 3,185円 +150 円 (+4.9%) 11:30現在
前田工繊<7821>が4日続伸している。石川県で最大震度7を観測した令和6年能登半島地震が1月1日に発生したことを受けて、建設会社の一部に思惑的な買いが向かっているが、福井県に本社があり、盛土・地盤補強や斜面対策など防災用の土木・建築資材を手掛ける同社にも関連銘柄物色が波及しているようだ。
■INPEX <1605> 1,981.5円 +77 円 (+4.0%) 11:30現在
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が堅調推移。東証の業種別指数で「鉱業」が上昇率上位に入っている。リビアのシャララ油田の操業が、生活環境の改善を訴える地元住民の抗議活動を受けて停止し、原油の供給量が減少するとの見方が広がった。更に、イラン南東部で複数の爆発が発生し多数の死者が出た。中東での地政学リスクの高まりが意識されたこともあって、3日の米国市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物は急伸。原油関連株には収益面でのポジティブな影響を見込んだ買いが入ったようだ。
■安藤・間 <1719> 1,140円 +24 円 (+2.2%) 11:30現在
安藤・間<1719>が全体下げ相場に抗して5連騰と気を吐いている。米国株市場の地合いを引き継ぎハイテク系グロース株には向かい風が強い地合いとなっているが、今年からの新NISA導入に伴い、高配当利回り株には根強い人気がある。そのなか、同社は大型土木を強みとするゼネコンで株主還元に積極的。24年3月期は60円配当を計画しており、配当利回りは5.2%台と非常に高く、注目が集まりやすい。また、きょうは半導体関連などを中心に売られ日経平均株価が急落しているが、建設株は同社株を含め能登半島地震で損壊したインフラの復興を先導するとの見方から株価は強さを発揮する銘柄が目立っている。
■三菱HCキャピタル <8593> 959.6円 +12.8 円 (+1.4%) 11:30現在
三菱HCキャピタル<8593>が続伸している。12月31日付の英タイムズ紙で、約5億ポンド相当の英鉄道資産を売却する方針であると報じられたことが好材料視されている。記事によると、ジャパン・インフラストラクチャー・イニシアティブの下で過去に行われた投資分を売却するとしている。
■SBIアルヒ <7198> 832円 +10 円 (+1.2%) 11:30現在
SBIアルヒ<7198>が4日続伸している。午前9時ごろ、住信SBIネット銀行<7163>の住宅ローン商品の取り扱いを開始したと発表しており、好材料視されている。SBIアルヒの16の直営拠点で、相談・申し込みが可能になったとしている。また今後は、SBIアルヒのフランチャイズ店舗においても住信SBI銀の住宅ローン商品の取り扱いが可能となるよう協議を進めるとしている。
■JR東日本 <9020> 8,199円 +70 円 (+0.9%) 11:30現在
JR東日本<9020>とJR西日本<9021>は寄り付き後に売られる場面があったものの、その後は切り返しプラス圏で推移している。1日に発生した能登半島地震を受け北陸新幹線と上越新幹線は一時運転を見合わせたが、翌2日に全線で運転を再開。長期間の運行停止という事態を回避した。一方、日本航空<9201>と海上保安庁の航空機衝突事故が発生した羽田空港では、C滑走路の閉鎖が続き、航空便の欠航が相次いでいる。ビジネス客を中心に代替移動手段として新幹線の利用ニーズが高まるとの思惑もあって、買いを集めたようだ。JR東海<9022>も逆行高となっている。
■三菱UFJ <8306> 1,217円 +5.5 円 (+0.5%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3社が揃って上昇、上値を慕う展開となっている。日銀によるマイナス金利解除の思惑が遠のくなか、昨年12月中旬から下旬にかけて株価水準を切り下げていたが、ここに来てリバウンドの動きを強めている。足もとでグロース株に向かい風が強く、バリュー株選好の地合いも味方している。また、メガバンクは配当利回りが高く、投資初心者にも認知度が高いことで、NISA活用の投資対象として例年上位にランクインしている。今年は新NISAの導入で新たな個人投資家資金の流入が予想され、メガバンクへの投資需要も一段と高まるとの見方があり、それを見込んだ買いを誘っているもようだ。
■ツルハホールディングス <3391> 12,960円 +35 円 (+0.3%) 11:30現在
ツルハホールディングス<3391>がしっかり。前営業日の12月29日取引終了後、12月度の月次営業速報を公表した。既存店売上高は前年同月比1.3%増と増収基調を継続しており、買い安心感をもたらしたようだ。全店ベースでは同4.1%増だった。12月の開店数は、ドラッグイレブンが子会社化した福江薬局の4店舗を含めて25店。閉店数は3店だった。
■レーザーテック <6920> 34,830円 -2,340 円 (-6.3%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位
レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連が売り優勢の展開。前日の米国株市場ではハイテク株中心に売られナスダック総合株価指数の下げが目立ったが、そのなかエヌビディア<NVDA>やインテル<INTC>、アプライド・マテリアルズ<AMAT>など半導体主力株の下げが目立った。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2%強の下落で昨年から数えて4営業日続落、フシ目の4000を割り込んだ。これを受けて東京市場でも半導体関連株への売りを誘発する格好となっている。
■アダストリア <2685> 3,260円 -215 円 (-6.2%) 11:30現在 東証プライム 下落率3位
アダストリア<2685>が大幅続落した。前営業日となる12月29日の取引終了後、24年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比14.8%増の2032億5200万円、経常利益は同41.5%増の167億800万円となった。大幅な増収増益となったものの、通期の業績予想は据え置きとなり、売りを促す要因となったようだ。アパレル・雑貨関連事業の国内売上高は、高付加価値化による商品価格の見直しを進めたことなどが奏功し、同12.7%増。EC売上高は同13.1%増となった。海外事業全体では同33.2%の増収。飲食事業は同29.2%の増収となった。
■ジェイ・イー・ティ <6228> 10,300円 -300 円 (-2.8%) 11:30現在
ジェイ・イー・ティ<6228>は安い。東京証券取引所が4日から、同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)にすると発表。これによって個人投資家からの資金流入が細るとの見方から売られている。また、日本証券金融も同日以降、貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を50%(うち現金担保分20%)にするとした。
■日経レバ <1570> 20,580円 -475 円 (-2.3%) 11:30現在
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅安、4%を上回る下落で2万円大台攻防となっている。仮に終値で2万円台を割り込むと昨年12月8日以来約1カ月ぶり。日経レバは日経平均株価に連動するように組成されたETFで価格変動率が2倍に基本設定されていることでボラティリティが高いのが特徴。全体相場が波乱含みとなると、個人を中心とする短期投資家の思惑が錯綜し売買が活発化する傾向が強い。きょう東京市場は大発会となるが、前日の欧米株市場が全面安に売られており、リスク回避売り圧力が一気に高まる格好となった。日経平均株価は先物主導で一時700円を上回る急落をみせており、これに連動して日経レバも大きく水準を切り下げている。売買代金も高水準で、全市場を通じ第3位となっている。
●ストップ高銘柄
ピクセラ <6731> 200円 +50 円 (+33.3%) ストップ高 11:30現在
キタック <4707> 393円 +80 円 (+25.6%) ストップ高 11:30現在
ジィ・シィ企画 <4073> 729円 +100 円 (+15.9%) ストップ高 11:30現在
まぐまぐ <4059> 777円 +100 円 (+14.8%) ストップ高 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
プロルート丸光 <8256> 1円 0 円 (0.0%) ストップ安売り気配 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース