8日の米国市場ダイジェスト:NYダウは216ドル高、ハイテクがけん引
■NY株式:NYダウは216ドル高、ハイテクがけん引
米国株式市場は続伸。ダウ平均は216.90ドル高の37,683.01ドル、ナスダックは319.70ポイント高の14,843.77で取引を終了した。
航空機メーカーのボーイング(BA)の下落が重しとなり、寄り付き後、まちまち。携帯端末アップル(AAPL)や半導体エヌビディア(NVDA)の上昇に加えて、長期金利の低下でナスダックは終日堅調に推移し、相場全体を支えた。終盤にかけて、ハイテクが上げ幅を一段と拡大、さらにボーイングの下げ幅縮小に連れてダウも大きく上昇に転じ終了。セクター別では、半導体・同製造装置やテクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、エネルギーが下落した。
携帯端末のアップル(AAPL)は仮想現実(VR)と拡張現実(AR)を融合させたゴーグル型デバイス、ビジョンプロのヘッドセットを2月に発売すると発表し、上昇。半導体のエヌビディア(NVDA)は生成AI(人工知能)の処理7割高速化するPC用半導体を開発したとの報道で、買われた。また、ヨガアパレルのルルレモン(LULU)、衣料小売りのアバクロンビー&フィッチ(ANF)やアメリカン・イーグル・アウトフィッター(AEO)は年末商戦が好調で第4四半期の売上高見通しを引き上げ、それぞれ、上昇。
靴メーカーのクロックス(CROX)は通期の業績見通し上方修正を受け、上昇した。航空会社のアメリカン(AAL)はアナリストの投資判断引き上げで上昇。航空機メーカーのボーイング(BA)はFAA(米国連邦航空局)が安全性確認のため737マックス-9型機の運航停止を発表したことを嫌気し、大幅安。航空会社のアラスカ航空(ALK)は全ての737マックス-9型機の運航を停止すると発表し、売られた。
アトランタ連銀のボスティック総裁は講演で、インフレが2%目標達成の道筋にあるとの見解を示すと同時に、勝利宣言には時期尚早だと慎重な姿勢を見せた。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米インフレ期待低下で利下げ観測強まる
8日のニューヨーク外為市場でドル・円は144円56銭へ上昇後、143円66銭まで反落し、144円20銭で引けた。12月NY連銀インフレ期待の大幅低下を受け利下げ観測が強まり、米長期金利低下に伴うドル売りに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは1.0943ドルから1.0979ドルまで上昇し、1.0952ドルで引けた。ユーロ圏景況観指数の改善でユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は158円30銭まで上昇後、157円69銭まで反落した。日欧金利差拡大観測に伴うユーロ買いが優勢となった。ポンド・ドルは1.2702ドルから1.2767ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8505フランから0.8461フランまで下落した。
■NY原油:反落で70.77ドル、サウジアラビアが販売価格の引き下げを提示
NY原油先物2月限は反落(NYMEX原油2月限終値:70.77 ↓3.04)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比-3.04ドルの70.77ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは70.13ドル-73.95ドル。アジア市場の序盤で73.95ドルまで買われたが、サウジアラビアが2月渡の販売価格引き下げを提示したため、需要減少の思惑が浮上した。米国市場の前半にかけて70.13ドルまで値を下げた。通常取引終了後の時間外取引では主に71ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 34.16ドル -0.27ドル(-0.78%)
モルガン・スタンレー(MS) 93.51ドル +0.27ドル(+0.28%)
ゴールドマン・サックス(GS)388.86ドル +2.42ドル(+0.62%)
インテル(INTC) 48.45ドル +1.56ドル(+3.32%)
アップル(AAPL) 185.56ドル +4.38ドル(+2.41%)
アルファベット(GOOG) 140.53ドル +3.14ドル(+2.28%)
メタ(META) 358.66ドル +6.71ドル(+1.90%)
キャタピラー(CAT) 292.25ドル +3.32ドル(+1.14%)
アルコア(AA) 31.73ドル -0.40ドル(-1.24%)
ウォルマート(WMT) 158.25ドル +1.54ドル(+0.98%)
《ST》