新春3大テーマを追う(3)宇宙開発「民間企業活躍で変革期へ」 <株探トップ特集>

特集
2024年1月4日 19時30分

―世界を変える「AI・半導体」「次世代電池」「宇宙開発」に活躍のステージ―

2024年相場は米国の利下げ観測との距離感を測りながら、日経平均株価は上値を試す展開となりそうだ。企業業績拡大に対する期待はもちろんのこと、年も改まり新たなテーマ物色の奔流が形成されることへの期待感も大きく膨らむ。ポイントは世界を変える新技術。技術立国を標榜した日本の存在感は決して過去に押しやられたわけではない。新年特集として、今注目される3つの技術分野「AI・半導体」「次世代電池」「宇宙開発」で活躍が期待される有望株をそれぞれ紹介する。第3回は「宇宙開発 」を取り上げる。

(3)【宇宙開発】

話題性も豊富、1月には月面着陸へ

23年の宇宙開発は3月のH3ロケットの打ち上げ失敗に続き、4月には月面探査プログラム「HAKUTO-R」の月着陸船による月面着陸失敗があった。ただ、三菱重工業 <7011> [東証P]はH3ロケットについて将来的に年間で最大6基の打ち上げを見込んでいると発表。ispace <9348> [東証G]は24年に「HAKUTO-R」のミッション2(月面探査)を予定通り実施するとしている。また、23年9月にJAXAが打ち上げた小型月着陸実証機は24年1月に月面着陸を予定しており、話題性は豊富。政府も宇宙ビジネスを行う企業を積極的に支援する方針を打ち出しており要注目だ。

●ispace <9348> [東証G]~24年は「HAKUTO-R」のミッション2を予定

23年4月に上場した宇宙ベンチャー。23年4月の「HAKUTO-R」ミッション1(月着陸)は成功には至らなかったが、そこで得た成果を踏まえ24年にはミッション2(月面探査)を予定通り実施する方針で、使用される実機の組み立ても順調進んでいる。更に26年にNASAのペイロードを輸送するミッション3、27年をメドに月へ着陸する輸送船(ランダー)の打ち上げを計画しており、国内における民間宇宙開発の牽引役となりそうだ。

●セック <3741> [東証P]~宇宙開発関連のシステム開発で豊富な実績

社会基盤システム、宇宙先端システム、モバイルネットワーク、インターネットの4つの事業分野を展開するシステム会社。宇宙分野では科学衛星や惑星探査機の搭載システムなどを手掛けており、国際宇宙ステーション船内ドローンのシステム統合ソフトや地上運用支援システム、小型月着陸実証機「SLIM」に搭載されている変形型月面ロボットのソフトを開発。また、X線分光撮像衛星「XRISM」向けの観測データベースシステムの開発に協力するなど実績も多い。

●QPS研究所 <5595> [東証G]~将来的に36機の衛星コンステレーション構築へ

23年12月に上場した九州大学発人工衛星ベンチャー。SAR(合成開口レーダー)を搭載した世界トップレベルの高精細小型レーダー衛星を開発し、取得した地球観測データ及び画像の提供を主な事業としている。将来的には36機(現在は商用機2機)の衛星コンステレーション(複数の人工衛星で高頻度な地球観測を可能とするシステム)を構築し、世界中のほぼどこでも特定地域を平均10分間隔で観測できる「準リアルタイムデータ提供サービス」を目指しており、業績への貢献も期待されている。

★元日~4日に、2024年「新春特集」を一挙、"27本"配信します。ご期待ください。

→→ 「新春特集」の記事一覧をみる

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.